「大人の千日も清原香耶なら良かった」いちごの唄 AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
大人の千日も清原香耶なら良かった
清原果耶が演じたのは中学生時代のヒロイン・天野千日。苗字をもじって「天の川の女神」と、同級生のコウタたちが憧れて呼ぶ美少女、しかもある秘密を抱え憂いを帯びるミドルティーンを清楚に体現した。十年ぶりにコウタが再会する二十代半ばの千日役は、石橋静河。彼女をディスる意図はないと断っておくが、コウタ目線で“劣化”したと失望したのではないかと想像した。「デイアンドナイト」でファムファタールの片鱗を見せていた清原の演技力なら、過去を背負う二十代半ばの役も説得力十分に表現できたはず。ドラマでは主演作が複数あるが、そろそろ映画でも単独主演で観たい。
石橋静河の演技も悪くないが、「きみの鳥はうたえる」のように身体表現を活かせるキャラクターを、若くて動けるうちに多く挑戦するといいと思う。古舘佑太郎の過剰さは、父親・古舘伊知郎譲りなのか。二世俳優同士の二人が醸す空気感に最後まで馴染めなかった。
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