劇場公開日 2018年11月4日

  • 予告編を見る

「群像劇風に描く最凶強盗事件」コード211 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5群像劇風に描く最凶強盗事件

2020年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 まずはアフガニスタンにおいて、建設会社CEOドノヴァンが雇っていた傭兵たちに殺される冒頭アクション。インターポールの女性捜査官ロッシがこの事件を機に犯人を追うことになった。

 マサチューセッツ州。引退間近の警官マイク(ニコケイ)と義理の息子スティーブがいつものようにパトロールに出かける。スティーブの妻リサは妊娠がわかったばかりだが、母親の死に立ち会わなかった父との確執が続いていた。しかし、マイクは娘との会話は途絶えていたもののグランパになることを喜んでいた。

 銀行支店長はいつものように妻にキス。閉店後にはディナーに行こうと約束。高校生ケニーはいじめられっ子で、同級生からトイレで暴行を受けていたが、思わず反撃に出たところを教師に目撃され、パトカーに体験乗車することを命じられる。母親は救急救命士。

 後半は武装集団によるリアルな銀行強盗シーン。警察が目をそらすためにレストランまで爆発させるという無慈悲な残虐集団だ。前半のつまらない群像劇が一気に繋がってきて、生死をさまようマイクとケニーの母親のシーン、勇猛果敢なケニーの姿、マイクとリサとの確執解消みたいな感じで進み、意外と泣けたりする・・・

 残念なのは感情移入するには個々の描き方が雑で、射撃の下手な新人警官の扱いとか、インターポールのロッシの捜査があまり役立っていなかったとか、スマホ動画の伏線が上手く処理されなかったとか、完全に忘れ去られてしまったキャラもあった。特にロッシには時間を割きすぎで、美人だから使おうとした意図が見え見え。ちなみに、映画『S.W.A.T.』(2003)の冒頭でもこの事件が扱われているようだ。

kossy