「何を観せられたのか…」峠 最後のサムライ 哲也さんの映画レビュー(感想・評価)
何を観せられたのか…
恥ずかしながら原作未読なので、この作品だけでは何が何だかよくわからない。サムライ魂は結構だが、全く勝ち目のない戦に突入せざるを得なかったのは何故なのか。無謀な戦争に突入して行った日本軍が好んで使っていた大和魂と大差ないようにすら感じてしまう。そんな義に殉じる「滅びの美学」的価値観のサムライの話なら、別に今更観たくもない。「民の安寧」「自由と権利」などという言葉も空疎に響く。
きっと止むに止まれぬ何か、があった筈。明治維新政府が必ずしも正しいわけではなく、徳川200年の平和な時代など近代史は色んな角度で再評価されている。
これは原作を読まなければ。しかし原作の助けがなければ理解できないようでは、映画作品として成立しているのだろうか…。
画的に好きなシーンがいくつかあったことや、作品の「間」が良かったので3点にしましたが、内容的には…。
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