劇場公開日 2019年12月27日

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「一緒に観に行きたいと言った妻を振り切って一人で鑑賞。その理由は・・・」男はつらいよ お帰り 寅さん ばくはつ★五郎さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0一緒に観に行きたいと言った妻を振り切って一人で鑑賞。その理由は・・・

2019年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

だって、絶対に泣くから。妻に泣いてるところを見せたくないから。
実際に鑑賞したら、ほら、やっぱり涙の乾く暇もない。周りに観客が居なかったら号泣していた。いや、号泣したかったが、それはDVDになるまでとっておこう。

冒頭の桑田の主題歌・・・
桑田が歌うと初めて知ったとき、がっかりした。デビュー当時から彼の声質、歌唱法はどうも好きになれなかったから。でもネットで撮影メイキングを観たら、彼に対する嫌悪感は多少薄らいだ。彼も寅さんファンなのだから。さて、いよいよ本編が始まり、桑田登場。浪々と歌う姿に涙。そして歌の終盤に寅次郎の登場。二人並んでの映像は見応えがあった。

朱美の存在感がシリーズ一番
今回、本編のストーリーはシリアスで重くなりがちなんだけど、朱美がものの見事にぶち壊してくれて良かった。朱美役の美保純はにっかつロマンポルノでデビュー。当時、劇場で彼女の作品を観ていただけに、寅さんの準レギュラーになった時は驚きだったけども、それがきっかけで色々なドラマにでるようになった女優ですね。ひょっとして本作では一番印象に残った役者かも。今回新設定の息子も登場するが、この少年が母親の上を行くバカっぷりで良かった。

お盆とお正月は寅さん、そして2本立て興行・・・
おばちゃんが客の注文のかき氷を荒々しく作っているとらや。居間のちゃぶ台に無造作に置かれたはがき。差出人(寅だったりマドンナだったり)の文面を読むナレーション。そして画面はどこぞの縁日での寅次郎。それが夏の寅さんのエンディング。お正月は、破魔矢を持った晴れ着姿の女性がとらやの店先を往来。そしてはがきの文面、寅さんの啖呵売。これが冬のエンディング。晴れ着姿を見かけない田舎では寅さんを観てお正月気分が味わえた。だから、年末から公開される寅さんは、お正月に観に行っていた。
今回の寅さんは・・・季節感が無い。ちょっぴり残念。おかげで、見たい気持ちが早まって年内の公開2 日目に観ても違和感が無かった。
寅さんは2本立て興行。おかげで、「思えば遠くへ来たもんだ」「祝辞」などの傑作に出会えた。今となっては懐かしい。

まだまだ書きたいことは沢山あるけど・・・他の人が書いてくれているのでここまで。
それにしてもここの評価を読むと、寅さん愛に満ちている人の書き込みが多くて嬉しくなります。

ばくはつ★五郎
近大さんのコメント
2019年12月30日

本当に他の方のレビューを読んでいると、皆寅さんが好きなんだなぁと感じます。
ばくはつ五郎さんのレビューも寅さん愛たっぷりで、とても素敵でした(^^)

近大