「黒人差別の社会における唯一無二の存在は幸福なのか?」グリーンブック hiroさんの映画レビュー(感想・評価)
黒人差別の社会における唯一無二の存在は幸福なのか?
黒人差別について当時相当根深かったことがわかる。
教科書で黒人差別については習うが、そこで習うことよりもこの映画を見る方がよっぽど心に刻まれる。
この映画の主人公は黒人であるが黒人っぽくはない。
つまり、見た目は黒人なのだが、中身は白人の中でも格式の高い教養を身につけており、天才ピアニストである。
その境遇から、黒人でも白人でも無く何者でもない。
そう感じて、いつも孤独な状態。
舞台でピアノを演奏する時だけ歓迎される。
ただし、その会場でさえも裏では酷い扱いを受ける。
終盤に、黒人だけのバーで、無償でピアノを演奏する。
周りはノリノリで主人公も楽しそう。
唯一無二の存在は周りからは熱い眼差しを向けられる。
一方で、孤独との戦いでもある。
逆に、人と一緒で特に取り柄もなくても、周りに人がいて賑やかなことで幸せを感じる。
さまざまな側面で、社会や人の幸福について考えられる映画だった。
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