「坂口安吾が元ネタだったのでさぞ文学的で小難しい演出なのかと思いきや...」シネマ歌舞伎 野田版 桜の森の満開の下 あゆさんの映画レビュー(感想・評価)
坂口安吾が元ネタだったのでさぞ文学的で小難しい演出なのかと思いきや...
坂口安吾が元ネタだったのでさぞ文学的で小難しい演出なのかと思いきや、ダジャレや小ボケの連発。予想外でした。
しかし、演じる役者さんが巧いのも助けとなり、途中からはこういうものだと割りきって楽しみました。
そんな中でも耳男と夜長姫、二人のシーンは微笑ましくもあり、その純粋さに胸が締め付けられるようでもあり。
純粋ながら狂気に満ちた夜長姫役、七之助の真骨頂ではないでしょうか。
クライマックスのシーンではその演技にすっかり見入ってしまい、自分で意識するより先に涙が溢れました。
舞台上の満開の桜と音楽が美しく効果的です。
暗喩的なセリフ遊びも楽しく、総じて満足です。
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