「視界」永遠の門 ゴッホの見た未来 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
視界
よく寝れた。
ゴッホの事は良く知らない。絵画に興味がある訳でもないし、ルネッサンスとかも単語を知ってる程度だ。
なので…全く良くわからない。
この映画の脈絡についていける人ならば面白いのであろう。この映画を観ただけでは、天才と狂人は紙一重って事くらいしか分からない。
まぁ、だいたいからして独自の世界観があるからこその芸術家なわけで…それを解説したり、共有したりなど出来るわけがない。
彼は言う
「僕の世界を皆んなに見せてあげる」
もう唯我独尊まっしぐらだ。
うつらうつらしながら観てたから良く分からなかったのかと思ったのだけど、そうでもなかった。
ある日、ゴッホは少年に撃たれる。
それが故に命を落とすわけなのだけど…。
映画としても突然だった。
この事件は結構認知度が高いのだろうか?
なんらかの確執があるようなのだけれど、全く説明不足で訳がわからない。
おそらくなら全編そんな感じの編集で、時代は飛ぶは、ネタも飛んでいくのだろう…。
面白いなぁと思えたのは、作品のモチーフが随所に登場するところかな。
それとゴッホの黄色と言われるように、作品中に様々な黄色が登場する。
その描写は素敵だった。
模写と言えばいいのだろうか?贋作は的外れなような気がする。ゴッホが残した絵画たちも目に楽しかった。
後はまあ…ゴッホの視界なのだろうけど、時折画面の下がボケる。
ちょっと傲慢かなぁと考える。
他人が見てるものがどんなものかなんて、その人にしか分からない。
「こんな風に見えるんだ」と話しを聞いても全てを共有できるわけもない。
ましてや、天才なのか狂人なのか「見てる世界が他の人と違う」と宣う芸術家だ。
そんな人物の視界を模倣したところで何になると言うのだろう。
生前は認められる事のなかったゴッホ。
死人に口無しとはよく言ったもので、どんな解釈でどんな虚像を作り上げられても反論の1つも出来はしない。
デフォーを観たくて行ったのだけど、結構な予備知識がないと、そのデフォーさえも観れない作品だった。