「不遇の天才を辿る先にあるもの」永遠の門 ゴッホの見た未来 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
不遇の天才を辿る先にあるもの
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自分は芸術の世界はよくわかりませんけど
後に評価された作家の絵が何十億もで取引されて
回ってる業界には嫌悪があります
その作家が苦しい生活で一生を終えたとなれば尚更
フィンセント・ファン・ゴッホはまさに
その不遇さを代表する芸術家だったと思います
でも不遇と言ってもそれは一般社会から見た世界
からの話で、当のゴッホ自身は自分の世界から見える
美しい世界を辿り着いた技術で描ききったのだと
いう崇高さをこの映画では存分に表現していました
情熱の作家、狂気の作家と表現される所以を
感じ取ることが出来る一作でした
半分ぼやけたフィンセントの主観でカメラが回る
シーンでは心臓の鼓動や病の影響から来る幻聴の
ようなノイズが入り、これが結構没入していきます
昨今芸術という言葉に関して
やれ表現の自由だ補助金だという単語が飛び交い
およそそういう世界とほど遠い連中が跋扈していますが
芸術だからどうこうではなくこうした
妥協なき姿勢で自分の力で表現を貫いてきた
人々の結晶こそ芸術と呼べるのではないでしょうかね
何十億もで取引する世界を嫌悪とは言いましたが
広く世界でそうした芸術家の名が知れ渡り人類史に
名前が残った事に関しては素直に喜ばしい事だと思います
公開してる劇場もあんまり無いようですが
もし機会があればおすすめしたいです
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