37セカンズのレビュー・感想・評価
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主演の声
ラスト30分の急展開は疑問だ。 伏線がなかったわけではないが、唐突で脈絡に欠ける。 こういう形で、観客を“手玉に取る”ようなやり方は好きではない。 ただ、全体としては見所があった。 やや恵まれすぎな感じはあるものの、リアリティを追求していると感じたし、健常者との間の“認識の壁を取り払う”ための意義も、おそらく大きい。 ラストも、チャレンジして新しい世界が開けたというだけでなく、象徴的に“もう一人の自分”を描くことで、“自分”が存在している意味を再確認するための、(ポジティブでもありネガティブでもある)“想像のストーリー”と解釈しても良いのかもしれない。 帰宅後、2/2放映のNHK「もう一つの37セカンズ~車椅子女子の挑戦~」を観たが、この映画を独特なものにしているのは、主演女優の声や話し方、そしてキャラクターであると思った。 善し悪しではなく、オリジナリティの問題だ。 他の候補者なら、もう少し別のストーリーを用意する必要があるはずだ。 このストーリーは、この主演女優あってこそ、だと感じた。
やっとこんな映画に出会えた!
日本の映画を観るたびに、「どうしてこんなに映像が暗いんだろう?」と不思議に思っていて、先週観た「前田建設~」もそれなりに面白かったけど、やっぱり暗いし、そして変におちゃらけて済ませるところも鼻につく。 という感じで日本映画に妙なストレスが溜まっていましたが、この作品は映像が明るくて、瑞々しい! そしてリアリティもシリアスな部分もありつつ、夢も希望もスケール感もあり、素直に気持ちよく、海外の作品と同じような感覚で観ていられる作品でした。 実際に観るまでは、障害者を題材にしているので、ドキュメンタリーのような、少し重たいイメージを想像していましたが、良い意味で予想を裏切られた”普通の映画”、しかもとびっきり素敵な映画でした。 ハリウッドでもヨーロッパでも、どこに出しても全く遜色のない、映像も脚本も役者も音楽も、とにかく素晴らしい、極上の作品に仕上がっていると思います。 佳山明さんもナチュラルな演技で良かったし、神野三鈴、渡辺真起子、板谷由夏といった周りを固める面々もお見事です。 介護の現場で働くものとして、お母さんの過酷さや心情にも凄く共感できますが、ユマのような、ハンディキャップがあったとしても、出来ることや、やりたいことにフォーカスして、希望や夢をもってポジティブに前に進んで行く姿勢やエネルギーがとても大切なことだと感じます。 日米合作ということですが、日本ではなかなかお目にかかることの出来ないこういう作品は、やはりアメリカで勉強しないと作れないのかなぁ。 NHKも関わっているようで、それなりの予算と良い環境や器材で制作することができたのかもしれません。 いずれにせよ今後のHIKARI監督の活躍が楽しみです。 それとやっぱり映画はシネマスコープじゃないとね。
佳山明さんの次回作はいつですか~(*´~`*)?
主演の佳山明さんの演技力に心を奪われました。 間の取り方 目線の送り方 声の出し方 どれをとっても文句なしです! 映画初挑戦とは思えませんでした。 勿論、映画本編そのものも、テンポが良く非常に素敵でした! 素晴らしい映画と素晴らしい女優さんに出会えて幸せです!! 見逃さなくて良かった。。。(汗) 佳山さんの次回作に期待する反面、変な製作陣には捕まらないでほしいので、複雑な心境です。。。 ただ、演技を続けるにせよ、別の道を歩むにせよ、劇中の『ユマ』のようにカラフルで素敵な人生を歩んでほしいと切に祈ります。 佳山さん、スタッフ・キャストの皆様、充実の映画体験をありがとうございました!!
素晴らしいロードムービー
障害を持つ女性のお話なんですが、冒頭のシーンでお母さんが主人公で娘の服を脱がせてお風呂に入れるのですが、いきなり全裸にさせます。リアルな日常生活のリアルな裸体。この映画はなんか違うぞ!って予感しました。案の定、漫画家のアシスタントしてるんですが実情はゴーストライターでコスプレイヤー崩れの友人の女に搾取されまくってます。担当編集者に原稿見せたら先生の作品と似てるのでダメといわれ、友達の先生からは勝手に原稿見せたので怒られて脅されて、、。
女性編集者から言われた一言をきっかけに、はじけまくる主人公が痛快です。身障者の恋愛と性のロードムービーです。本当に脳性麻痺の佳山明さんが素晴らしいです。心が美しく優しい好奇心旺盛な素敵な女性を自然に演じてます。他にも出てくる人がみんな素晴らしいお芝居でとても良かったです。東京の都会の景色や夜景、タイののどかな景色とか本当に素晴らしいです。
昨夜、「37seconds」という映画を観た。生後37秒間無呼吸だ...
昨夜、「37seconds」という映画を観た。生後37秒間無呼吸だったことで、脳性麻痺にかかった障がいを持つ主人公が、母と二人暮らしの家と、ユーチューバで漫画家のゴーストライターとして過ごす仕事場の往復だけという暮らしから、一人の漫画家として認められたいという気持ちから起こした行動をきっかけに外に世界を広げていくという話。あまり書くとネタバレになるかもしれないので、これ以上書けませんが、主人公のマユは、実際にオーデイションで選ばれた障がい者。なので全くの無名の新人ということになりますが、脇を固める俳優が本当にすごい。母親役は神野三鈴、たまたま知り合った介護士に大東駿介、彼女におおきな影響を与える風俗嬢に渡辺真起子、生き別れになっていた叔父に尾美としのり、あとはほんのちょっとだけ出るポン引きに渋川清彦、理学療法士に石橋静河、アダルト雑誌編集長に板谷由夏と、安心感バッチリの演技。当初健常者に主人公をさせるということも考えたそうですが、今回のマユさん(佳山明)の演技がそれに見劣りすることはない。 上映館も少なく、無名の新人で、あまり宣伝もされていないのに、鑑賞先の劇場は半分位席が埋まっていました。本当にいい映画なので、是非観てください。オススメです。
映画らしいテーマ、タブーじゃない
とにかく良い映画だった。これぞ映画! 障がい者をタブー視してないし、平等や偏見とかが、とても素晴らしい表現でした。できるだけ多くの日本人に観て欲しい。 評価も高いしもともと観ようと思ってはいましたが、正直、ちょっと気が重かった。テーマが障がい者と性だと思ったから。 前半は、目を逸らしたいという気持ちと、タブーに切り込んで、、とか、かわいそうという気持ちがありました。 恐らく、「優しい」日本人であればそう思うはず。 後半は、、、本当に優しい! あの人とあの人とあの人は神。 日本人には、障がい者(表現が正しいかは別)の俳優さんが居ないなぁと思います。障がい者を演じるのは常に健常者。 アメリカはそうではないですね。障がい者をひとつの個性として、有名な俳優さんもいます。 本当の意味で、平等に偏見のない世界は難しいかもしれないけど、そうなったらいいなぁと。 唯一気になったのは「37秒」というタイトルの意味を知らずに観たかった。映画としてのPRの問題だと思うけど。 この映画がタブー視されず、テレビで放送されるようになるといいなぁと。民放は難しいかもしれないけど、NHKならできるかも。 !とも思ったら、NHKのドラマ版があるんですね!みたい!配信されないかな。
展開が全く読めない…思考と感情が…
つらい現実と絵空事ような優しさが入り乱れていた印象。基本的に過激な内容だと思うけれど、それをうまい具合にオブラートに包みながら、卑屈な悲しみを解放していたような気がした。 あまり良い意見に聞こえないかもしれないけれど、非常に素晴らしい映画でした! 絵も内容も音楽も、すべて堪能。笑い所も多かったし、もちろん泣き所も─ こんなのNHKなんかじゃ見ることできないようなぁと思いつつの観賞だったけれど、まさかねーというエンディング。考えてみれば、やっぱソフトだったという印象だったし、テレビでできないことを映画で─といったところでしょうか…という後付けはやっぱ卑怯ですね。 いずれにせよ、今年最も感情と脳みそを刺激された映画だった、まだ2月上旬ですけどね。
日本映画史に残るようなひとこと、と言っても過言ではない
でも、私で良かった……。
『風の電話』は少女が語らないこと(語る相手を永遠に失ってしまったこと)で、観る者自身の心の中に多くの重いテーマについて、何かをもたらしていた。
それに対して、ユマは全身で語る。ユマの生きる世界には知りたいこと、伝えたいことがたくさんあるのだ。
母の思い遣りと献身がユマにとっては世界を狭めてしまう皮肉。あれっ?このような親子関係って障害があってもなくてもどこにでもありますよね⁈
この映画の凄いところは、ちょっと一般的ではない人たちや環境の中の話のように見せかけておきながら、実は誰もが日常の中で経験するようなある意味で普遍的な〝後ろめたさ〟を描いて見せていること。
例えば、タイの姉が、率直に打ち明けた〝怖さ〟。
それに近い感覚は誰でも一度ならず感じたことがあるはずです。身近に存在する障害のある方だけでなく、職場や学校で周囲から差別的な扱いを受けている人と関わりを持つことに対する漠然とした不安やこわさ。
誰もが、いつかどこかで抱えた後ろめたさを、冒頭のユマの一言が救ってくれるのです。
亡くなった父の思いや初めて会った姉の率直さ。
何よりも自分のことを人生の最優先にして生きている母の思い。
それを受け止める自分という存在が一種の〝ギフト〟のように思えたのではないでしょうか。
勿論、なぜ私が?なぜ私なの?という思いもあるはずです。でも理屈じゃないんですね、きっと。
もし、順番が逆だったら、あんな姉に出会えなかったし、こんな母の思いを受け取れなかった。
あんな姉とこんな母がいない世界より、今の世界の方がどれだけ素晴らしいか。
日本の映画史に残るような〝肯定〟のことばだと思いました。
観終わったらなんか自意識が無になってありがとう!!て気持ちになれた...
観終わったらなんか自意識が無になってありがとう!!て気持ちになれたし、映画中半分くらい障がい持ったひとってこと忘れてた。親がうちの親そっくりで、苦しさがわかる。まゆちゃん勇気あってかっこいい。親にも見て欲しい、、
アメリカンインディペンデントスピリットの日本映画
まったく日本映画らしからぬ映画。映画はやはり監督のメンタリティが大きく反映されるものなんだろう。主人公・キャストの選択、音楽、東京の実景、音楽、ほんとアメリカのインディペンデント映画みたい。編集や音の細やかさは日本のインディペンデント映画にはないクオリティだと思う。 障害を持った漫画家のゴーストライターの女の子の脱線物語。天性の朗らかさというか、他の誰でも持てる訳ではないキャラクターのもがきっぷりが最大の魅力。そこはドキュメンタリーのよう。脱線がいろんな景色を見せる。景色だけでなく自らのルーツまでも。 脱線と回収の分岐点の編集室。確かなストーリーテリング。
自立の難しさと尊さ。
主人公ゆまちゃんが小さな世界から抜け出して、自立していく姿が美しかった。親からの自立、女性としての自立、障がい者としての自立。その過程はもちろん楽ではなくて、たくさん傷つき、失敗するけど、それでも、自分の好きな服を着て、好きなときに好きな人に会って、好きな仕事をして生きていくことはかけがえのない、尊いものだなと、ゆまちゃんに改めて教えてもらった気がします。
冒頭、お母さんにお風呂に入れてもらっているシーンが衝撃的。このお母さんの中ではゆまちゃんは小さい子どものままで止まってしまっている。だから大人の女性になっていくのに戸惑ってしまうんだなあ。。
そこからもっと重苦しい展開を想像してしまいましたが、私の想像をはるかに超えて、軽やかに世界に飛び出していったゆまちゃん。まさかタイにまでいくなんて…!
神野三鈴、最&高。
母親はユマに色々なことを隠しながら生きていくことを決めたんだろうな。 そういう決断に至った母親の気持ちを想像すると、 胸が張り裂けそうになる。 辛かっただろうな。 これからは母と娘ではなく、 女同士として生きてほしい。 女同士って、楽しいよ〜 ヒデの2,000円値引き、吹いた。 半額くらいにしてやれよ!
冒険
これは、ささやかだが、実は大きな大きな冒険の物語だ。 障害者が主人公だからとか、そんなことで、もし躊躇してるんだったら、とにかく、観に来て欲しい。 一歩踏み出せば、誰か知らない人が助けてくれるかもしれない。 思いがけない事実にぶち当たることもあるかもしれない。 自分の弱さを知るかもしれない。 誰かを巻き込んで、もっともっと大きな冒険になるかもしれない。 様々なわだかまりが溶けるかもしれない。 自分の運命をポジティブに捉えられるかもしれない。 障害者は怖くなんかない。 自分の強さを知るかもしれない。 母親の苦悩を取り去ってあげられるかもしれない。 その先に、もっともっと大きな何かが待ち構えてるかもしれない。 そんなふうに思わせてくれる冒険の物語だ。
これは・・・
衝撃的な作品ですね。何が衝撃かというと ストーリー展開よりも、演出が。 ストーリーももちろんすごいのです。でも演出が新しい。 そこまでリアルに描写するのか、と。 勇気のいる制作だったでしょう。 最初の衝撃的なシーン。 なぜ主人公の裸を見せたんだろうと、終わってから少し考えてみましたが、これはエロでもなんでもない。 ただ、彼女は女性なのです。23年生きてきた障害を背負い、成長してきた日常の中の女性の裸。それをただ描写したかったのではないかと。 以降のシーンでも、そこまでやるか・・!?と言う衝撃シーンも多数。でも誰もがきっと通ってきた、性への興味が夢馬には今になってきただけなのでしょう。 この閉鎖的な、自由のない人生をそこまでしてでもなんとか変えたかったのでしょう。 これは好きとか嫌いとかどうとかではなく、見るべき作品ですね。これから生きていく上で。この世に生きるいわゆる”普通”の人たちが、この映画から何かを感じとり、きっと世の中を変えていかなければいけない。私はそう思いました。
見終わった時、元気が出ます!
脳性麻痺で車いすの女性の物語です。 彼女の独り立ちの思いに周りがサポートし出すと共に母親が接し方を改めていく、そして彼女の動きによって周りが変わっていくのが、それまでの個々の印象もわかりつつ、やはりそうだよねと思わせるところを共感して観ることができました。 ラストの37秒の下りは泣きそうになりました。 十分考えさせながら、最後に感動もある、そして見終わった時に元気になれる、そんな映画です。 おススメします。
【平和主義者で自由人の父の血と娘を愛するが故の過保護な母を持つ、少し身体が不自由な女性が自由を求める、涙滲む冒険、成長譚】
ユマ(佳山明)が、様々な人々と交わり、多くの経験をする過程の中で、何かから解き放たれたように徐々に明るくなっていく表情が素晴らしい。 ・自立しようとするユマの姿に自らの葛藤も含め、苦悩しながら、娘の”成長・自立”を受入れる母を演じた神野三鈴さん、 ・身体の不自由な方の”世話”をする女性、舞を演じる渡辺真起子さんと、介護士を演じた大東駿介さん(そして、「パーフェクト・レボリューション」のクマさん)、 ・出版社の編集者を演じた板谷由夏さん 達の演技設定の素晴らしさ。 ”身体の少し不自由な人”ユマに対する接し方が、素晴らしいのである。 ユマに変に気を遣うのではなく、健常者への接し方と同じである事がである。 ユマは舞に尋ねる。”私たちみたいな人の、エッチはどこか違うんですか?” 舞の答えが明快である。”同じだよ。只、”ちょっと強めの人”が多いかな・・” 成程・・。 性の経験。旅の経験。 生きていれば体験するだろうことを、ユマも“勇気を出して”体験していく。常に、丁寧な言葉を使いながら。(ユマを育てた母がきちんとした 人であることが伺える・・。) ユマを取り巻き、関係する多くの人々の自然な姿、言葉に静かに涙する。 そして、ユマは大切にしている父が書いた美しい水彩画に導かれるように、ある場所を訪れる。そして、大切な人と出会う・・。 この後、ユマが呟くように口にする”言葉”の素晴らしさに驚く。 ユマの強さ、優しさ、心の広さが伝わってくるから。・・・。 <新たなる素晴らしき才能を持つ邦画監督の誕生を素直に喜びたい。 素晴らしき生命賛歌の作品である。>
Disability is a state of mind.
良いとされるものに邪魔をしたくなる…好事魔多し
NHK-BS・国際共同制作バリバラドラマとして劇場公開版とは少し内容を変更して再放映化されたものを見ようとした...しかし、個人的に障碍者に対する潜在的差別心が強いためか、直視することが出来ず断念...でも後日改めてNetflix版を視聴。またHIKARI監督が携わった”A Better Tomorrow (2013)”と” Robo Saints (2015)”の2本のショート・フイルムも同時に鑑賞。特に”A Better Tomorrow”は、トヨタ・レクサスのコマーシャル用に撮影されたのかも知れないが、完成度が高く、また本作でも取り入れられているアニメと実写の融合している表現も使用されていた。個人的には1981年公開の日本映画「典子は、今」と同じ障碍者を描いていることによる共通部分だけでなく、ストーリーの進行具合と構成・起承転結についても似ているように感じる。「典子は、今」の松山善三監督。色眼鏡で見る性格のものにとっては、この人はソシオパス的要素のある方と言える。もうなくなっているのでこれ以上、ツバをかけるようなことはしたくないので....当時のサリドマイド児として生まれた方の半生をセミ・ドキュメンタリー風に描いた映画で本作のように海外での評価が高く、しかも海外の賞を取っているだけでなく文部省や身体障害者の団体からも推薦を受けていた。
PG-12という表現の枠では収まらない、つまり主人公のヌードであったり、アダルトグッズの露骨な描写であったり、と...そこまで見せる必要があるのか?やり過ぎ感が否めないのではないのか?...ということを言いたくなる。前出の「典子は、今」でも執拗に彼女が足で起用に食事をしたり、筆で習字をしたりと...しつこすぎる。この映画では身障者のヌードを見せるシーンであり、「典子は、今」では母親役の渡辺美佐子が主人公典子の足を拭いたタオルで次の瞬間、自分の顔を何気なく拭くシーンにあたる。
そして極めつけは、父親の不在。
強く優しく温かい
世間の障害者に対する風当たりがリアル。 みんな心のどこかで罪悪感を抱きながら、それでも結局は冷たくあたる。 自分が障害者から搾取して生きていても、その場だけの優しい態度でだまして、少し心が痛んでも、 たぶん次の日には忘れる。 最初、包み隠さないそのリアルな表現に、心が痛みました。 複雑な思いを抱きながら悩みながらも優しく純粋に生きている主人公。 小さなきっかけで人生を変える大きな一歩を踏み出すことになります。 こんな世界でも、ここまで優しく強く温かい人たちがいるのだと、中盤あたりから涙が止まりません。 よくあるお涙頂戴系の映画ではないです。 障害者というものを壁にして立ち止まっていたのは彼女自身だったのでしょう。母親もきっとそうでしょう。 明るく強く優しく温かい物語。 ユマはこれから強く美しい女性になっていくのでしょう。 本当に脳性麻痺の佳山明さんが 等身大で主人公を演じていました。 女優さんではないということで、演技はやはり少し未熟なようには感じましたが、周りの俳優さんたちの演技力でうまくフォローされ、気になりません。 逆に自然に思えました。 きっとユマは、佳山明さん自身なのだと思います。 本当に、近年稀に見る素晴らしい映画でした。 見て絶対に損はしません。生き方が変わるかもしれない。
人生チャレンジだ
脳性マヒの障害を持つ少女が、過保護な母親や搾取される人生から抜け出す為に、一歩を踏み出す話。 冒頭のインパクトある入浴シーンから、徐々に明るみになる障害者ゆえの精神的な生きづらさ。 母親への反抗も、仕事への不満も、我慢しないと生活出来なくなってしまう。そんな中、始まるささやかな挑戦。 母親役の神野三鈴さんの演技が凄すぎる。
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