ターミネーター ニュー・フェイトのレビュー・感想・評価
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T2の続編として見るのは辛い
大好きな『ターミネーター2』の正統な続編ということで、かなりハードルが上がった状態で観に行きましたが、おもしろかったです。ただ、T2が好きな人ほど辛い内容だと思います…。
オープ二ングロゴの演出から惹きつけられて、展開も速いので上映時間2時間越えのところ、体感1時間くらいでした。
アクションシーンもちょっとスピード早すぎて見づらい場面もありましたが、迫力満点で良かったです。無意識に体に力入っちゃうくらいでした。
T2から色々あったエドワードファーロングも出演するという話を耳にしていたこともあり、冒頭から衝撃的でした。あのシーン、演者は体つきの似た別人で、頭だけCGで合成したようです。T2のT-800とは別個体とわかっていてもあまりに辛い…。スカイネットを破壊しても敵が送られてきたのは、ジョンの存在自体がスカイネットを作る要因になる、そういう逆説的な運命によるものだったのではないかなと鑑賞後に思い至りました。T2好きには悲しすぎる幕開けです…私はジョンとT-800のコンビが見たかったんだ…。
などと思いつつも、ずっと悲しんでもいられず…新しい物語がどんどん流れ込んできます。そういう意味でも、展開が速いのは良かったと思います。
T2のセルフオマージュかな、と思える演出もありました。REV-9が父親に変身したり、最初にダニーが撃たれるのをグレースが阻止する場面。トラックで追いかけられるシーンの構図。ラストの金網越しに子供を見るシーンとか。最後にREV-9が骨組みだけになるところはT1っぽいと思いました。オマージュとは言わないかもしれませんが、T-800が停止する時の表現も懐かしくてグッときました。
本作はとにかく女性陣がみんな格好良い。強い女性が好きな人にはたまらない作品だと思います。
サラコナーの登場シーンなんかは鳥肌立ちました。やはりリンダハミルトンとシュワちゃんが出てくると、私は今ターミネーターを観ている!という実感が湧いてきますね。
グレース役のマッケンジーデイヴィスも端正なイケメン美人さん。『ブレードランナー2049』で少し出てるのしか見たことなかったのですが、本作で人気に火がつくのでは、と期待しています。アクションもキレッキレで格好良かったです。誰が主人公かわからない、という感想も目にしましたが、私にはグレースが主人公に見えました。
T-800は設定上仕方ないのですが、人間に近づきすぎに思いました。T2でのジョンが悪い言葉を教えたり、笑顔の練習をさせたり、そういったちょっと笑えてほんわかするようなロボットと人との交流が大好きなので…。本作ではシリアス一辺倒で、あまりそういうシーンがなかったのが残念でした。それとアクション面でも女性陣に食われ気味に見えました。
サングラスもかけて欲しかった!と思いましたが、後から調べると「サングラスは無表情なロボットの象徴で、学習して人間に近づくと外す」という演出がT2でなされていたそうです。確かに後半からはずっと外していました。そういえば、本作でもあの冒頭シーンではかけていましたね…!こういう細かい演出好きです。ロボットなのに歳をとる理由についてもジェームズキャメロンが説明してくれている記事があったので、気になる方は是非。裏設定ってワクワクしますよね。
REV-9めっちゃ強かったですね。再生スピードが半端じゃない。分裂するのもいいですね、視覚的にもおもしろかったです。ユーモアの学習もバッチリで、進化を感じました。でも、どうしてもT2と比べてしまうのですが、私はやっぱりT-1000が好きです。T-1000のあの無機質でゾクゾクくる感じがたまらんのです。
ストーリー自体は正直焼き直しにしか思えませんでしたが、ターミネーターと言ったらやはりこういう話にしかできないのかな、とも思います。でも、グレースがダニーを守る理由が使命によるものだけではないのが好きでした。最初からやけに必死でしたからね。
終盤のグレースとカールには目頭が熱くなりました。サラが呼ばないと言っていたカールの名を呼ぶところとか、ベタだけど熱い。
もっと描いて欲しかったのは「リージョン」について。成り立ちや、どうすれば審判の日を回避できるかがわからないままでした。結局はスカイネットと同じことで、人類が機械を進化させることをやめない限り、審判の日はやってきてしまうということなのでしょうか。
新たな3部作になるという話もちらっと聞きましたが、もし続くのであればリージョンについてもっと深掘りしてくれるといいなと思います。
本作はアクションやドキドキ感は素晴らしいものでした。続編が作られるのはとても嬉しいことですし、改めてターミネーターが好きだなあと再確認できました。ですがやはり、T2好きとしては冒頭からあの展開は悲しすぎます。続編というより新しい物語やジェニシスのようなifとしてでないと受け入れがたく思いました。
シュワちゃん、I'll be back❗️
レビューを見ると、賛否両論。ただ、28年振りに、ジェームス・キャメロンが指揮をとり、シュワちゃんとリンダ・ハミルトンが出演というだけで、私達の世代には、十分にワクワクする作品。
シュワちゃんは、I'll be backの約束を、しっかり守ってくれました。
とはいえ、T2の実質的な続編といっても、内容的な設定は、これまでのシリーズの流れとは、別の世界観でのストーリーとなるため、やや複雑になっていた感は否めなかった。
それと、ターミネーターのシュワちゃんが、あまりにも人間的で、仕草や表情にターミネーターとして違和感がありました。T2の時のジョンとのチグハグな、笑いを誘う掛け合いが懐かしく感じたなぁ。
主な配役が、サラ、ダニー、グレースと、強く逞しい女性が中心に展開し、ダニーがメキシコ人である事も、今のアメリカの世相を反映しているのかな…。
最後に、新ターミネーターREV9は、初代T800と2代目T1000の液体金属の複合型となり、俊敏な動きや2体に分かれての攻撃など、スケールアップし、楽しませてくれました。
ターミネーターは世界線物を目指している???
まず先に本作品のざっとした感想といたしましては、良くも悪くもいつものターミネーターで、普通のアクション映画でした。映画館で頭空っぽにして観るには丁度良いですね。
さてさて、ターミネーターを観た方なら一度は思ったであろう事。それは世界線の有無。そもそもジョンを殺すのに失敗してもまた送り込めばいい話で、これは至極真っ当である意味何故今まで大多数の人間が気づかなかったのか疑問な事でもある笑。
そう、今作の冒頭ではジョン・コナーが殺されるというサプライズが有るのだ。これまでの作品ではほとんど(当方ジェネシスは未視聴)でジョン・コナーの生死やその存在が、未来の人類の根幹に関わっていたのに対し、今作ではジョン・コナーが存在せず、代わりにダニーと呼ばれる女版ジョン・コナーが存在する未来から、味方の半人間ターミネーターがやって来る。
おお!!思い切った設定だけどこれは面白そう!!言うていつものアクション映画だろと期待していなかった私は、冒頭で早くも惹きつけられた。
しかし、結果から言えばそこがピークだった・・・。
そもそもターミネーターに何を求めてるんだとかそういう事ではない。今作CGの迫力やリンダ・ハミルトンの迫力で色々と有耶無耶になっているが、その有耶無耶になっている部分が目に余ったので、それが今作の視聴を終えた後の微妙な気持ちに繋がっていたのではないかと思っている。
一つ目 まず敵のターミネーターの魅力が無い!!
どっかのレビューで見たんですが、心の優しそうなおじさんなんですよね笑。他のアクション映画ならむしろ悪党に殺されるタイプですよあれは。もっと悪く言えば地味。
でもこれはリンダ・ハミルトンや女ターミネーターを立たせる為の人選だったのでしょう。なので間違いなく今作の敵ターミネーターはあえてキャラが立たないように作られているので仕方がないのかもしれませんが、彼は『唯一の敵キャラ』なので擁護は出来ない。
二つ目 シュワちゃんの心変わり
ジョン・コナーを殺したシュワちゃんが人間というものを学んでサラ・コナーに贖罪をしていた、というのが今作の中盤で明かされます。なんだろうな、一応2でもシュワちゃんとジョンコナーの触れ合いみたいなのが描かれていたから、正統続編としてはむしろ正しいんだろうけど、それがどうしてそうなったのかとか、そうなってからの意味とかがイマイチ弱くてパっとしなかった印象。
最後のシュワちゃんや今作の人間と機械のハイブリッドといい、ターミネーター(機械)と人間の触れ合いみたいなのが裏テーマとして有るのも分かるんだけど、かと言ってそれが深くまで何か意味を持って描かれているとかでも無いから(今作そもそも娯楽映画だし)、薄っぺらい。
シュワちゃんの心変わりにしても時間と共に変わっていったみたいな感じで、もっと何か欲しかった。と言うか今作少し物足りない感じがしていて、その一つに敵の少なさがあるのだと思う。リンダ・ハミルトンは指名手配されていたのだから、警察や軍隊も敵として出てきて良かったのではなかろうか。それこそ2の遺伝子を引き継いでる。
話を戻して今作シュワちゃんも敵になったら良かったと思っている。そもそも味方は足りているのだし、ジョンの復讐も兼ねて敵ポジションの方が良かっただろう。
それか敵になるのか味方になるのか分からないような存在として登場させるとか、料理のしようはあったと思う。正直シュワちゃんが出てきた時点で味方になる臭プンプンだったので、そこも含めて緊張感に欠けた。シュワちゃんのリアルな身体の問題もあるのだろうけれど、そこはもっと良い感じに演出出来たと思う。とことん1や2の遺伝子を引き継ぐのであれば・・。
三つ目 女ネーターが微妙
序盤のカーチェイスの辺りはめちゃくちゃカッコよかったので、スター・ウォーズもこの人の方が良かったんじゃないかとまで思っていたのですが、それ以降が割と空気笑。
まあリンダ・ハミルトンにシュワちゃんまで居るんだから仕方ないのは分かる。けれどちょっと消え過ぎな気も・・。リンダ・ハミルトンが強烈過ぎたか。
四つ目 ポリコレ臭
味方キャラがシュワちゃん以外女だったり、女ネーターが服を奪うのも全員男だったりと、ポリコレ臭がプンプンでくちゃいくちゃい。もはや作品のバランスに影響するレベルでそうだったので、とうとうターミネーターにも侵食してきたかあ~という感想です。留置場で警官を殴るシーンで女警官だけ殴っていなければスリーアウトでした。
批判はこのくらいにしておくとして、世界線の話をしようと思う。恐らく今作のターミネーターの続編は出ないだろう。むしろ、今作も世界線の一つとして扱われる筈だ。
つまり、ジョン・コナーが死んでいたとしたら?の話だと思うので、リージョンが何なのかも明かされないと思う笑。そもそもシュワちゃんも女ネーターも死んじゃったしね。
だからこの先のターミネーターは2を基準とした世界線分岐物としてやっていくんじゃないかな。それは邪道とは言わないけれど、タイムスリップ要素が有る時点で仕方のない事だと思う。
全体的にマイナスな感想とはなってしまったが、リンダ・ハミルトンの演技はとにかくカッコよかったので、それだけでも観に行く価値はアリです!!
エスカレートしたド派手なアクションが続くが目新しさはない。ストーリ...
そろそろ新しい展開が欲しい
コナー母子とシュワミネーター揃い踏みの冒頭は胸熱であったし、シュワミネーターのカールじいさん化には笑わされた。ターミネーター2を好きな人にはそれなりに見所があり楽しく観られることだろう。
思えばターミネーター2の良さは、シリアスなストーリーで大量殺戮が展開されつつも随所にクスリと笑える良質なユーモアがあるところで、大人も子どもも楽しめる娯楽作として極めてレベルの高い作品であった。本作はそうした面でも正統な続編として見ることができる。
しかしながら、ストーリーはまったく新しさが無く、やっていることは毎度お馴染みである。さすがに人類もAIも他に解決策を見出せないものかと突っ込みたくなる。もともと合理的でないストーリーであるだけに、何度も同じことの繰り返しというのはいただけない。これでは不合理を積み重ねる一方である。
同窓会もひと段落したと思うので、次作ではひとひねりした展開を期待したい。
なるほど、こう終わりますか!マッケンジー・デービスが光ってます!
期待してたのに、、
サラのための映画
僕の好きなターミネーターが帰ってきた!!
僕は子供の頃、ターミネーター2が大好きで、
LDに穴が開くくらい観ていました。
今回、ターミネーター2の正統な続編が出るということで、とても楽しみにしていました。正直不安もありました。思い出に残る、2の印象が強いためです。
観に行った結果。ニューフェイトは期待を裏切らない傑作でした。2が好きな人にはショックな事実もあります。しかし、それも含めてこれこそ2の正統な続編だなと思いました。リンダハミルトンやシュワちゃんだけでなく、新キャストの俳優さん達も素晴らしかった。ジェームズキャメロンさんに心からありがとうを言いたい。
ターミネーター2が好きだった方は是非観に行って下さい。期待を裏切らないものが観られると思います!オススメです!
色々疑
何体もターミネーター未来から送れるんかーい
ならもっとお互いにバシバシ送らんかーい
ㇾヴ9とかT1000は毎回裸で来ないで、表面キャプチャーなんだから下着でも来てこいや笑
T800劇中では180キロ言うてたけど公式だと900キロ言うてたちゃうんか
180キロは軽すぎるし900キロは重すぎるけども
T800セルの寿命120年だからマスターズ総なめ老人になるなあ、カーテン屋以外にいっぱい稼ぐ方法あるのにな~
T2の時代ではT1000があったのに、結局ジョンを殺したのはT800だからT1の時代に送ったやつなのかな?10年以上?ぶらぶらして探してたのかな?笑それともT1000は貴重な一体だけでその後は全部T800か
T1ではカイルが作ったお手製爆弾で簡単にちぎれちゃうT800が今回のレヴ9を抑え込めるほどパワーとか耐久性ないやろさすがに、逆にレヴ9の骨格はロケラン食らっても無傷とか笑
骨格途中で壊れて、後半は液体部分だけ(T1000状態)で追ってくるとかほしかったなあ
ハマーの気密性高すぎでしょ、、、レヴ9水中で動き早すぎでしょ、、、鉄なんだから沈んでよ、なんなら泳いで浮き上がることはできなそうだけど笑
つか未来の描写少な!全然機械軍劣勢じゃないやん!
レヴ9強いんだろうけどあんま強くないし、敵としてはTXの劣化版のような気がする
そもそもT2の時点でジョン守って戦争始まるよりサイバーダインに行ってチップ壊した方が戦争も起きないしってT800もT1000も想像できたでしょ、お互いに真っ先にサイバーダイン向かうべきだったんじゃないか、、、
結局何をしてもなにかしらのAIが自我を持って蜂起するってことになるわけだから完結は難しいね~
アクションは悪い意味で凄すぎてご都合すぎて、じわじわとくるハラハラ感みたいのが少ないのが残念
そこらへん最近の普通のハリウッド映画って感じで残念
ターミネーターに求めてるのは激しいアクションではないと思うので
散見しているが、T3とか存在を無いことにした過去作と何が違うんだろ?
てかグレース役、シュワちゃんより背でかくね?笑
以上、色々書きましたが普通には面白かったです
新しくはないが、サービスたっぷり
新規さんにこそオススメしたい、ターミネーター!
一応「2」の続編にあたりますが、新キャラと新敵による逃亡劇に旧作キャラが助っ人として参戦するような構図なので、旧作を観ていない人でもあまり抵抗なく観れるようになっています。
それよりも、
「恐ろしいターミネーターからの逃亡劇」
「めちゃタフなガチムチのSFアクション」
「最後まで油断できないハラハラドキドキする展開」
など、「ターミネーター」という作品の良さを現代VFX技術を駆使して描き直されていることに注目してほしい。
ターミネーターってこういう映画なんです!今の若い人達や、ターミネーターを観たことが無い人達ともこの興奮をぜひ分かち合いたい!
このニュー・フェイトをぜひ観てほしい。そしてニュー・フェイトでターミネーターの面白さに触れられたら、ぜひ1と2も観てみてください!
エンドレス化してしまった世界観
2D 字幕版を鑑賞。ターミネーターシリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンが手掛けた「2」の正統な続編という触れ込みで非常に期待して見に行った。これまでの流れをざっとおさらいすると以下のようになる。
「ターミネーター(1984)」と「ターミネーター2(1991)」は、監督を含めてほぼ同じスタッフで製作されたこともあり、相互に設定の矛盾などはなく、キャストもほぼ共通している。7年という間隔は、当時の映画製作のスピードから言って普通だったと思われる。スカイネットが崩壊して未来が改変されたため、人類の恐怖は去っており、話が完結していた。ジョンとサラが命を狙われる理由も消滅したはずであった。
「ターミネーター3(2003)」は、前作から 12 年も経過しての製作や、監督変更に加え、「2」でジョン役だったキャストの薬物問題などもあり、多くのキャストが変更されているが、あれほど精悍だったジョンが猿のような男に変わっていたのには唖然とさせられた。ジョンの年齢と「審判の日」の日付が変わっている。パロディのようなシーンばかりが目について全く納得できない作品であった。
「ターミネーター4(2009)」は、前作からさらに監督やキャストが変わっているが、「審判の日」の年代やジョンの妻などの設定は、「3」のものを継承していた。しかし、物語上の「3」との繋がりはほとんどなく、清々した思いがした。
「ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015)」は、シリーズのリブートであり、「1」のストーリーをもとに「2」の設定を足した内容となっているが、いかにネタ切れを紛らすためとはいえ、シリーズ全体の物語の根幹を揺るがすような展開がなされており、全く容認できない話になっていた。記憶から抹消したいほどの作品というのは「スターウォーズ Ep.8」に匹敵する許し難さであった。
第1作は非常に低予算で作られ、時代的にも初代の Macintosh が発売された頃であったため、骨組みだけになったターミネーターはコマ撮りがミエミエという状態であったが、話のクォリティは非常に高く、大ヒットしたために続編はかなりの予算を使って撮影された。発想はキャメロン監督がうなされた悪夢が下地になっていて、メタリックな骸骨が地中から現れて人間を殺しまくるというものだったらしい。
さて、本作は「2」の正統な続編というだけあって、「3」以降の話とは全く無関係であるというのが非常に痛快であった。これが許されるなら、是非「スターウォーズ Ep.8」もゼロから作り直して欲しいと願いたくなるほどである。ただ、スカイネットが消滅して「審判の日」も避けられたという未来での続編はあり得るのかと懸念していたら、「リージョン」という AI が覚醒して人類を襲い始めるというパラレルワールドの話になっていた。これでは、いくらでも続編が作れてしまうので、却って収拾がつかなくなってしまうのではという思いがした。
まずは、その未来を変えるべく新たに未来から送られて来るものによって現代が大混乱に陥るという話が起点になっていて、そのために、あれほど苦労して「2」で救出された少年ジョンを CG でわざわざ蘇らせて悲惨な目に遭わせるというやり方は、「エイリアン3」の冒頭を彷彿とさせる脱力感があった。
未来のリーダーを抹殺しようとする新型のターミネーターと、それを阻止するために送られて来たもう一体という構図からその後の展開まで、ほぼ「2」の焼き直しであり、ターミネーターの性能が違うために戦い方が違うというだけの話になってしまっていた。それに協力するのがサラとシュワなのだが、この2人にはそもそも協力すべきモチベーションはないはずで、無理やり巻き込んでいる感が痛々しかった。シュワが演じた T-800 が何故老けたのかの説明もなかったが、目的を果たしたターミネーターがその後何をして過ごすのかという着眼点は面白いと思った。
音楽担当はこれまで全シリーズ担当していたブラッド・フィーデルから別の人になっていて曲風もガラッと変わっていたので驚いた。フィーデルはまだ 60 代で存命なはずだが、いかなる理由によるものであろうか。あの特徴的なリズムとメロディーが終盤になってやっと聴こえて来たのだが、それまでの部分が非常に雰囲気を損なっていたと思う。新たな担当者は独自性を出そうとしていたのだろうが、見に来ている人のどれほどがあのテーマ曲なしでターミネーターを感じられるか非常に疑問である。
アクション映画としての出来は非常に高いと思ったが、世界観がカオス化してしまったのが非常に気に掛かった。これは「ジェニシス」と別な意味でシリーズを台無しにしてしまったのではないかという思いが拭い切れない。
(映像5+脚本3+役者4+音楽4+演出5)×4= 84 点。
「リンダ・ハミルトン好き過ぎる」
まぁ…「置いといて」
I won't be back. ダダンダンダダン。これで観納め!?ターミネーター
偉大なる2の後の3、4を無かった事にしたジェネシスも無かった事にして、改めて仕切り直しの「ターミネーター ニュー・フェイト」。どうでもいいんですが、何故原題の「ダーク・フェイト」を邦題では「ニュー・フェイト」にしたんでしょうね?サブタイトルから受ける印象が全然変わってきます。
本国アメリカでは大きくコケて130億円以上の赤字を生み出すと噂されている本作。ちょっとハードル下げ気味で観るとちょうど良い感じでした。いやー、いくらジェームズ・キャメロンが復帰したと言っても、何だかんだで65歳のお爺ちゃんですよ?流石に新しい発想を期待するのは酷ではないでしょうか?
ストーリーは2に感動した自分に取って微妙でしたが、アクションシーンはスゴかったですね。何と言ってもターミネーターがターミネーターしてたのが良い!グレースに邪魔されようと、シュワちゃんに邪魔されようと、目標のダニーに向かって一直線!Rev-9は若干自身の能力を上手く使えていない感じもありましたが、無表情に目標に向かっていく姿に昔のターミネーターを思い出しました。やっぱりターミネーターはこうでなきゃ!
そして、サラ・コナー。登場シーンはカッコ良すぎです。何だかんだで正統ターミネーターってサラ・コナーの物語になんですよね。元々サラ・コナーが狙われてる所から話が始まった訳ですし。最初はウェイトレスやってたのに、あんなハードな老後になるなんて凄い人生ですよね。しかし全米で指名手配って何をしでかして来たのでしょうか?もし州ごとで指名手配されてるとしたら、アラスカやハワイでも何かしでかしたって事?アクティブや!
Rev-9を演じてたガブリエル・ルナは何処かで見たことあるなぁっと思っていたら、海外ドラマ「エージェント・オブ・シールド」のゴースト・ライダーさんじゃないですか!こんな大作に出るようになって。立派になったもんだ。作品はコケたけどこれからも頑張って欲しいものです。
まぁ、そんなこんなできっとこれで観納めになるであろうターミネーター。興行的には有終の美は飾れなかったものの、個人的には概ね満足のいく作品でした。でもまた10年後ぐらいの皆さんが忘れた頃にリメイクされるかもね!
再鑑賞履歴
2021/8/22
午前10時の映画祭で「ターミネーター」1、2を観たので引き続き「ターミネーター」。
あ、本作って結局崩壊する未来を止める事はなかったんですね。ダニーは守れたけど、この世界では人類は崩壊一直線です。
んで、よく考えるとターミネーターシリーズは本作で6作目。35年かけて6作品って何だかんだで息の長いシリーズですね。
面白いよ
ストーリーはターミネーター2と同じと思ってよい。つまり、将来の指導者を守るって話そのまま。
舞台は最初はメキシコ。それからアメリカに移動する。
将来人類のリーダーとなる女性ダニーを暗殺するため未来からターミネーターが現代に転送される。同時にターミネーターの暗殺からダニーを守るために未来から女性兵士グレースがやってくる。(ダニーが将来指導者になると明かされるのは終盤で、それまではダニーの産む子供が将来の指導者になると思われていた。)
グレースは人間なんだけど、改造されていて、強化されている。グレースはウルトラマンみたいに戦闘時間に限界があって、長時間戦うと、意識もうろうとなる。
ダニーをひたすらターミネーターが追いかけるので、グレースは守りながら必死に逃げてく。これが最後まで続く。(最後にはターミネーターを倒すんだけど。)
途中、サラ・コナーやシュワちゃんが登場して仲間になる。サラの息子ジョンは本編では幼い頃にシュワちゃんに殺害されている。だから将来の指導者にはならない。で、殺害したシュワちゃんは、なんと家庭を持って人間の愛を学んだ。シングルマザーと結婚したから子供もいる。
始め、カーチェイスが行われる。ここで、一緒に逃げていたダニーの弟は死んでしまうんだけど、あおり運転凄いなぁと思った。ここでサラと出会う。なんでサラが現れるのかっていうと、サラの携帯?に送信元不明から連絡があるから。後でわかるけど、連絡してるのはシュワちゃん。過去、何度か連絡していて、サラはその情報通りの場所に向かうと必ずターミネーターが現れたそう。で毎回倒したんだと。
情報を送っていた理由は、サラに生きがいを与えたかったとのこと。息子を殺しておいて、一方的。
ダニー、グレース、サラの3人は情報の発信元に向かう。つまりシュワちゃんのとこ。グレースの体にもタトゥーでシュワちゃんの位置情報が刻んであって困ったらそこに行くように未来のダニーに指示されていた。
シュワちゃんの場所まではメキシコからアメリカに入国しないといけないけど、不正入国斡旋業者のダニーの叔父に頼ってアメリカに入国する。でもすぐ捕まっちゃう。
でも、ターミネーターが現れるし色々あって脱走してしまう。
その後シュワちゃんに会うんだけど、やっぱり体が大きい。で、電磁パルスでターミネーターを倒そうって話になるんだけど、折角電磁パルを入手してもターミネーターの攻撃によって壊れてしまう。
それから最後のダムまでの飛行機での戦闘は何が起きてるのかよくわからなかったし、墜落する飛行機から車で脱出とか、ダムに不時着したものの落っこちて滝壺に沈んでも生きてたり、もうこの辺りはちょっとご都合主義というか、飽きちゃいそう。
結局ターミネーターを倒すのにグレースの体のパーツを使うことになる。パーツ使うとグレースも死んじゃうから最終手段。ぶっちゃけ、とっととやれよって感じだけど。
最後、ダム内部?での戦闘でターミネーターを倒すんだけど、一緒にシュワちゃんも死んじゃう。
最後、サラとダニーは共に未来を守ろうと誓ったように車で去っていって映画終了。今は救えたけど将来がどうなるかは未定なのがこの映画が完結できない最大の原因。
以下、ストーリー以外について。
今回のターミネーターは、強かった。ターミネーター2のときみたいに液体化するし、1体のターミネーターが、骨格と液体に分離して別行動する。
たった1体のターミネーターで被害者は100人近いかも。
サラもシュワちゃんも高齢だから、そんなに戦えないだろうと思うけど、大活躍してる。あんまり穴を突っつくのはやめましょう。
エンタメ映画なので楽しめれば十分。飛行機内での戦闘が分かりにくかったし、ちょっと長かったかな。
配役は素晴らしいと思った。グレースは体格がでかく長身で、それでいて強そうな見た目に仕上がってる。ターミネーター役は無表情で機械っぽさのある顔立ちで良かった。適材適所感がある。
シュワちゃんにはサングラスをかけて欲しかったな。
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