「渥美清の存在感」男はつらいよ お帰り 寅さん 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
渥美清の存在感
やはり、美空ひばり・石原裕次郎と並ぶ昭和の大スター。
スクリーンにあの四角い顔が大写しになるだけで全ての雑念を打ち消してくれる。
ただ、いかんせん過去の作品の切り貼りやVFXを駆使しての登場であり、そういう事実が寂しさも惹起させる。
物語は満男を語り部として寅さんの思い出を辿っていくというものだが、妻の法事をきっかけに展開し始めるという割に妻の写真はおろか、なり初めすらも語られないのは違和感がある。
イズミとの再会を中心ストーリーに据えるならば、いっそのことイズミと結婚→離縁という設定にしたほうが馴染みやすかったかな。
ただ、正真正銘のシリーズ最終作になりそうだし、松竹にとっては宝とも言えるコンテンツだから、
せめて自社系劇場では一日でも長く上映を続けてほしい。
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