劇場公開日 2019年3月1日

  • 予告編を見る

「人間だから。」グリーンブック ちゃーはんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0人間だから。

2019年3月27日
iPhoneアプリから投稿

白人と黒人。アウトローと堅気。豪快と堅実。あらゆる対比によって描かれる主人公2人に共通するもの。その共通するものこそが、この映画のテーマであり、人間本来のあるべき姿なのだろう。

名シーンを挙げるとキリがない。出逢いのシーン。偉かろうが、金持ちだろうが、雇われの身だろうが関係ない。人を立場や肩書きで見ない2人の共通点の1つ目。

差別を受けながらも、屈しない強さを持つ2人。他人は分かり得ない悩みを抱える2人。ルールやしきたりをぶち壊していく。契約さえも2人ならぶち壊せた。トニーもただの腕っ節で守るのではなく、誤魔化しで守っていく。

2人でいるうちに、お互いがお互いを影響し合っていく。フライドチキンやポイ捨て、言葉遣い、手紙の書き方。2人ともの心が豊かになっていく。強くなっていく。ラスト近くの最後の公演を断ってからの流れが最高だった。

さみしいのなら、自分から動かないと。

アメリカという国が抱える困難や苦悩。それこそが、国を、人を、強くしたのではないだろうか。

なによりも、人と人が繋がる瞬間、響き合う瞬間がたまらない。

ちゃーはん