ある画家の数奇な運命のレビュー・感想・評価
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「事実は小説より奇なり」を地で行くリヒターの人生
美術の世界に疎く、現代美術の巨匠と評されるゲルハルト・リヒターのこともほとんど知らなかったが、リヒターの叔母がナチスの障害者安楽死政策で命を奪われたこと、妻の父親がナチ高官で安楽死政策の加害者だったことは事実だという。なるほど“数奇な運命”だが、ドナースマルク監督はリヒター本人に取材し映画化権を取りつける際、「映画の中で何が真実で何が創作かを明かさない」との条件をつけられたとか。3時間超の長尺に、ナチスの戦争犯罪とその犠牲者、東西ドイツ分断期の世相、新たな表現を追求する芸術家の生きざまなど多くが詰め込まれたが、“何が真実か”を観客に委ねる本作は、大局的に見るとドナースマルクの映画制作を介したリヒターの芸術表現の一環なのではという妄想さえ抱かせる。
クルト役のトム・シリングと、叔母役のザスキア・ローゼンダールは良かったが、妻エリーを演じた女優がやや魅力不足なのが惜しい。
彼の真実を描く
三時間という長さを感じさせない
冒頭から見いってしまうほどの作品
…天才画家の数奇な運命
美しく大好きな叔母の死
死に追い込んだ人物の娘と
偶然にも結ばれる
この辺りは数奇な運命を感じる
復讐劇ではないけど
彼の描く画で相手には
いずれ分かることになる
彼の人生が魅力的で淡々と
描かれていて何もかもが興味深い
無口であまり多くを語らない
クルトだけど
好印象に描かれている
安楽死の首謀者
妻の父、幼い頃叔母との写真
…三枚の写真
これらを組み合わせて
完成させた画は素晴らしい
写真からの…カンバス
彼の感性
彼の真実を描いた作品
景色や街並み人物なども素敵に
映し出されて映像、音楽も最高で
少しも退屈に感じることはなかった
…魅力的な作品です
作者のいない作品
さすがに長すぎるけど、とても美しい作品。
戦争というかナチスの非道が、見てるこっちにも刺さってくるようだった。
だけど全体は、表現することの素晴らしさをテーマとして感じた。
社会主義リアリズムから「作者のいない作品」へ。
ある画家の目線を通して見る、実録もののようだった。
アートは告発する
ナチス政権が如何に若い芸術家の創作意欲を妨げて、
悪影響が大きかったかを描いた一方で
主人公クルトを通して数奇な運命に翻弄されたモデルとなった
世界的巨匠ゲルハルト・リヒターの若き日と、影響を与えた叔母、
恋人でのちに妻になるエリーそしてその父親ゼーバント。
その関係性を振り返り描いています。
見せ場は長い3時間10分の映画のラストの1時間。
クルトが義父ゼーバントを創作した絵で、彼を告発するシーン。
絵画が持つチカラをまざまざと見せつけるシーンでした。
生きている画家で最高額の26億円の値段を付けた世界有数の画家
ゲルハルト・リヒター(91歳で存命)の半生をモデルとした映画。
正直言って、この映画に描かれている事実がどこまでが真実で
誇張していて盛っているのか?
監督のフロリアン・ヘンケル・フォン
・ドナースマルク(善き人のためのソナタの監督)
監督の作品への意向は大きいだろうと思います。
ドイツ人でもないし現代美術界にも詳しくないので、
真偽の程は定かではありませんが。
でもこの映画の中で、クルトが義父の元ナチス親衛隊の医師で、
クルトの愛する叔母エリザベトをガス室で安楽死に追いやった男、
ゼーバント教授を彼のアートで告発するシーンは最大のハイライト、
心に強く訴えるシーンでした。
そのアートとは、
クルトの家族写真やゼーバントのナチス将校姿とコラージュした
写真の模写。
若く美しいエリザベトに抱かれて恍惚の表情を浮かべるクルトの
幼い日のスナップ。
妻のエリーはゼーバントの娘。
クルトの子供を妊娠した時父親ゼーバントは嘘を言って
中絶措置を施されている。
後にエリーは泣いて
「父はクルトの種をゼーバントの血に混ぜたくなくて、種を絶った」
「これからはあなたの作品が私たちの子供」
しかし流産を重ねた末、東ドイツから西に脱出したクルト夫妻は、
デュッセルドルフの美術学校で、素晴らしい指導者に出会うのでした。
東ドイツに生まれたクルトはナチス政権台頭のため、
絵画や芸術にまで社会主義リアリズムを押し付けられる。
自己を表現することを否定されたクルトは芸術の芽を摘み取られて、
道を見失っていた。
そんなクルトに強い影響を与えたのが、美術大学の教授フェルテン。
彼も第二次世界大戦の生き残りの戦闘気乗り。
トレードマークの帽子の下の頭は禿げて焼け爛れたケロイド。
ソフト帽は怪我を隠すためだった。
クルトの東ドイツでの苦労を、フェルテンは、
「君の瞳を見れば、してきた苦労が分かる」
と、理解を示し労い、
創作の素は「自己を表現すること」と教える。
そこからクルトの創作意欲は吹き返して、
半生を振り返った作品が初の個展の作品群になる。
クルトを愛してくれた叔母のエリザベトが精神科病院に収容され、
種を断たれる手術を施され、劣悪な遺伝を持つ者としてガス室に送られて、
安楽死をされた。
ナチスに反抗して職を追われて掃除人となった父親は首を吊って自殺した。
最愛の恋人エリーに授かった子供は実の父により中絶された。
様々な思いをクルトは過去の肖像写真や家族写真を模写して紗をかけ
クルトとエリザベトの聖母子像にゼーバントの顔を塗り込ませて、
ゼーバントを告発したのだ。
ここが山場だと思いました。
モデルのグルハルト・リヒターは本当に現存の画家・芸術家として
最高峰の巨匠。
1944年8月にアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所で
囚人を隠し撮りしたとされる【ホロコースト】の写真を元にして描いた
4点の抽象画「ビルケナウ」シリーズも制作しています。
ナチスが如何に芸術家の自由を奪い制作意欲を削いだが?
クルトが自己を表現する芸術の原点にはナチス将校の蛮行があったこと。
安楽死された叔母エリザベトへの追悼・・・
クルトは言葉に出して告発しない・・・作品が語る。
芸術はピカソの「ゲルニカ」のように反戦をそして平和を訴えることが
可能なのだ。
この映画は自我と自由を尊重することが大事と訴える反戦映画。
そう思います。
この同じ作品で二回目の削除となった。私も学習していないと反省してい...
この同じ作品で二回目の削除となった。私も学習していないと反省している。書いてはいけない事は言葉を変えて表現する。叙事を叙情に変えなければ表現の芸術では無いと言う事だ。もっとも、私はレビューで芸術を語るつもりは無いが。
さて、しかし、突然削除されると何も書く気になれないね。
長かった
普通に時代が流れていく作品は好きなんだけど、いかんせん長すぎた。
ナチス時代にそういった事実があったことは知られてるけど、何というかもっと簡潔にならないかなを感じてしまった。
あと裸のシーンはあんなに必要かな。あまり効果的と思えなかった。時に坂口杏里に見えた。
長かった割にあまり残らなかった映画。
評価:3.1
数奇であり歴史に翻弄された画家と家族
ゲルハルトリヒターが、ボイスの生徒とは知らなかった。
壁ができる前はあんなに簡単に西側に亡命できたこともしらなかった。
エリーとカート2人がとにかく前向きで先入観なく家族について冷静であること、困難に絶望しないところ、に畏敬というか、なかなかないことだかと感じ入った。往々にして芸術家の映画は絶望と破滅をみるのだがゲルハルトリヒター氏は今も活躍されている。2人の寄り添う様もとても良い。
目を背けないで見ること。目を背けない!
おばもまだ若くカート(ゲルハルトリヒター)もまだ幼いが目を背けないで、真実はそこにある現実とおしえてくれたこと。
ヨゼフボイスにとっての脂とフェルト、その話は知ってはいたが戦争中の体験を映像化してもらいとてもありがたかった。
権威主義的で戦争犯罪者である義父がネチネチ嫌味を言っ他通り、カートは、トップに、最高の芸術家になってしまった。
ハイル、、と言いたくなければ3リッターといえばいいよと父に耳打ち、早速実行した父はナチスの下でも東ドイツの共産政権下でも自分を保ちながらも中途半端に党員になってしまった故零落し自殺してしまうし、その息子たちも戦死してしまう。
義父はゴリゴリのナチス党員として栄華を極め機転を効かせ東ドイツではゴリゴリの共産党員に。凶々しい優生思想のもと、自分の娘に嘘をついて中絶手術をするほどのカス。
アウシュビッツだけではない、ナチスによるねじ曲がった優生思想などにより、人の命、その連鎖を断ち切る、断種という悪行の数々、今も世界のどこかで行われているのではないかと思うと無力感しかない。そして、日本でも障がい者や精神疾患の人たちに対し未だ同じようなことが病棟隔離、入院という形でされていることをあらためて恥じる。ボイスの自分はどこかきているか何故に自分かを、そこからたちあがるものが芸術だ、というようなカートへの教え。
西側の、素敵な芸術は、ich ich ichではないだろう、東ドイツでも体制の都合で否定されだが西側世界でも芸術は、真実は、ichの3連発ではないと思う。ich と利他であろうかと。間に合えばゲルハルトリヒター展に行って確かめたい。
ずっと心に残る
BSか何かで録画して観ました。
戦争によって、翻弄させられながらも、自分の道を切り開いていく様を美しい自然を織り交ぜながら描いていました。
見終わった後も、ふと思い出す映画です。実在の画家だと知り、調べていたら、なんと今年は展覧会が開かれるとのこと。地元では開催されませんが、秋に息子の所へ行くついでに見てこようと思っています。
とても楽しみです。
主人公があまりにイケメンすぎるけど、殺された美しい叔母の存在は圧倒...
主人公があまりにイケメンすぎるけど、殺された美しい叔母の存在は圧倒的。史実との関係はわからないけれど、本人に気づかれてない中で、圧倒的なナチの影があることがわかる。
この映画はゲルハルト・リヒターをモデルにしたとのことだが、私はゲ...
この映画はゲルハルト・リヒターをモデルにしたとのことだが、私はゲルハルト・リヒターという画家を知らなかった。作品も目にしたことがなかった。殆どが事実なのか?
ナチスドイツがユダヤ人だけでなく、精神病や障害者も安楽死や断種手術を強行していた事実は改めて酷い話だと感じてしまう。
断種手術は日本でも行われていて、今年か去年でも実際に強制的に手術させられたと訴えていたニュースは目にしたが、痛ましい過去だ。
クルトは義父が叔母を安楽死に至らしめた事実を知ったのだろうか?そこまではわからなかったのか?それにしても、父親が産婦人科の場合、娘はやはり父親に,診てもらう?父親だからぜったいイヤだろうけど。まあエリーは逆らえなかったんだろうけど。気の毒に。
当時のドイツの様子もわかった。映画館で「サイコ」を上映していたり。1960年製作の映画だから、時代は合ってる〜!
どうやらゲルハルトは再婚しているようで、仲の良かったエリーとどのような結末だったのか、半生ではなくもう少し先もしりたかった。
「作品の良さは、本人にしかわからない」
3時間超えで重厚なドイツらしい映画
「普通でない」遺伝子を残したくないという
ナチスの安楽死政策で殺された若い叔母
その叔母に可愛がられ「真実はいつも美しい」と
教わっていた幼き日の主人公クルト
長じて画家になったクルト
自由がない東ドイツから、
「ベルリンの壁」が出来る直前の
自由な西ドイツに逃れ
クルトは愛妻エミリーと共に苦労を重ねながら
画家として生きる道に活路を見出そうとする
絵画では成功しないだろうと言われた
デュッセルドルフに行き、試行錯誤しつつ
30歳を過ぎて入学した美術学校の教授が自身の
辛い過去の秘密をクルトに明かしたのは
「ただの数字に意味はないが、ロトの当選番号だったら
意味があるし、美しくさえある」と言うクルトの
新しい視点に、希望を見たのだろう
彼は「真実」という過去を背負って芸術に挑む人だった
「作品の良さは、本人にしかわからない」
その言葉が自分自身の原風景に繋がる
きっかけとなったのか
「真実を描きたい」
と目覚めるクルト
登場人物たちの生きた時代背景や
彼らの人間関係を考えると
真実を語るのは勇気がいる事であったようだ
それだけに、自分の進むべき道を見つけた時の
喜びはひとしおだったろう
ずっしり重みのある、見ごたえのある作品だった
#49 長いけど全然苦にならない
戦争中のエピソードとか、作品の発想が湧かずに悩む部分とか、時間を省こうと思えば省ける部分が多々あるのにじっくり描いてて、観てても飽きない。
邦画だったらここは要らないと思うような場面も全然飽きずに観てられる。
いつもはボカシがかかる部分も絵画のようだからか、一切ボカシがないのも◎。
というか未だにボカシがある日本の文化は何なんだ?
セバスチャン・コッホ氏が出ているせいか、どこか『善き人のためのソナタ』を彷彿させる。
と思ったら同じ監督なのね。
コッホ氏が出てる映画はどれも好き。
壁が出来る前はあんなに簡単に西側に亡命出来たって始めて知った。
もうキネカ大森でしか上映されてないけど、未見の方は是非。
二本立て一本目。久々のパルシネマ。コロナを感じさせぬ盛況。しかし平...
二本立て一本目。久々のパルシネマ。コロナを感じさせぬ盛況。しかし平日の入りは全然らしい。
こんな素敵な叔母が欲しいからスタート。そしてこの叔母の衝撃の運命。その運命に深く関与した人物が自分の義父となるというまさにタイトル通りの数奇な運命。
3時間の長尺を全く感じさせぬ面白さがあった。R15らしい映像も随所にあるが、不思議といやらしさはない。芸術を扱った作品ゆえか。
リヒターという画家をモデルとしているが、どこが真実でどこが創作かは秘密ということらしい。なぜかモデルのリヒターは激怒しているとか(笑)
見る価値ありです。
真実は全て美しい。目を逸らさないで。
"Drei Liter!"→Joseph Beuys→ich (3回も言わなくていい)
すっごく良かったです。ドイツの戦中・戦後を辿りながら、天才出現のプロセスに居合わせることができたような想いです。事実と事実でないことをうまくミックスさせた素晴らしい脚本でした。光と影、窓の役割、美しい自然、メチャクチャに爆撃されたドレスデン、木が風に揺れる音、音楽、女性のレトロでモダンな服と全部素敵でした。そして主役のクルトはまさに芸術家の目をしてました。
クルトとエリーが抱き合う姿がとても美しかった。こんなに美しい裸体は、昔見た映画「ライブ・フレッシュ」以来だと思う。本当に美しかった。階段の上の彼女も美しかった。
カッセルのドクメンタといい、ヴェネツィアのビエンナーレといい、ドイツ人がなんでこうも現代アートを意識的に観るのか分かった気がした。イタリアで花開いたルネッサンスも素晴らしい。でもエッジの効いたドイツの現代美術はかっこいいし、分かるとか分からないとかそういうことでなく、ナチスから「頽廃」扱いされた絵画や彫刻の記憶を忘れないようにしているのだと思う。
タランティーノが「イングロリアス・バスターズ」でヒトラーを殺してくれたから、この映画を見ることができました。だから「善き人のためのソナタ」も見ることができるだろうし、見たいと思います。
おまけ:
私の好きな写真があって、金髪の女の子が後ろを向いているカラー写真です。それがリヒターの作品であることを知り、「ベティ」という作品(ベティはリヒターと妻の間の最初の娘)であることを知り、そしてそれは「写真」ではなく、映画でも見ることができたフォトペインティングであることを、今回初めて知りました!写真だとずーっと思っていたのでびっくらこきました!
イッヒ、イッヒ、イッヒ
クルトの叔母エリザベトと後に恋人となるエリーはそんなに似ていたのかな?てっきり同じ女優が演ずるものだと思っていたけど、2人ともすごい(色んな意味で)。義母がケイト・ブランシェット似、エリーがリヴ・タイラーといった雰囲気。
東ドイツの美術学校で学ぶまでの波乱の人生。木の上で悟りを開いたり、叔母が断種手術という不運な人生を歩み、ナチスによる安楽死プログラムの理不尽さを訴えてくる。クルト自身は知らない事実だったが、やがて義父となる元ナチ高官ゼーバント氏がその施策に関わっていたのだ。ユダヤ人政策以外にもこうした事実があったことも忘れてはならない!と、強く訴えてきている前半部分。
後半は社会主義リアリズムの画風を学び、壁画を描くまで才能を発揮するが、父の不遇の死やエリーとともに西ドイツでの現代アートに圧倒される様子が描かれる。そして自分オリジナルの写真模写というジャンルを確立するに至るのだ。
3時間超はさすがにつらい。前半で印象に残ったことが終わる頃には忘れてしまうほど。日本でも旧優生保護法のもとに障碍者の強制不妊手術が行われたことも忘れてはならないが、どことなくドイツの状況と似ている気がした。この政策に毒されたゼーバントはロシア将校の保護によってまたしても危険な発想を娘エリーにも施してしまうのだ。もう、ロシア将校の気持ちさえも踏みにじってる!
スターリンの絵や労働者の団結の姿ばかり描いていた写実主義絵画。このまま自分を押し殺したような画風のままで進んでいいのか?絵画は死んだ?現代アートをやれと言われるも、スランプ続きのクルトの苦悩。安楽死政策については知らされぬまま、自分を表現したスタイルに新たな道を見出すところは本当に幸せかどうかは伝わってこなかったけど、まさに“数奇”という言葉がぴったりの波乱万丈な人生を見せてもらいました。
爆音に曝される爽快感
アドレナリン分泌で運動した直後に似た爽快感、みたいなもんがあると思われ。
良い映画だけど刺さらない土曜日、今日は虫の居所が悪いと見えて。
「子供世代が親世代の戦争の罪を暴く系」じゃ無かった点が良かったところ。西ドイツで芸術家として成功の道を歩み始める件が、感動には程遠かったのが残念なところ。189分が長かった。
ナチス政権下では、ドイツ人民であろうとも粛清の対象になっていた事。ドイツ本土への連合軍による空襲の中には、無差別攻撃(ハンブルク等)があった事。この辺が描かれていたのが良かった。
調べてみたら、ゲルハルト・リヒターのUncle Rudiは1965年の、48 Portraitsが1972年、1024 Coloursが1973年、Emaは1992年。初期はWWⅡの影が色濃ゆく、72年くらいまで引きずってる感じでした。
壁ができる前までは、その気になれば西側へ脱出するのも容易であったと言う描写は、「僕たちは希望と言う名の列車に乗った」でも同じでした。戦後20年ほどは、ナチスに抑圧された反動から、社会主義社会に異を唱える者は少数派だったって事なんかねぇ。それが崩壊を始めるのはソ連の侵攻に対するレジスタンスが活発化した頃。対策がベルリンの壁。
東西分断後、命がけで亡命して来た訳でも無く。芸術家を目指す貧乏画学生としての赤貧感にも乏しく。「自分自身とは何か?」の苦悩も、迫りくる何かがあるでなく。目をそらさないで、って言われても。目をそらしたくなる特別な何かが、彼自身の身に降りかかって来るでもなく。淡々と眺めてしまいました。
マーティン・エデンに続いて、自叙伝2連発で合計315分。疲れた。と言うか、ダレた。内面描写に、もっと時間を使ってもいいんじゃないでしょうか、って思いました。
長時間でもスクリーンから目が離せなかった
歴史詳しくないのであまり語れませんが、
とても切ないシーンからのスタートで、
この内容なら3時間苦痛すになるかと思ったら。
役者さんの演技力もあり、
3時間あっという間でした。
ちょっとエッチのシーンが多すぎて
もういいわ~っておもったりもした(笑)
トム・シリングの魅力がたっぷり。 作品も丁寧に作られていて長時間が...
トム・シリングの魅力がたっぷり。
作品も丁寧に作られていて長時間があっという間でした。
ただ、叔母と主人公の繋がりがいまいち伝わってこなかった。
所々で出てくるけど、ストーリーと絡んでない気がして。
ラストシーンはトムらしい魅力的なシーン。
全56件中、1~20件目を表示