「ぐっと堪えて…」オペレーション・フィナーレ ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
ぐっと堪えて…
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アイヒマンを生きたまま、潜伏先のアルゼンチンからイスラエルヘ連行するモサドの作戦チーム。チームの一員達もそれぞれ家族をナチスに虐殺された暗い過去を持ち、本来ならアイヒマンに心の底から復讐したいところ。同胞たちの前で、正当な裁きをさせる、それを全世界に知らせることで、自分たちの子孫に二度とこのような悲劇を起こさせない、その使命感と、アイヒマンとピーターとの会話を通し、アイヒマンを完全なる悪魔と描かなかった点がより映画に深みを与えていた。追手が迫る飛行場のシーンは緊張感があり、見応えがあった。アイヒマンが言う国の責任を一人に背負わして良いのかと言う部分に思うところはあるが、一人の判断が悲劇の歴史を作り出す重大な責任を負っているという点は今のウクライナで繰り返されていると考える。
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