「百合映画」ターミネーター ニュー・フェイト コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
百合映画
本作の基本ラインは『T2』の焼き直し。
T1、T2に続く『ターミネーター』らしいターミネーター・ストーリーであることは間違いないし、リンダ・ハミルトンによるサラ・コナーの活躍は胸躍る。
おまけに、本作には新しくすんごい「百合」要素があるので、そこが楽しい。
スカイネットはサラが潰したけど、もう少し未来に新しく軍のAI・リージョンが暴走。
タイムパラドックス & 複数進む可能性があった未来があり、スカイネット系2020年代のターミネーターと、リージョンの2040年代ターミネーターとが、それぞれ違う未来から来る…ってネタは『T3』『T4』『再起動:ジェネシス』から拝借していた。
また、任務を終えて自由になったターミネーターは殺戮マシーンでなくなり、学習して人間らしくなって外見は歳をとるというネタは『再起動:ジェネシス』を踏まえたもの。
(本来、「守れ」という命令を入れない限り、「人間全てを殺せ」がターミネーターの基本プログラムのはずだが、その矛盾も旧シリーズを作ったFOXへのリスペクトor忖度故か?)
実のところ「T3以降はなかった」というより、「数ある未来の一つを作った」といえると思う。
ただ、冒頭に書いた通り、焼き直し。
マンネリワンパターンが好きな日本人ならともかく、世界的には「なかなか死なない不気味な戦闘マシンが追ってくる」ことに、飽きたと思う人が多いのではないか。
既に『T1』『T2』にインスパイアされた作品も溢れている。
コンテンツ消費が激しいアメリカなどでは、いまさら感が強く、「またかよ」「駄作」「飽きた」「時間の無駄」と思う人たちがいても不思議ではない。
と投資額・予想数字と、実際の客の入りとの乖離のニュースと併せて思いました。