「これぞ「スパイディー」!!」スパイダーマン ファー・フロム・ホーム 桜さんの映画レビュー(感想・評価)
これぞ「スパイディー」!!
「スパイダーマン」という映画の魅力は、アイアンマンやキャプテンアメリカのような大人の恋や葛藤、激しいアクションではなく、まだ高校生であるピーターが、好きな子とどうしたら付き合えるのかや、世界の危機とかそんな事より友達の事で頭がいっぱいなところだと思う。
それが今回のファーフロムホームで如実に表れていたと感じた。
アクションシーンも、前回のホームカミングやアベンジャーズのインフィニティーウォー、エンドゲームでは、トニーの科学力をフルに使った戦い方だったが、今回アイアン・スパイダーの出番はほぼなし。
それがちょっと残念でもあったが、よくよく考えたら元々スパイダーマンってこういう戦い方だったなと、改めて気付かせてくれた。
とくにラストの戦闘シーンでは、これ絶対アイアン・スパイダー使った方が強いやろみたいなシーンが多かったと思うが、これからトニーに頼らず自分、「スパイダーマン」として戦っていくんだというピーターの強い意志を感じた。
だが、亡きトニーの面影をしっかり背負ってくれているのも事実。
その証拠に、映画後半のピーターとハッピーが飛行機の機内で会話するシーンで、スーツをいじるピーターの姿に、ハッピーがニヤリ。
そして掛けた音楽が、MCUの原点である「アイアンマン(2008)」にて、1番最初のシーンでトニーが軍用車両の中で爆音で掛けていたACDCの「Back in Black」。
もう最高である。
しっかりとピーターは、トニーの遺志を継いでいくんだなと、安心させてくれたシーンであった。
そんなシーンについつい涙ぐんでしまっていた自分がいる。
そこも今回の魅力だが、とにかくひねくれ気味のゼンデイヤMJが可愛すぎる!!!笑
今までのスパイダーマンのヒロインは、どちらかと言うとクラスのマドンナ的存在で、オタクなピーターが憧れる高嶺の花だったが、今回は引っ込み思案でネガティブな、ピーターとそれはもうお似合いな女の子なのである。
ほんとはずっとピーターの事が好きなのに、それを上手く表現出来なくて、人付き合いの苦手な彼女がずっとピーターを観察し続けてた末に、とうとうピーターから好意を持たれるのに、え?別に?みたいなリアクションをしてしまうあのツンデレっぷりがまた愛しい!
と、まぁヒロインの話はここまでにしておいて、
やっぱり悪役だったかーーーミステリオ!!笑
原作でも悪役だったが、今回の予告であら、仲間なん?と思っていたが、物語の中盤で鳥肌モンの豹変ぶりを見せつけられる。
サイコなヒール役で有名なジェイク・ギレンホールが充てられた理由がやっとわかる。
彼の演技はやはり素晴らしい。
最初はヒーローや高校生の気持ちがわかる、頼れるお兄さんに誰しも見えただろうが、その中身は悪意と復讐の心で満ちたクソ野郎だったわけである。
そしてそして、そのクソ野郎はなんとスパイダーマンの正体を死ぬ間際にビデオで録画として残し、今回のロンドンでの悪行を全てスパイダーマンに被せたのである。
だが、自分としてはデイリービューグルの編集長「ジェイジョナジェイムソン」を演じていた俳優が、サム・ライミ監督の方に出演していた人と同じだった事が衝撃でそれどころじゃなかった。
おいおい、そこともリンクさせてくるのかよ!!笑
からの、エンドクレジット後の衝撃。
え、いつからフューリーはシェイプシフターだったの??
そして何故フューリーは宇宙の彼方の基地っぽいところで呑気にバカンスしてるの?
もしかしたらキャロルとも一緒だったりするの?
謎は深まるばかりだが、次回作やフェーズ4のMCU作品を楽しみに待つとしよう。
長々と失礼しました。