「古き良き日本映画がある」男はつらいよ お帰り 寅さん ミッチさんの映画レビュー(感想・評価)
古き良き日本映画がある
昔、共働きで忙しかった両親は映画に行く暇もなかったが、男はつらいよのテレビ放送があれば可能な限り見ていたのを思い出す。
あまり興味の無かった私も一度見てみるとだんだんその面白さにハマり、いつしか両親と一緒に笑いながら見ていた。
そんな寅さんの新作を初めてスクリーンで見た。
最新の技術でCGの寅さんが出てきたらちょっと嫌だなと思っていたが、ほぼ過去の映画からのシーンのみで一安心した。
年末の紅白でAIで現れた美空ひばりのようにならないか心配だったからだ。
山田洋次監督だから、それは無いか。失礼しました。
この新作は過去のシーンを実に巧みに、効果的に、敬愛を持って使われており渥美清さんへこれ以上ない形での追悼を持っている。
ストーリーも人物も皆魅力的だ。
派手なアクションも、ビックリするような展開も無い。
だけど見終わった時に、あぁこの映画を見て良かったと心から思える作品になっている。
そう、古き良き日本映画が蘇ったのだ。
少しでも多くの映画ファンに見てほしい、そんな希少価値な日本映画を作ってくれた山田洋次監督に感謝したい。
それにしても、昔の俳優さんは皆目の輝きが違うなぁ。男女共にそれほど美形でなくても、目の輝きだけで格好良く、また魅力的に見える。
それと倍賞千恵子と後藤久美子の若い頃は可憐で可愛いすぎる。マドンナの女優さん達もほぼ美人揃いだが、二人は別格。銀幕のスターにうっとりするとは正にこのことか。
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