37セカンズのレビュー・感想・評価
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素晴らしい映画をありがとう
ひょんなきっかけで「観てみようかな?」と軽い気持ちで観てみたら、とんでもない作品に巡り逢えた。
なんですか?これ?めちゃ泣いたんですけど。
出産時に37秒無呼吸だったために障害を負った主役の脳性麻痺のユマちゃんがめちゃ愛おしい子なんです。
うちの娘と同じ23なんです、ついつい重ねてしまう。
そりゃ、年頃だもん。オシャレもしたいよね、お化粧だってしてみたいし1人でブラブラ出かけてみたいよね。
何かと干渉するお母さんは確かに過保護でしたが、親だって完璧なんかじゃない。あんな過去を抱えていたとは…
「自立したい!外に出たい!」
ユマちゃんの勇気で周りが、世界が変わっていく展開が見事。
とにかくユマちゃん、困り顔に、弾ける笑顔、泣き顔、全て可愛いんです。上手いんです。
他の俳優陣も素晴らしい演技。
お母さん役も上手いけど、特に娼婦の舞さん素敵だわぁ。
こんな女の人に憧れるわぁ。
詳しくストーリー知らずに観だ方がいいですね。
まさかのタイだったし。まさかのあの再会にも泣けたし。
思わずパンフレット買って来ましたよ。
最近ではジョジョくらい。珍しいことなんです。
あたたかい涙のあとは、生きる勇気をもらえますね。
いい映画をありがとう。
完成度の高い作品で驚きました。
青春とは何だ!を現代の女性の目線で。
☆☆☆★★★ これは思わぬ拾い物の秀作。 オープニングの、東京の風...
☆☆☆★★★
これは思わぬ拾い物の秀作。
オープニングの、東京の風景を細かく切り取るカットの繋ぎから。都会の中で生きている1人の障害を持つ主人公が映る。
すると(入浴の為に)主人公の彼女がいきなりオールヌードになる驚きのシーンが。
障害を持つ女性の話なのは、予告編を観ていたので大体は把握してはいたが。いきなりのオールヌードには本当にビックリした。
以降、母親に子供扱いされるのを嫌い。(言ってみれば)相棒に「裏切られた…」との思いから、自立する事を決意する彼女。
「男とヤッタならまた来なさい!」
まさかのエロ本漫画家への転身をするにあたり、新宿二丁目の徘徊。
渋川清彦(まさにピッタリの役柄)の仲介から、思いがけずに渡辺真起子との出会いまでは、本当に面白かった。
特に渡辺真起子は、最近だと人の良い役が多かっただけに。この作品の様に、見るからに怪しい女を演じさせたらもう絶品!
「こんなサバサバした渡辺真起子を待ってたんだよ!」…と、思っていただけに。渡辺真起子のコンサバ感(もはや死語💧)が充分に発揮されていた中盤までは、「この子…この後どうなっちゃうんだろう?」…と、スクリーンから目が離せなくなって行く。
それだけに。渡辺真起子が人の良さを示し、画面から消えてしまってから。母親との確執から彼女が或る人物を探し始める後半は、少しばかりありきたりな展開になってしまった感じがしてしまう。(驚きの事実はあるものの)
もしも、映画全編で。《障害者の性問題》を最後まで徹底的に扱ったとしたならば(しかも女性側の目線で)とんでもない位に凄い作品になったのでは?…との思いを持ちました。
主演の彼女は本当に素晴らしかった。今後も女優活動を続けて行くのだろうか?もしもそうならば、かなり役柄が限定されてしまうのだろうけれども…。人知れず応援させて貰おうと思います。
2020年2月9日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン3
主演の声
ラスト30分の急展開は疑問だ。
伏線がなかったわけではないが、唐突で脈絡に欠ける。
こういう形で、観客を“手玉に取る”ようなやり方は好きではない。
ただ、全体としては見所があった。
やや恵まれすぎな感じはあるものの、リアリティを追求していると感じたし、健常者との間の“認識の壁を取り払う”ための意義も、おそらく大きい。
ラストも、チャレンジして新しい世界が開けたというだけでなく、象徴的に“もう一人の自分”を描くことで、“自分”が存在している意味を再確認するための、(ポジティブでもありネガティブでもある)“想像のストーリー”と解釈しても良いのかもしれない。
帰宅後、2/2放映のNHK「もう一つの37セカンズ~車椅子女子の挑戦~」を観たが、この映画を独特なものにしているのは、主演女優の声や話し方、そしてキャラクターであると思った。
善し悪しではなく、オリジナリティの問題だ。
他の候補者なら、もう少し別のストーリーを用意する必要があるはずだ。
このストーリーは、この主演女優あってこそ、だと感じた。
やっとこんな映画に出会えた!
日本の映画を観るたびに、「どうしてこんなに映像が暗いんだろう?」と不思議に思っていて、先週観た「前田建設~」もそれなりに面白かったけど、やっぱり暗いし、そして変におちゃらけて済ませるところも鼻につく。
という感じで日本映画に妙なストレスが溜まっていましたが、この作品は映像が明るくて、瑞々しい! そしてリアリティもシリアスな部分もありつつ、夢も希望もスケール感もあり、素直に気持ちよく、海外の作品と同じような感覚で観ていられる作品でした。
実際に観るまでは、障害者を題材にしているので、ドキュメンタリーのような、少し重たいイメージを想像していましたが、良い意味で予想を裏切られた”普通の映画”、しかもとびっきり素敵な映画でした。
ハリウッドでもヨーロッパでも、どこに出しても全く遜色のない、映像も脚本も役者も音楽も、とにかく素晴らしい、極上の作品に仕上がっていると思います。
佳山明さんもナチュラルな演技で良かったし、神野三鈴、渡辺真起子、板谷由夏といった周りを固める面々もお見事です。
介護の現場で働くものとして、お母さんの過酷さや心情にも凄く共感できますが、ユマのような、ハンディキャップがあったとしても、出来ることや、やりたいことにフォーカスして、希望や夢をもってポジティブに前に進んで行く姿勢やエネルギーがとても大切なことだと感じます。
日米合作ということですが、日本ではなかなかお目にかかることの出来ないこういう作品は、やはりアメリカで勉強しないと作れないのかなぁ。
NHKも関わっているようで、それなりの予算と良い環境や器材で制作することができたのかもしれません。
いずれにせよ今後のHIKARI監督の活躍が楽しみです。
それとやっぱり映画はシネマスコープじゃないとね。
佳山明さんの次回作はいつですか~(*´~`*)?
素晴らしいロードムービー
障害を持つ女性のお話なんですが、冒頭のシーンでお母さんが主人公で娘の服を脱がせてお風呂に入れるのですが、いきなり全裸にさせます。リアルな日常生活のリアルな裸体。この映画はなんか違うぞ!って予感しました。案の定、漫画家のアシスタントしてるんですが実情はゴーストライターでコスプレイヤー崩れの友人の女に搾取されまくってます。担当編集者に原稿見せたら先生の作品と似てるのでダメといわれ、友達の先生からは勝手に原稿見せたので怒られて脅されて、、。
女性編集者から言われた一言をきっかけに、はじけまくる主人公が痛快です。身障者の恋愛と性のロードムービーです。本当に脳性麻痺の佳山明さんが素晴らしいです。心が美しく優しい好奇心旺盛な素敵な女性を自然に演じてます。他にも出てくる人がみんな素晴らしいお芝居でとても良かったです。東京の都会の景色や夜景、タイののどかな景色とか本当に素晴らしいです。
昨夜、「37seconds」という映画を観た。生後37秒間無呼吸だ...
昨夜、「37seconds」という映画を観た。生後37秒間無呼吸だったことで、脳性麻痺にかかった障がいを持つ主人公が、母と二人暮らしの家と、ユーチューバで漫画家のゴーストライターとして過ごす仕事場の往復だけという暮らしから、一人の漫画家として認められたいという気持ちから起こした行動をきっかけに外に世界を広げていくという話。あまり書くとネタバレになるかもしれないので、これ以上書けませんが、主人公のマユは、実際にオーデイションで選ばれた障がい者。なので全くの無名の新人ということになりますが、脇を固める俳優が本当にすごい。母親役は神野三鈴、たまたま知り合った介護士に大東駿介、彼女におおきな影響を与える風俗嬢に渡辺真起子、生き別れになっていた叔父に尾美としのり、あとはほんのちょっとだけ出るポン引きに渋川清彦、理学療法士に石橋静河、アダルト雑誌編集長に板谷由夏と、安心感バッチリの演技。当初健常者に主人公をさせるということも考えたそうですが、今回のマユさん(佳山明)の演技がそれに見劣りすることはない。
上映館も少なく、無名の新人で、あまり宣伝もされていないのに、鑑賞先の劇場は半分位席が埋まっていました。本当にいい映画なので、是非観てください。オススメです。
映画らしいテーマ、タブーじゃない
とにかく良い映画だった。これぞ映画!
障がい者をタブー視してないし、平等や偏見とかが、とても素晴らしい表現でした。できるだけ多くの日本人に観て欲しい。
評価も高いしもともと観ようと思ってはいましたが、正直、ちょっと気が重かった。テーマが障がい者と性だと思ったから。
前半は、目を逸らしたいという気持ちと、タブーに切り込んで、、とか、かわいそうという気持ちがありました。
恐らく、「優しい」日本人であればそう思うはず。
後半は、、、本当に優しい!
あの人とあの人とあの人は神。
日本人には、障がい者(表現が正しいかは別)の俳優さんが居ないなぁと思います。障がい者を演じるのは常に健常者。
アメリカはそうではないですね。障がい者をひとつの個性として、有名な俳優さんもいます。
本当の意味で、平等に偏見のない世界は難しいかもしれないけど、そうなったらいいなぁと。
唯一気になったのは「37秒」というタイトルの意味を知らずに観たかった。映画としてのPRの問題だと思うけど。
この映画がタブー視されず、テレビで放送されるようになるといいなぁと。民放は難しいかもしれないけど、NHKならできるかも。
!とも思ったら、NHKのドラマ版があるんですね!みたい!配信されないかな。
展開が全く読めない…思考と感情が…
つらい現実と絵空事ような優しさが入り乱れていた印象。基本的に過激な内容だと思うけれど、それをうまい具合にオブラートに包みながら、卑屈な悲しみを解放していたような気がした。
あまり良い意見に聞こえないかもしれないけれど、非常に素晴らしい映画でした!
絵も内容も音楽も、すべて堪能。笑い所も多かったし、もちろん泣き所も─
こんなのNHKなんかじゃ見ることできないようなぁと思いつつの観賞だったけれど、まさかねーというエンディング。考えてみれば、やっぱソフトだったという印象だったし、テレビでできないことを映画で─といったところでしょうか…という後付けはやっぱ卑怯ですね。
いずれにせよ、今年最も感情と脳みそを刺激された映画だった、まだ2月上旬ですけどね。
日本映画史に残るようなひとこと、と言っても過言ではない
でも、私で良かった……。
『風の電話』は少女が語らないこと(語る相手を永遠に失ってしまったこと)で、観る者自身の心の中に多くの重いテーマについて、何かをもたらしていた。
それに対して、ユマは全身で語る。ユマの生きる世界には知りたいこと、伝えたいことがたくさんあるのだ。
母の思い遣りと献身がユマにとっては世界を狭めてしまう皮肉。あれっ?このような親子関係って障害があってもなくてもどこにでもありますよね⁈
この映画の凄いところは、ちょっと一般的ではない人たちや環境の中の話のように見せかけておきながら、実は誰もが日常の中で経験するようなある意味で普遍的な〝後ろめたさ〟を描いて見せていること。
例えば、タイの姉が、率直に打ち明けた〝怖さ〟。
それに近い感覚は誰でも一度ならず感じたことがあるはずです。身近に存在する障害のある方だけでなく、職場や学校で周囲から差別的な扱いを受けている人と関わりを持つことに対する漠然とした不安やこわさ。
誰もが、いつかどこかで抱えた後ろめたさを、冒頭のユマの一言が救ってくれるのです。
亡くなった父の思いや初めて会った姉の率直さ。
何よりも自分のことを人生の最優先にして生きている母の思い。
それを受け止める自分という存在が一種の〝ギフト〟のように思えたのではないでしょうか。
勿論、なぜ私が?なぜ私なの?という思いもあるはずです。でも理屈じゃないんですね、きっと。
もし、順番が逆だったら、あんな姉に出会えなかったし、こんな母の思いを受け取れなかった。
あんな姉とこんな母がいない世界より、今の世界の方がどれだけ素晴らしいか。
日本の映画史に残るような〝肯定〟のことばだと思いました。
観終わったらなんか自意識が無になってありがとう!!て気持ちになれた...
アメリカンインディペンデントスピリットの日本映画
自立の難しさと尊さ。
主人公ゆまちゃんが小さな世界から抜け出して、自立していく姿が美しかった。親からの自立、女性としての自立、障がい者としての自立。その過程はもちろん楽ではなくて、たくさん傷つき、失敗するけど、それでも、自分の好きな服を着て、好きなときに好きな人に会って、好きな仕事をして生きていくことはかけがえのない、尊いものだなと、ゆまちゃんに改めて教えてもらった気がします。
冒頭、お母さんにお風呂に入れてもらっているシーンが衝撃的。このお母さんの中ではゆまちゃんは小さい子どものままで止まってしまっている。だから大人の女性になっていくのに戸惑ってしまうんだなあ。。
そこからもっと重苦しい展開を想像してしまいましたが、私の想像をはるかに超えて、軽やかに世界に飛び出していったゆまちゃん。まさかタイにまでいくなんて…!
神野三鈴、最&高。
冒険
これは、ささやかだが、実は大きな大きな冒険の物語だ。
障害者が主人公だからとか、そんなことで、もし躊躇してるんだったら、とにかく、観に来て欲しい。
一歩踏み出せば、誰か知らない人が助けてくれるかもしれない。
思いがけない事実にぶち当たることもあるかもしれない。
自分の弱さを知るかもしれない。
誰かを巻き込んで、もっともっと大きな冒険になるかもしれない。
様々なわだかまりが溶けるかもしれない。
自分の運命をポジティブに捉えられるかもしれない。
障害者は怖くなんかない。
自分の強さを知るかもしれない。
母親の苦悩を取り去ってあげられるかもしれない。
その先に、もっともっと大きな何かが待ち構えてるかもしれない。
そんなふうに思わせてくれる冒険の物語だ。
これは・・・
衝撃的な作品ですね。何が衝撃かというと
ストーリー展開よりも、演出が。
ストーリーももちろんすごいのです。でも演出が新しい。
そこまでリアルに描写するのか、と。
勇気のいる制作だったでしょう。
最初の衝撃的なシーン。
なぜ主人公の裸を見せたんだろうと、終わってから少し考えてみましたが、これはエロでもなんでもない。
ただ、彼女は女性なのです。23年生きてきた障害を背負い、成長してきた日常の中の女性の裸。それをただ描写したかったのではないかと。
以降のシーンでも、そこまでやるか・・!?と言う衝撃シーンも多数。でも誰もがきっと通ってきた、性への興味が夢馬には今になってきただけなのでしょう。
この閉鎖的な、自由のない人生をそこまでしてでもなんとか変えたかったのでしょう。
これは好きとか嫌いとかどうとかではなく、見るべき作品ですね。これから生きていく上で。この世に生きるいわゆる”普通”の人たちが、この映画から何かを感じとり、きっと世の中を変えていかなければいけない。私はそう思いました。
見終わった時、元気が出ます!
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