ドント・ヘルプのレビュー・感想・評価
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タイトルなし
DVDで。
メキシコの女ズッコケ三人組が金持ちの家に強盗に入ると、そこには監禁されてる少女が。
ズッコケ三人組はその娘を助けようとするが、実はその娘には悪魔が憑いていて、事態は急転していく…みたいな。
あの「ドント・ブリーズ」に端を発した「ドント○○」邦題ホラー映画最後ぐらいの刺客。
最近流行りは「クワイエット○○」ですしね。
監督が、イーライ・ロスの「グリーン・インフェルノ」とか「ノックノック」とかの脚本の人で、そこら辺みたいな、アメリカとかキリスト教圏の昔から言われてる恐怖とか倫理の部分をもう一回現代で「こええぞ!」ってした上でもう一個何かメッセージを付け加えてみせる…ってのはこの映画にもあります。
平たくネタバレすれば、扱ってるモノ的には「エクソシスト」なんだけど、言ってることは「ローズマリーの赤ちゃん」みたいな映画なんですよ。
でも、そこらへんより更に、一般の人、何ならこの映画の中では正しいとされる人物たちの怖さにスポットを当ててるのが、この映画の特徴じゃないすかね。
それを寓話的にやってる脚本は、なるほど確かにいい…かもしれない。
でも映画的にはダメダメで、とにかくローキーで見辛いし、主人公の過去パートがま~解りづらい。
あと人間側の残機が多い問題もありますね。
死に方とかに楽しさがあるタイプではないので、絶体絶命までが長い!
エクソシストは実質二人じゃん、残機!
実質以外の死に方も面白いじゃない。
平たく言えば退屈なんだよ!
怖いことが起こるまでが長いってのは別にいいんだけどさ、それまでをローキーで家の美術の不気味な様子でしか保ててないから、飽きんだよ!
あと、脚本も何だかんだで、オチが結構決まってるのに、そこでまだ主人公が信じてるものとかを考えると、え?信じるものの話をしてたのに、信じ方の問題( ᷇࿀ ᷆ )?みたいになっちゃう気もします。
『和風を感じさせる恐怖描写』
自宅にて鑑賞。メキシコ産。某スマッシュヒット作に肖り、捩った邦題が附いているが、強盗に入った家で返り討ちに遭い、酷い目を見ると云う共通点はあるものの両作に直接的な関係性は無い。この邦題、一見、某作に便乗しただけかと思いがちだが、最後迄観ると、誰を助けてはいけなかったのか、真意が判り、なかなか味わい深い(原題の"El habitante"はイスパニア語で「住民」の意)。徐々に気味悪さを増し、真相へ辿り着く展開は、定石乍ら惹き附けられ、とんでもない意外性さえ期待しなければ、充分鑑賞に堪えうる一作。60/100点。
・序盤からオカルトで、サタニックで、デーモニックで、エクソシズムで、と文字面だけだとマニアック寄りにも思えるが、然程のゴアシーンも無く、凡常なスリラーとして愉しめる。有り勝ちな悪魔祓いだけに帰着せず、ラストの捻りもアイロニックでニヤリッと出来る。神への不信感とも云えるテーマが貫かれており、短めの尺の割に、中身がギュッと詰まっていたと思う。
・前半のサスペンスフルな展開から、後半のおどろおどろしい流れへ移行し、振り返ると違ったテイスト二本分を鑑賞した気分。そして超常的なじめっとして粘着質な描写は、Jホラーの影響を受けているのではないだろうか。
・登場する三姉妹の不安げな表情は悪くないし、“ペドロ・ナタレ”枢機卿のF.ベセミルもそれなりに見える。そして何より、鍵となる不気味な“タマラ・サンチェス=レールモントフ”を演じたN.カブリアの好演が印象深い。
・較べるのも憚られるが、敢えて触れるなら、映画の出来は別として、邦題を捩った『ドント・ブリーズ('16)』より本作の方が、好みのストーリーであり、作風や展開も性に合っていた。
・鑑賞日:2018年9月23日(日・秋分の日)
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