「日本の閉塞感」楽園(2019) kouhei1813さんの映画レビュー(感想・評価)
日本の閉塞感
原作はいくつかの未解決事件を紹介しただけの物語だったように思うが、映画はこの小説をオマージュしただけで全く別の物語に仕立て上げ、大変良く出来た脚本だと思う。結局のところ八つ墓村「津山三十人殺し」の現代版のような結末に至ることになる。閉鎖的な山村で起こる理不尽な村八分や偏見による閉塞感は、現代日本全体に覆う閉塞感に通じるところがあるように感じた。軽薄作家百田尚樹の批判にも関わらず佐藤浩市の演技は見事であったし、他の出演者の演技も素晴らしかった。
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