「涙と解放の、そして友情のブルース。」グリーンブック エクさんの映画レビュー(感想・評価)
涙と解放の、そして友情のブルース。
ひとりの男は自分を「“デタラメ”で生き抜いてきた」という。
きっとこの男がどこにでもいる「アメリカ人」なんだろう。自他共に認める“デタラメ”イタリア系アメリカ人。
そして「どこにでもある」黒人差別。
友情の話はどこにでもありふれている。
でもこの作品は差別の悲しみにだけ寄り添ってはいない。
「複雑な」人生を送るそれぞれの個人に寄り添おうとする。
問題は人種差別だけじゃない。
闘っている個人にほんのりと寄り添っている。だからこそ深い友情の物語が成り立つのだと思う。
演奏シーンも素晴らしい。
最後のブルースは涙があふれた。
やっぱりアメリカ。
難しさを知っても相変わらず憧れている。
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