「滅びの美学は今の時代に流行らない。あと、主人公が魅力的に描かれていません。」峠 最後のサムライ お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
滅びの美学は今の時代に流行らない。あと、主人公が魅力的に描かれていません。
去年公開された「燃えよ剣」(新選組土方歳三)を見た際も思ったのですが、滅びの美学は今の時代に流行らない。
司馬遼太郎の原作は高度経済成長期に出版されたもので、イケイケドンドンの時代なら滅びを美しいととらえる考え方もあるのでしょうが、国自体が傾いている今の時代には滅びの話は魅力的に映らず流行らないと思う。
あと、主人公が魅力的に描かれていないように感じられる。
ほどほどの身分の出身でありながら、藩主の信認を得て藩政改革や兵制改革を断行したのが
主人公の功績のはずなのに全く触れられておらず、せいぜい武器購入に励んだとだけとしか描かれていない。
軍才があって新政府軍相手に八面六臂の活躍をしていれば華々しいけど、大したことがないのは史実のとおり。
妻思いの描写もねえ、昔はともかく今の時代では当たり前だし・・・
正直なところ、この映画をリピート鑑賞する人は稀なのではないかと思います。
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