「自殺に対するメッセージ」十二人の死にたい子どもたち みのむしさんの映画レビュー(感想・評価)
自殺に対するメッセージ
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自殺した人に対して、もっと他の方法があったのにと、考え足らずだったかのように部外者は考えてしまうことがある。
でも本人は何度も何度も生きる方法を考えて、考えて、考えて、そうして出した答えが自殺なんだ。
自分の生を否定して自殺する人、誰かに対して復讐だったり、誰かのために死にたいと思う人、本当の自分に価値があると死を考える人、病気から周りも、自分も周りの重圧と症状の苦しみから解放したいという気持ちで死を考える人、どうしたって抜け出すことができない家庭にいて、愛しているけど、治らない病気に悩まされつづけ、結果家族の対応は自分の為にはなってないと気付いてしまう人など、死にたい理由はそれぞれで、それぞれにとって全て。
だけど本当はいじめ、病気、家庭環境、、、あなたが死を考えるようになる原因は不幸が偶然重なっただけ。
環境が変われば、たとえどんな苦しみがあったとしても、生きることが楽しかったかもしれない。
だから決してあなたのせいじゃない。偶然の不幸のせいだから。
この作品は、もし自殺を考えていたり、考えたことがある人の味方で、
一緒に死にたい視点に立って考えてくれているから、『生きろ』と言うようなメッセージではなく、共に生きられる方法を探してくれるような、そんな作品だと思いました。
決を採るとき、アンリだけはあの短い時間で生きることで幸せになろうとは思ってなかったように思える。彼女にとって死ぬことは抗議だから。
決を採るときの、寂しそうな顔で手を上げた彼女の顔が忘れられません。
そして次回も集いに参加して成功させるという目的を持った時の生き生きとした表情も。
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