劇場公開日 2018年9月15日

  • 予告編を見る

インビジブル 暗殺の旋律を弾く女のレビュー・感想・評価

全15件を表示

5.0難解で奥深い作品

2025年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

『インビジブル 暗殺の旋律を弾く女』 原題は『In Darkness』

以前視聴した時、レビューするのを忘れていた。
今回改めて視聴したのは、この物語が面白く、複雑な内容を再確認したくなったからだ。
2018年の作品
さて、
問題は、主人公ソフィアは「目が見えていた」ということに尽きる。
これに関しては視聴者それぞれに意見があるだろう。
しかし実際、「見えていた」のだ。
初回で私は、その事が曖昧になっていて、事件の解決が視力を回復させたと思っていたが、今回見て思うのは、見えないフリではなく、見えないと自分に言い聞かせるほど、ソフィアの信念が強かったと認識した。
これは並大抵のことではない。
家族の仇であるラディチ
絶対に復讐をやり遂げるために自分に仕掛けた嘘 そして着実に実行していく信念
何度も挿入されるソフィアの過去の断片
さて、、
非常に興味深いのが、車中でラディチがソフィアに話した事実だ。
同時にここで暗殺が3度失敗するが、ソフィアはラディチに「裏切者」の正体を教える。
この心理を読み解くのは非常に難しい。
最後にソフィアという名前は偽名だというのがわかる。
本名ベルマ
そして断片的な記憶
もしかしたらソフィアは、ナイルたちによってソフィアという少女の記憶を洗脳されるように刷り込まれた可能性がある。
実際、おそらくラディチの話は本当だ。
彼自身、人間の心など持たないことを公然の事実としている。
だから娘の自殺にも悲しくはない。
娘の写真の眼を針でこすりつけるシーンにそれが見て取れる。
家族を皆殺しにされたと教え込まれたソフィア
実際に正しいが、父のピアノの記憶と母の記憶、そしてナイルが兵士だったこと。
ソフィアという少女は死んでいること。
ソフィアの記憶は、刷り込まれたものであり、ナイルたち組織の計画だった。
ソフィアの記憶の中で、姉が目隠しされているが、実際にはソフィアが目隠しされていたんではないだろうか?
記憶の断片と、本当の記憶
ベルマがナイルたちに救い出された時、確かに記憶と似たような状況だったのだろう。
ナイルたちはソフィアという少女の過去をベルマに植え付け、長い計画を立てた。
また、
マークとアレックスは何者なのか?
警備会社の役員という表の顔
しかし、業務上仕入れた情報によってラディチから現金を奪おうとしていたのではないだろうか?
アレックスは非常にわかりやすいが、マークは驚くほどわかりにくい。
彼は最後に姉を見捨てる。
そしてベロニクのエコー写真を見せ「これが俺の肉親だ」と言った。
マークがベロニクに接近した目的は明確で、彼女が持っているUSB
それは、娘のベロニク自身が父ラディチを憎んでいたからだ。
父の所業がどうしても許せず、父を破滅に追い込む一心で集めた情報だった。
その過程でベロニクが自殺
自殺かどうかも問題だが、何よりマーク自身がベロニクを見ていなかった。
ただ、死んでしまったことに対しては一抹の責任を感じていたのだろう。
マークの人となり
これが難解だった。
にもかかわらずマークは好意でソフィアを守ろうとするしSexもする。
姉を見捨ててまでソフィアの元に駆け付ける。
この矛盾に満ちた言動
彼はこの世界の矛盾の象徴だったのか?
仕事よりもお金 女よりも姉 姉よりも死んだ胎児 自分の命よりもソフィア
なお、
再びソフィアの視力だが、
目的遂行のために自身の五感を使えないとする思い込み。
これこそ記憶の差し替えと同じ構造
実は見えていたというのは、ミルズも気づいた。
それは確かに演技ではあったが、本人にさえ気づかれないようにしていた。
目的であったラディチを、マークが付き落として殺したことで、ソフィアは無意識に視力とつながった。
そして見てきたマークという人物の正体
敵であったマークの行動は、本当に何を意味したのだろう?
マークもまた、姉に洗脳されていたのだろうか?
最期、見えないこと、目隠しされることをマークは希望した。
目隠しのSex
見えていたのは自分の心だったのだろうか?
そこに見た自分の真実
目的のためにやってきたことは、人間として最低のことだったと感じたのだろうか。
目隠ししながら死ぬということは、「僕は今まで何も見えていませんでした」ということか?
目隠しした時、初めて気づいた自分の内面
見えないことで見えたもの
マークの本心
気づいたのは良かったが、何もかもすでに遅すぎた。
そして、
ミルズは今からいったい何を追いかけるのだろう?
また、
ソフィアには行く場所さえない。
ラディチとの車内 彼の話
記憶が書き換えられていたこと。
組織の目的に利用されただけだったこと。
実の父
この時ソフィアは、ベロニクを思い出しただろう。
父であっても許せないことがある。
そんな中、マークたちによって巻き込まれるように死んだこと。
死んでも絶対USBは渡さないという彼女の強い意思
嘘のない事実を知り、自分で考えて行動したベロニク
何もかもふりだしに戻されてしまった感は否めないソフィア
結局、復讐心は何も生むことはなかった。
この恐ろしいループ
てくてくと歩き出すソフィアは、その闇から逃れたいのだろうか。
この悪夢の連鎖のひとつの鎖になっていた自分自身
それに気づいただけで、明日への一歩になるのだろう。
非常に難しく、素晴らしい作品だった。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
R41

3.5盲目のピアニスト

2025年8月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

物音やメトロノームや音楽、全ての音が印象深く盲目のソフィアの立場で観ている感覚で緊張感があった。ソフィアはピアニストの割には演奏する曲のレベルが低く、もしやピアニストは隠れ蓑か?と疑っていたら好きな方向へ展開していった。なかなか見応えのあるサスペンスだ。ただ彼は恋人を愛していたはずなのにソフィアと簡単に関係をもったのが不満だった

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ゆうき

3.5作品のトーンに統一感があって素敵

2023年12月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

予告編を観ていて、「これ面白そう!」と思う事が多々ある。もっと正確に表現すると、「これは私の好み!」と思う時だ。
薄暗がりの中で、虚ろに佇む女性。窓から差し込む町の灯りが壁を照らす。その光の中を落ちていく影。
彼女は窓の方を向いているのに、微動だにしない。表情に驚きもない。
彼女が盲目であること、彼女のすぐそばで事件が起こったこと。2つの事をを一瞬で悟らせる巧みな予告編がとても気に入った。
これ何てタイトルだろう?と思ったところで「インビジブル 暗殺の旋律を弾く女」。

微妙なタイトルだなぁ、と思ったことは否定しない。たまに予告編だけ上出来の映画、というものがあるが、自分の嗅覚を信じれば大体は満足のいく映画を観ることが出来る。
実際、この作品は私好みのサスペンスで素晴らしい出来だったと思う。

冒頭、ピアニストの彼女はサスペンス映画のサントラ収録に参加している。盲目の彼女は点字楽譜の代わりに音源を聴いていて、それが彼女の聴いている音楽なのか、はたまた自分が観ている映画の音楽なのか?混ざりあってしまうような演出が上手い。

所々挟まれる子供時代の記憶や、微妙に引っ掛かりのある行動で、彼女自身が何者なのか?事件と関わってくるのか?気になるとこらだらけのストーリー展開も巧みだ。

上質なサスペンスというのは、何も斬新なストーリーやら衝撃のオチやらが無ければならないものではない。
観ている間、一秒たりとも画面から目を離せないと、かじりつくような感覚がある。
しかもこの作品では、彼女のやりたいこと、そのために必要なことはしっかり描かれていて無理がない。

微妙にB級な邦題より、原題「In Darkness」の方が映画の雰囲気や彼女の境遇とあっていて良かったように思うけど、静かで暗いサスペンスの好きな人にはお薦めの1本だ。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
つとみ

4.0分かりにくいかもしれないけどいい映画

2022年10月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

見終わってから、あの場面の意味はこういうことか…と考える映画でした。
分かりやすい物語が好きな人には向かないかもしれませんが、この位の作品で考えさせてくれるのもありだと思います。
序盤で見える主人公と、中盤から見える主人公像が変わっていくのが面白かったです!

コメントする (0件)
共感した! 1件)
すず

4.5シンプルに面白くて引き込まれた。

2021年10月15日
Androidアプリから投稿

少し無理があるなというところもあったが、上質な映画だと思う。大幅に期待を超えてきた。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Cherry

3.0タイトルでネタバレ注意

2021年9月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ノワール映画って事でいいんですかね?
盲目のピアニストの周りで、色々な事件が起きていく話。
「インビジブル 暗殺の旋律を弾く女」ってタイトルがすでにネタバレしてるのよね。
邦題には気を付けて欲しいわ。
こういう映画観てると、つくづく美人だから成立する話が多いなと思う。
美人じゃなきゃ、誰も助けたり近づいたりしないし。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
キブン

3.0タイトルなし

2020年10月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
KEI

3.0きれいだった

2020年9月24日
PCから投稿

映画としては2.8点くらい
ちょっとわかりにくかった
主人公がきれいじゃった

ってドーマーってハンガー・ゲームのディレクターやん
きれいじゃった

コメントする (0件)
共感した! 2件)
asa89

4.0ナタリー・ドーマー観たさで・・・

2020年8月25日
スマートフォンから投稿

楽しい

興奮

観ただけなので、十分楽しめました←バカ(笑)

コメントする (0件)
共感した! 2件)
映画は生き甲斐

3.5もう少し鑑賞者に親切でも良いかもしれません。

2020年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

事故現場を目撃した女性を狙うヒットマンだが、その女性が盲目で、別の組織から狙われていることを知って・・・と言うストーリー。

ボスニア紛時のセルビア勢力による虐殺をベースにした物語。地味ながら緊迫感あふれる良作だと感じました。
ストーリー展開も良く、徐々に引き込まれていきました。
ただ、やや設定等の説明が不親切というか、分かりにくい場面が散見されました。終盤の警察署のシーンなんかが典型なんですけど。
大袈裟と言えば語弊がありますが、もう少し分かりやすければより良くなったように思えます。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
よし

0.5だからなに

2019年4月3日
PCから投稿

実は見えてたって小学生でもわかるし、お子様レベルすぎる話のわりにはエグい描写が多い。衝撃うけるって見出しがあったのにマイナス要素しかない最悪なものでした。金払って見る価値ない

コメントする (0件)
共感した! 0件)
うづき

2.5盲目のピアニスト

2019年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

盲目の美人ピアニスト(ナタリー・ドーマー)が主人公、同じアパートに住む女性が転落死、事件の可能性があり捜査が始まる。
戦争犯罪人やマフィア、殺し屋が絡み複雑化していく。
思わせぶりな謎に飽きてくる。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いやよセブン

2.0分かりにくい

2019年2月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

演出とかいろいろ工夫されてるけど、よくわかんねーストーリーやた。ヒロインの過去とか現在とか何がなんだか分かりにくすぎる。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
素子

4.54.7

2018年9月21日
iPhoneアプリから投稿

上映館が少ないのが理解できない
粗さはあるがよく練られている作品
内容をきちんと理解すればその面白さに気づくはずだが

フィルマークスの方がよっぽど映画好きが集まっているのか
残念

気になる方はレンタルされたら是非ご鑑賞ください
おすすめ

コメントする (0件)
共感した! 2件)
山本将太郎

1.5無防備

2018年9月17日
Androidアプリから投稿

悲しい

興奮

盲目の女性ピアニストが上階に住む女性の転落死に始まるテロリストや裏組織の陰謀に巻き込まれて行く話。

アンプルとかUSBとか結局…色々登場する小道具や設定がそれっぽくしているけれど、実は情報ダダ漏れだったり殺す気あるのかよだったりで展開が流れ過ぎ。

意外な展開も唸らされるというよりそんなアホなという感じだし。

つまらなくはないけれど、面倒くさく色々と詰め込んだ雰囲気映画という感じ。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Bacchus
PR U-NEXTで本編を観る