峠 最後のサムライのレビュー・感想・評価
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時間が足りない。
この映画は、司馬遼太郎の本を熟読し、それから見る映画なのかもしれません。
峠を読んでいない自分には、前後左右が分からず、”武士たるもの”だけで、最後まで行ってしまいました。
ただ、日本人の統一宗教とも言うべき武士道を体感できることは、貴重な体験だと思います。
古典的作りで良い出来❗️ではあるが、大河ドラマ向きかも。ただ2時間で「無名の実は・・偉人」描き切るのは誰が監督でも無理。
「西郷隆盛」は一発文字変換だが、本作の主人公は「河合次のスケ・・かわいつぎのすけ」
全然変換できない。
一時何人か複数多数いる「歴史好きアイドル」が得意げに語っていたレベルだから・・・
東進の「今でしょ❗️」の林先生が語っているところが胡散臭さを増している。
長岡市と、福島の会津のさらに奥の只見に2つも記念館がある人物はそうそういない。
まさに「ツウ好み」の歴史上の人物だ。
薩摩長州、土佐が「本当は裏切り者のとんでもない革命野郎なのだ」
との史観は司馬遼太郎の原作は知らないが、譜代大名からすれば、極めて正論。
ただし、「徳川慶喜を見限って・・勝ち馬に乗る」か、偽装工作で
「ある程度官軍にお金と人を出しておいて・予防線を張っておく」柔軟さは「民が主」ならば絶対に必要。
別に今の政権の岸田くんを擁護するつもりはないが、時には「敵を作らないリーダーは必要」
農民とか民衆からしたら、河井継之助の「大勢に従わない頑固さ」は迷惑極まりなかったと思う。
農民にとっては「武士のプライドも忠義もヘッタクレも無い」のは明白だから・・
高倉健が頑固に夕張に帰る・・レベル・・ならば良いが、為政者としては❓❓❓
とにかく上映が延期に次ぐ延期、たぶん007より延期長いんじゃ無いかな・
耳のタコレベルで、予告編「サムライの道を忘れ行うべきことを行わなかったら、後の世はどうなる」
「「武士は俺が死ねば最後よ」「日本国中協力し、和平のもと」
擦り付け効果吉と出るか凶と出るか・・だいたい爺さん好みの司馬遼太郎、小泉堯史監督作品であるから
平日の入りは無視できないが、全く広報もほとんど無かった「PLAN 75 器が小さめだが満員100%」
に比して、残酷な結果となった「大シアターでスカスカ」という「大作感と反比例の皮肉」となったのは個人的に非常に残念無念だ。
黒澤明の流れの小泉堯史監督だけにVFX控えめの、人海戦術「ザ・昭和」的な作りは贅沢だし
幕末は興味惹かれるから「良い作品❗️」なのだ。映画としては・・・
長岡市の熱量も半端ないだろう、奇しくも役所広司「山本五十六」も主演だったし
なんか家臣の「山本帯刀」なる人物は血のつながりはないが「家のつながり」があるとのこと。
常在戦場(なんか今は亡き??代々木ゼミナールの日々是決戦みたいだ(´∀`))
知行合一もよくわかるが、「大塩平八郎」と比べると、見劣りするのは否めない。
辞世の句みたいな古今和歌集からの「深山の・・」引用は中学の修学旅行の奈良のバスガイドさん
「三笠の山に・出し月かも」の名調子思い出したよ。バスガイドさん大変だなぁと心底思った。
とにかく作り手の熱量、つまり制作陣、エキストラの俳優までの有機的な人的熱気は半端無い。
観て損はありません。
ただ幕末は人物が錯綜するから、この人物の偉大さは毎週@45分が続く「大河ドラマ」の方が良かったかも・・
無名の人物の心中は・・・
鹿児島、山口、高知出身以外の方には是非オススメします。歴史ロマン。
ただ、新潟から只見って徒歩とか駕籠とかムリだろ・・というところは凄みを感じた。
パンフもお得な好作品ですよぉ。
歴史の動乱を感じましょう(あくまで個人的な感想です。)❗️
予告篇で見せ場見せ過ぎ
時代劇が好き、歴史小説が好き、黒澤映画が好き、役所広司が好き、松たか子が好きな私が、あの予告篇には全く惹かれることはなかった。
そして予告篇を超えるものではなかった。
なんなら安っぽい音楽や主題歌がない分、まだ予告篇の方がよかった。
冒頭の大政奉還、東出昌大は熱演してすごく力を入れたシーンなんだろうけど、要るのかな?
字幕とナレーションで説明して、その分の尺を主人公が進歩的な考えを持っていた背景などに使った方がよかったのじゃないかな。
大殿・仲代達也と役所広司との無名塾の師弟共演は感慨深いものがあった。
黒澤組スタッフが集結して作った集大成のような作品との評がありましたが、黒澤映画とは全く趣きを異にする作品。
画がきれいでないし、音楽2時間ドラマみたいだし、エキストラ下手だし、一流のスタッフ・キャストが揃ってもワクワクするところがほとんどなかったです。
黒澤映画未見の若い人たちは誤解しないでほしいです。
黒澤明は常に(当時の)時代を先取りし、社会性に富んだ、また血湧き肉躍る娯楽活劇を作っていたと思います。白黒時代の黒澤映画は本当に面白いです。
演歌きらいだったそうですしね。
役所広司さんはさすが。坂東龍太もよかった。
サムライはどうしてカタカナ表記にしたんだろう。
河井さんてどんな人?
小泉堯史監督で司馬遼太郎原作の幕末モノなんで期待してたけど、まるでピンとこない中途半端な作品でした。そもそも河井継之助と言う人物の知名度が低いのに、主人公の性格やバックグラウンドの説明がまるでなく、彼の信念や行動原理がイマイチ分かりませんでした。長大な原作の最後だけを映画化しているので、なんか編集途中のTVドラマのパイロット版みたいな印象です。複雑な幕末の状況もほとんどセリフでの説明なので、前半から寝落ちしそうになりました。さらに場面のつなぎ方も悪いので唐突感があるし、肝心の合戦シーンはどっちが攻撃しているかもわかりにくい構図でさっぱり盛り上がりません。演出、脚本、編集の三拍子揃ってダメ状態で残念。時々、ハッとするような美しいカットはあるけどね。役者では、役所広司はうまいけど、キャラがはっきりしないので空まわりしている感じでした。他の出演者もなんかもったいないです。
堪能‼︎ 役所広司の超絶技巧
囁きから一喝まで 見事な芝居を見せてくれる。
今や日本の至宝 役所広司。
でもなぁ 時代劇は難しくなる一方。
とにかく 刀 が安っぽく凶刃の光りのない竹製は観ていて辛い。 日本刀はその骨まで断つ斬れ味が見てとれるから怖いのだ。 アルミホイルを貼ったと判る刀はショボくて陳腐。
ここを改善しなければチャンバラはコントになってしまう。
原作負けかな…
司馬遼太郎の峠を読んで感動した記憶があり、この作品も観るのをずっと心待ちにしていました。
しかし、主人公の魅力やなぜ抗戦しなければならなくなったかが伝わってきませんでした…
新撰組とかと違ってイメージが定着していないので、継之助がなぜあのような性格や考え方になったかに時間を割くべきでした。
途中の奥様とか女中のシーンなど脱線としか思えないところをカットするべきでしょう。
この前観た『燃えよ剣』は面白かったけど、こちらは原作負けの作品でした… 残念ッ!
コロナとウクライナ
サムライの生き様の話。
純度100パーセントの時代劇という感じ。
コロナで延期に延期でようやく公開。
その間にウクライナ侵攻があったので、途中でウクライナがあまたに浮かぶ。
あれ?状況は同じ?
と、思ってしまったが、サムライとゼレンスキーは全然違う。
ゼレンスキーも観れば良いのに、、
映画と関係の無いところで引っかかってしまった。
2年前に公開していれば、こんなこと考えなかったのに。残念。
役所広司は良い役者で好きですが、設定の年齢とかけ離れているような気がします。松たか子とは親子だと思ったら夫婦?田中泯と親子??
勉強不足で知りませんでしたが、こういう方々のおかげで今の日本があり、サムライ魂は薄れているかもしれないけど、日本人の心にはまだ残っている、ど思いたい。
最後の武士道
正直に言うなら面白いが物足りなさ過ぎた
長岡藩牧野家家臣 河井継之助
幕末から明治に入るあの動乱中で日本のあり方と世界についてのしっかりした見物があり若い者にそれを促しながら自分は御恩と奉公の武士道を貫いた人物。
司馬遼太郎のいつもの脚色過多はあるだろうが現代の価値観からすれば、物凄く勿体ない人物だったんだなと印象がありました
仕えている主人に絶大な信頼され部下からも尊敬されているといったまさに中間管理職の鑑のような人物だけどスイスのように中立武装を貫こうとするが時代の波には逆らえず長岡藩は戦争に巻き込んでしまう。その中でも己を貫いて武士として最後を全うする英雄なのでしょうが、作品としては何故、河井継之助はどうやって近代的合理主義な考えを持つようになったのかなどその辺りの表現がなく(所々、匂わせる所はあるが明らかに不足気味)原作はもっと事細かく書かれているらしいので、映画の限界なのだろうと思いますが、やるならそこを見せて欲しかったです。
夢果てたハイカラ武士
戊辰戦争
1867年大政奉還を行った
江戸幕府15代将軍徳川慶喜は
なんだかんだ政治運営は
徳川家系列で行うつもり
だったが薩長・尾張・越前らは
王政復古宣言により新政府を名乗り
倒幕キャンペーンを展開
旧幕府軍との開幕戦である
鳥羽伏見の戦いが1868年勃発
旧幕府軍の方が優勢と思われたが
徳川慶喜が急に江戸に引き返し
旧幕府軍は総崩れで敗北
歴史には当たり前のように
出てくるがまさに「勝てば官軍」
の諺通り
士族が治めたる日本が変わるために
必要だった戦いと言えるものの
その後の日本を十分予見し
必要だった有能な人材が失われた
悲劇の戦いでもある
司馬遼太郎はこの幕末に
散っていったものの
主従を果たす武士としての
本懐を遂げた男たちというのに
シンパシーを感じる作品が多い
でどうだったか
全体的な質感はTVドラマスペシャル
っぽいもののキャストが豪華
役所広司も悲劇の主人公を
演じるのが板についてますので
安定していました
主人公河合継之助は
今でいう新潟・越後の長岡藩家老
本人は江戸や西洋文化に広く見識を持ち
幕末で侍の時代は終わることを感じつつ
武士として徳川家への奉公を最後まで
守るという板挟みな状況下で
長岡藩の領民のために
最新鋭の武装を揃え新政府からも
徳川家からも「独立」するという
仰天プランをもっていました
これは映画では触れられませんでしたが
江戸の長岡藩の屋敷を処分し得た資金で
暴落した米を買ってきて蝦夷地で売ったり
為替差益で儲けたりなかなかのやり手だった
ようでそうした中でアメリカ人商人から
武器なども仕入れ西洋式の武力もきちんと
揃えていたようです
作中に出てきたガトリング銃なども
ここで揃えたようです
昨今自衛隊はいらないとか
非武装中立とかお花畑左翼活動家が
日夜〇゛カをまき散らしていますが
こうした「武装中立」といった考えは
スイスが有名です
バ〇は中立国は無抵抗だから
軍隊を持ってないと勘違いしていますが
どことやり合っても侵略されない
強力な武力をもってこそ中立を
宣言できるものなのです
作中ではスイスから影響を
受けてるように描写してましたが
たぶん実際はアメリカの
対外的ないざこざには関わらない
というモンロー宣言(1823年)
から来ているんじゃないかと思います
歴史的な考察はテキトーな映画です
まぁ司馬遼太郎さんなので・・
そのため西軍への上納金も払わずに
いたことで迫ってきていた西軍に
真正面から嘆願書をもって
長岡藩はなんにも関わりませんと
臨みますが
(小千谷談判というやつ)
西軍からすりゃ聞く耳持ちません
まぁそりゃそうか
結局新政府の西軍と
旧幕府側の長岡・会津・米沢・桑名藩は
連合として戦うことになります
これが北越戦争となります
長岡藩は精一杯戦いましたが
戦艦6隻とか引っ張ってきて
新潟湾を埋め尽くすように
大挙する西軍にはかなわず
会津藩に落ち延びるうち
継之助は足に受けた銃撃の傷が
元で亡くなります
色々な意見があるでしょうが
後からならどうとでも言えます
ただ言えるのはその時継之助に
最後まで使えた松蔵に
「俺は禄を貰った以上武士として
死なねばならんがお前は何も
ないから商人になれ」と
言いますがその松蔵は後に
「外山脩造」として大阪に渡り
アサヒビールや阪神電鉄の創業
に関わり幼名の「寅太」から
タイガースと名付けられたと
言われている
つまり元をたどれば河合継之助は
阪神タイガースの生みの親かも
しれないのです(?)
NHKのドキュメントみたいに
クッソわかりやすい作戦地図とか
カンペ読みしてるような
目線が気になる仲代達也さんとか
色々映像的には落ち着かないですが
なかなか見ごたえある作品でした
ただ…
時代劇ってほんと減ってきて
こうした映画としてか
NHKくらいしかやってない
現状を考えると
こうした作品で主役級を張れる
役所さんも仲代さん達こそ
最後のサムライ
かもしれませんね
常在戦場
戊辰戦争下の越後長岡藩と家老河井継之助の話。
長岡藩の中立と独立を目指していたが、西軍への嘆願が叶わず、戦火に巻き込まれて行く様をみせていくストーリー。
全然存じ上げない方だったし、どこまでがフィクションかは判らないけれど、幕府への恩と義、そして藩と民の平和の為にと、戦わない為の戦いをする姿勢を貫く漢臭さをみせたかと思えば、スイスに憧れているかの様な発言や、妻や側近への接し方は現代的という主人公。
物語自体はかなり狭いところの短い期間のものだし功績はわからなかったけれど、「河井継之助」の人間性を魅せる作品として、なかなか熱く面白かった。
みんな、それぞれの立場で生きている
司馬遼太郎さんの原作は二部構成のようになっていて、前半は周囲から理解してもらえない、若き孤高の天才が、家柄関係なく実力で家老にまでのぼりつめるという、いわば破天荒な出世物語
で、映画化された今作はというと、この一番美味しいところを全カット、最初から藩の実権を握る家老として始まるため、小さな長岡藩を日本から自主独立させるという、河井継之助の暴走して狂気じみた人間性があまり伝わりません(明治には継之助の墓が何度も壊されるほど、地元長岡での評価は最悪でした)
また、長岡藩の戦いは戊辰戦争の中でもかなりの大激戦で、双方にものすごい被害者を出していますが、今作は戦闘シーンが緩すぎて運動会のマスゲーム並、兵士の血が流れるようなシーンもなく、継之助以外の主要登場人物は誰も死なずで、戦争の悲惨さや痛みが感じられません
宣伝で「黒澤組」というのを多用していますが、少なくとも黒澤明監督ならこんな出来では納得しないだろうし、一体黒澤明監督から何を学んだのだろうか?と疑問
ただ、出演する俳優陣からは、良い映画を作りたい、という思いが伝わってきますし、時代劇の作法みたいなものもきちんと守られていたりと、真摯に取り組み頑張る姿は伝わってくるのが救いです
少なくとも、昨今公開されているような「適当に撮って一丁上がり」的な映画とは違います
松たか子のカンカン踊りが素晴らしい
役所広司演じる河井継之助、松たか子演じるおすが。この時代の夫婦の美しさに見惚れる。夫を信じて支える、凛とした佇まい、着物の着こなし、時代劇ならではの所作…大豆田を演じる松たか子も好きだが、このおすがも本当に見惚れる。特に、継之助に促されて踊る「カンカン踊り」で魅せる手先のしなやかさがとても美しい。これは観る価値があると思う。
司馬遼太郎が、幕末の知られざる英雄、河井継之助の生き様を描いた長編小説「峠」の初映画化ということで早速観に行ってきた。
いきなり大政奉還のシーンから始まった。徳川慶喜を演じているのが東出昌大だったのだが、彼の声や口調は独特で時代劇に合わないのではないかと思ってしまう。
さて、新政府軍には加勢しない、同盟軍にも味方しない武装中立を表明し、洋式ライフルのミニエー銃を採用、横浜にいた外国人貿易商から手動機関銃ガトリング砲も購入した継之助。このガトリング砲は360発連射でき、これ1台で兵士360人に匹敵するので、長岡藩は小藩ながら国内有数の軍備を持つ藩となっていった。それは中立を保つため、外圧を振り払う自衛だったが時勢はそれを許さなかった。
会津への出兵に応じず、武装する長岡藩を新政府軍は敵とみなし、新政府軍の一隊は兵を進めた。何としても開戦を避けたい継之助は和平実現のための知恵をめぐらせ直談判しに新政府軍が本営を敷く寺へ乗り込む。面会した新政府軍の、土佐藩出身の岩村は24歳の若者だった。継之助は「戦争は双方に不利益、諸藩が団結して新しい国づくりに邁進すべき」と説く。また会津藩などの諸藩にも和平を提案するため、猶予が欲しいと懸命に主張した。だが不幸にも岩村には武力衝突しか頭になく、継之助の言葉を聴かなかったため、継之助の非戦中立の夢も敗れた。
もはや戦は避けられない―。
こうなった以上は故郷と自身の正義をかけて戦う。それこそが武士の心得、最後のサムライと言われる所以であると思う。
煽りと内容の差に失望を感じてしまう
2022年劇場鑑賞139本目。
坂本龍馬と並び称されるべき無名の英雄、みたいなあおりデ一体どんな凄まじいエピソードがあるのか、まだ?まだ?と思っているうちに終わっちゃった。
そういう見方で見なければ一時代を生きた一人の侍の話としてもう少し感じ方が違ったのかと思うと残念でなりません。後引きの絵が多くてたまにアップもインサートしてくれないかな、と思いました。
あれだけ叫ぶ吉岡秀隆を見られたのだけは収穫。
河井継之助の行動には、答えを見出せない
学生時代に原作を読んだ時の読了感は重苦しかったことを覚えている。大きな時代のうねりに対して結局は、蟷螂が斧になってしまった河井継之助。河井継之助の行動には意義はあったのか、その答えを見い出すことはできなかった。
『峠』の最後の1年間が、今回の作品で描かれている。なので、若い時分の継之助は割愛されているし、江戸遊学中に通った吉原のような華のあるシーンはない。継之助を継之助たらしめている戊辰戦争の期間に焦点を絞ったことで、継之助の苦悩と覚悟が痛いほど伝わってくる。
西軍に降伏すれば、味方である会津藩への最前線に送られる。武士の誇りを全うすれば逆賊の汚名を着せられる。
河井継之助の行動への答えは、今回も出せそうにない。
副題通り
93本目。
副題通りの作品。
生き様を見たと思う。
でも合戦のシーンは撃っては遁走の繰り返し。
まあ、そこが見せ場ではないのだろうけど。
あと河井継之助色が強過ぎ、いや役所広司が上手いせいか、他の個の弱過ぎが残念かな。
なんだかなぁ
結構期待していたんだけど、なんか中途半端というか長岡藩や河井継之助の生き様が描ききれていない。
少し前にやった「燃えよ剣」同様で司馬さんの小説を2時間でまとめるのは無理があるかな。
どうしても深掘りすることができない。
心に刺さらなくて残念。。困りました。
何故。
何故、司馬遼太郎さんの原作で、
役所広司さんが主役で
松たか子さん、佐々木蔵之介さん、仲代達矢さんその他多くの良い俳優さん達が脇を固める作品が
何故こんなにも何も心に刺さらず
心に沁みてこない映画になってしまったのか。。
最初の違和感は、役所広司さんと松たか子さんが夫婦に見えなかったこと。
夫婦より親子か、伯父と姪などに見えてしまい。
(これは松たか子さんが若く見えることに拠ると思いますが)
あと今回の主人公、あまり有名ではないが(私は全然知りませんでした)こんな武士も幕末にいたのかーー!!!!。。と思わせるエピソードが何か薄い。
多分長岡藩として、簡単に薩長に迎合しない、なんなら江戸幕府か朝廷かよりも視線は世界に向けられているというところが
劇中で説明はあるものの、見てて実感が湧かない脚本や演出だったと思います。
まるで坂本龍馬のように、「日本国内で争っている場合ではない、日本は一つにまとまり、早く世界で同列に渡り合えるくらい国民を教育し、平和な世の中に!!」と説く人がいた、というような予告編から感じられる主人公のスケールの大きさ、先見の名の深さ、グローバルな視点、俯瞰で日本を見られる凄さ。。。のようなものが、表現しきれてなかったと思います。
オルゴールを横浜から取り寄せるとか、
佐々木蔵之介さんの息子役の武士の青年が絵の才能があると知り「これからの新しい世の中では武士の枠にとらわれず、好きな道を極めてそれを仕事にしていくのだぞ!」という武士らしからぬ現代人のような新しい感覚とか、
劇中で一応表現はされているのに。。
何故か見ていて心に響いてこない。
主人公は芸者遊びが好きで、それが嵩じて妻の松たか子さんまで芸者のいる店に遊びにこさせて一緒に踊る場面。。。すみません、いまいちこの主人公の伝えたいエピソードとして必要なのか疑問に感じました。しかも役所広司さん、松たか子さん、芸者さんの3人で座敷で踊る場面の尺が長い。うーん、せいぜいちょっとだけ出して少し変わってる性格の武士だった、程度に留めたほうが良かったような。全体の話には全然関係ない場面だったので。
松たか子さんが、オルゴールをしんみり聴く場面もちょっと間延び。セリフがあるわけでもなかったので時々挟まれる待ち時間の長い場面が冗長でした。
嘆願書を昼くらいから夜までずーっと受け取りを願い続けたところ位が、信念を貫く武士の表現だったかと思いますが、主なエピソードがそれくらい。
ガトリング砲は一度に360発撃てる凄物というわりにはめちゃめちゃ小さくて、うーんこれあと2つ位買い増しても言ってたほど大した戦力じゃないじゃん!!って残念でした。。
知られざる伝説の武士が見られるかと思ったけど、多分原作を読むだけならきっと興味深かったと思いたいですけど。。「映画としては」残念な作品でした。
待ちに待っただけあった傑作!
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞。
コロナ禍が始まる前(2019年)に司馬遼太郎の原作小説を再読して、待ちに待って、ようやく観た映画。
延期や公開日未定が続いたが、この映画、見事な出来だった!
公開延期されている間に、やはり司馬遼太郎の「竜馬がゆく(全8巻)」も読んだこともあり、「峠」の前に読んだ「燃えよ剣」も含めて、幕末をいろいろな角度から見つめていたこともあって、本作はとても深い映画に見えた。
大政奉還から始まり、薩長と会桑の対立、戊辰戦争の勃発、越後長岡藩の家老=河井継之助(役所広司)にスポットを当てた壮大なドラマ。
継之助の妻を演じた松たか子の名演が光る。
また、仲代達矢・香川京子・田中泯・井川比佐志などが脇を固めたのも、流石、小泉尭史監督ならでは…。
久しぶりに、きちんと原稿用紙に「映画評」を書きたくなった映画なので、ここでは詳細は記さない。
<映倫No.121709>
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