「ゲオルゲさんのパスタ」ゴッズ・オウン・カントリー mimiさんの映画レビュー(感想・評価)
ゲオルゲさんのパスタ
雨のなか映画館に向かい、観終わって外にでるとすっかり晴れて街が夕陽に輝いていたのだけど、まさにそんな作品だった。
これからの彼らに神の祝福があらんことを祈らずにいられない。帰り道、夕暮れの光のなかで映画の余韻に浸りながら暖かい気持ちになった。
田舎の牧場で抑鬱した生活をおくるジョニーと、移民労働者として差別に苦しんでいる(と思われる)ゲオルゲさんが、衝突しながら、互いの手の温もりに触れて、愛を見つけるんだねえ…
荒々しいジョニーだったけど、ちゃんとゲオルゲさんにほんとうの気持ち伝えられるかな…思わず応援しちゃう。
最高だったところ、たくさんあるけど、とりあえず2つ。
ひとつめ。バスタブにふたりで浸かって、ビール飲みながら、ひとつの煙草を順番に吸うところ。最高。絵が強い。
ふたつめ。ゲオルゲさんの作ってくれるパスタ。トマトソースのショートパスタを2人分つくってくれたゲオルゲさん、まずジョニーのお皿のパスタをひとくち食べて、味が薄かったのか、塩をぱっぱ、そしてジョニーにどうぞと。台詞はひとつもないけれど、だからこそ静かで穏やか。愛の結晶みたいなものを観た気がした。
こういうちょっとした演出?ってどうやって生み出されるの天才か……………
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