「"笑いあり涙あり"という形容詞はこの映画のためにあったんだ」長いお別れ 映画野郎officialさんの映画レビュー(感想・評価)
"笑いあり涙あり"という形容詞はこの映画のためにあったんだ
と思わされるほど丁寧で温かく、ただ芯にはぶれない強さが見え隠れする。試写会で一足先に鑑賞しその際、贅沢に中野量太監督のトークショーも聴かせてもらったが、まさに監督の人柄がにじみ出た作品。優しく物腰のやわらかい雰囲気のなかに、名優にも臆せず演出をしたという鋭いこだわりが随所に見える。
そして何より名優揃いのキャスティング。山崎努の佇まい、蒼井優の圧巻の表現力、竹内結子のバランス力、松原智恵子のぶっ飛んだ可愛さ…その重ね合わせによる温かい家族に何度も涙腺が崩壊した。
そして、北村有起哉にはたくさん笑わせてもらった。決して個人で持っていかず、それぞれが活かし合う豪華な布陣。
監督の小さな仕掛けを見つけるためにも、何度でも観たい映画だ。家族を大切にしたくなる。
それと、本物の家族に見えるようにするために監督が、クランクイン前に誕生会のリハーサルをしたというエピソードなんか聞くと、ほんと映画制作もコミュニティづくりだなぁと思わせられる。
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