「寅さんストーリーを強制終了させた映画」男はつらいよ お帰り 寅さん JOSHさんの映画レビュー(感想・評価)
寅さんストーリーを強制終了させた映画
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幼い頃から両親とずっとファンでした。
結婚し、いまは高校生と中学生の息子たち、そして妻も、寅さんが好きです。
「お帰り寅さん」の上映を知り、夢かと思うほど喜び、1年以上首を長くして待っていました。
最近、この映画のDVDが出るというニュースを見て、あらためて自分の中に、あの映画を見た時の感覚がよみがえり、ここにやってきました。
この映画によって、「寅さんはこの世にいないんだ」と、思い知らされることになるとは。
「寂しい」
一言でいうと、そんな感覚しか残りませんでした。
見終わって、妻と無言で帰宅しました。
懐かしいとか、そんな感覚を満たしたいなら、DVDでもBSでも再放送を見れば、それで良いです。
私はこの映画に「ああ、まだ寅さんは生きてて、まだどこかに旅を続けてるんだ」と思えるような、希望を感じたかった。
でも、この映画で、そんな期待は思いきり断ち切られ、私の中の寅さんストーリーは、まったく予想外の「強制終了」をさせられたのでした。
48作で、終わってくれていたらほんとに良かった。
蛇足
・キャラクターが年老いていることを、ことのほか強調する理由がわからない
・泉はなにをしたかったのか。さっぱりわからない(空港でのキスは引いた)
・寅さんを亡霊のように出現させるのは、例えば、美空ひばりをAIで復活させて、多くのファンを傷つけたのと同じように、失礼なことだと思う
・寅さんは、「気配」だけでじゅうぶん。最後に皆がお店の入り口に向かって「おかえり」というだけでも、十分満足できたと思う
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