「序盤は良かったものの、終盤に連れて盛り下がっていく・・・」ターミネーター ニュー・フェイト sanchuさんの映画レビュー(感想・評価)
序盤は良かったものの、終盤に連れて盛り下がっていく・・・
個人的な話で恐縮ですが、T2は私が小学校低学年の時に初めて映画館で見た『洋画』なんです。
そんなこともあって、非常に思い入れが強いので、そのぶん割り引いてお読みいただきたいです。
まず、冒頭のジョンが射殺されるシーンですが…ちょっと待てと。『T2の正当な続編』を謳っていた筈なのに、いきなりT2を全否定するようなことするんかい!!
T2を初めて見た時の興奮と感動が走馬灯のように流れ…席を立ってやろうか…!
…と思ったものの、あまりにも冒頭だったので出来ず(貧乏性なので)
まあ、何となくこんな展開になるんじゃないか…と思ってたし…と自分を納得させ、
それにしても若かりし頃のリンダ・ハミルトンとエドワード・ファーロングを再現するなんて凄いな~
あれ、でもT4でもシュワちゃんで同じことやってたような…
いや、T4なんて無かった!…うっ、頭が…!
…そんなことを考えてる内に、高速道路でのチェイスシーンに入り…T2をブラッシュアップさせたような展開に「おっ?」と思わせ、サラ・コナーの登場で「こ、これはまさかの傑作かも…!」と印象がマイナスからプラスに大きく変化したのですが・・・良かったのは「ここまで」です。(早い…)
タイトルにも記しましたが、不思議なことに、ここをピークにどんどん盛り下がっていくのです!
勿論、この後も見せ場となるシーンは色々あるんですが…何故か今ひとつ盛り上がれません…。
①国境突破 ②入国管理局収容施設 ③ヘリでの脱出 ④シュワちゃんに会う ⑤ヘリの襲撃
⑥輸送機で脱出 ⑦給油機との衝突 ⑧墜落する機内での戦闘 ⑨ダムへの墜落
⑩ダム施設内での最終戦闘
たぶんこんな流れで進んだと思うんですけど、一つ一つ派手な『筈の』シーンなんですが、なんか地味なんです。(矛盾してますね)
原因としては、ドラマ部分が不十分でアクション部分の盛り上がりに繋がっていないのと、どっかで見たことあるような展開ばかりで、驚きが無いことにある気がします…
今日、改めてT2を見てみたんですが、やっぱり滅茶苦茶面白いんですよ。勿論30年近く前の映画なので技術的に稚拙な部分もあるんですが、それが全く気にならない!
これは私がT2が大好きなのもあるんでしょうが、作品自体が非常に優れていることに起因します。
シュワちゃんとジョンの交流をきっちり描いているからこそ、アクションが盛り上がり、ラストに溶鉱炉に消えていく姿にグッとくるんです。 また液体金属の表現も非常に斬新でしたし、それを生かした演出も面白さに大きく寄与していました。
今作ではそういった部分が『ほとんど』出来てないんです。
その結果、どこかで見たことのある展開を、どこかでみた演出で何度も見せられることになるんです…。 それが盛り下がりの原因だと思います。