女王陛下のお気に入りのレビュー・感想・評価
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ブラックコメディ監督が描く、英国版“大奥”
殿を女王に据え変えた、英国版“大奥”。
寵愛を求める女性同士のバトルが国家の存亡と絡み合う、息もつかせぬ物語。
ブラックコメディ監督が、宮廷舞台劇ならではの重苦しさを見事に払拭。
欠点を抱える主人公3人の複雑な人物像が愛おしくも虚しく、誰もが心寄り添える。
女王陛下の奪い合い
LGBT寄りで官能的に進む話にもなりそうな雰囲気を醸し出しながら、Y・ランティモスの毒と変態性が程良く味付け!?されているのが良い。
本で自分を殴打するシーンは「籠の中の乙女」でのビデオデッキを思い出す痛々しさ。
本作では脚本を書いていないから、ただの雇われ監督にはならないかと不安にもなったが要らぬ心配で。
どう足掻いたって、女王陛下の絶対的な権力の前では成す術ナシ!?
女優の演技は見事だが?
イギリス版大奥と言っていい歴史映画。脚本、主演、助演女優
の演技は見事でなるほどアカデミー賞にノミネートされても
納得できる。どうすればアン王女に気にいられるか。レディサラと
アビゲイルの駆け引きは見応えがあったし、アン王女のように
権力を握った女王の苦悩も肌で感じ観て良かった。ただ、私は
3.5点にしたのは監督のこの映画で観客に伝えたい事がはっきりしないし、映画のようで海外ドラマシリーズっぽい内容である事、もう一つは
観た後の余韻がなく疲れやすい。私は映画を見るときは観た後の余韻を
重視しているがこの映画は残念ながら余韻がなかったのは残念。オリビアコールマン、エマストーン、レイチェルワイズの演技は見事です。
痛風は何を表すのか?
監督の前作「聖なる鹿殺し」で 不思議な少年の出現と家族の病が不可解な状況を生み出していた。意味はなかなか解き難いけれど。
今回の映画、コメディ的展開、女性同士の確執など分かりやすいテーマ。でも女王が、自堕落な生活のせいではあるけれど、痛風で足が不自由な状態という設定が気になった。この監督でなければやり過ごしてしまうことかもしれないが。気になる。
女の世界は怖い!!
エマストーン、レイチェルワイズ、オリヴィアコールマン、ニコラスホルトとキャストが豪華。18世紀の英国王室が舞台の女王と彼女に仕える二人の女性の愛憎劇。女同士の嫉妬、妬み、いがみ合いと、割とブラックな作品ですが、ユーモアもあるので、それほど暗い気持ちにはなりませんでしたが…観ていて結構怖かった!!日本でいうと大奥みたいな世界。女の世界は怖い!!
結末部分が・・・。
最後に至るまでは、なかなかの傑作だな、まるでシェークスピアの史劇のようだな、とかなり感心して観ていたのですが、最後の最後になって啞然としました。あれ、一体、なんなんでしょう。どういう意味なのでしょうか。会場内にはエルトン・ジョンの名曲「スカイライン・ピジョン」が鳴り響くのみ。もうボケボケです。勿論、映像もボケていますが、それよりもなによりも結果的に作品自体が画竜点睛を欠くものとなっています。一体、どうしたのでしょう。監督の演出、もうネタ切れだったのでしょうか。エネルギーが尽きたのでしょうか。時代考証、俳優の演技が素晴らしかっただけに、落胆の度合いはかなり大きなものがあります。
アカデミー賞の最優秀作品賞はちょっと厳しいでしょうね。
そこにあるものとは…
なんて皮肉でカッコよくて(特にレイチェルワイズ)空虚で美しい作品なんだ!!
魚眼レンズと引きの映像の美しさが蠢く心を上手く引き出し否応なしに引き込まれる。3人の心の動きがとても面白い。
女の戦いだと思ってるとガツンと殺られます。
ここにあるのは真心か野心か虚栄か… ただ空虚な風が吹くのみ……
*余談ですが初めてエマストーンのおっぱい見ました。
音楽・衣装も良い
重厚な雰囲気の建物、当時は蝋燭が灯りだったので画面は暗めだけど、装飾画や衣装、音楽と相まって宮廷内部の色々な部分を見ているだけでも楽しめた。そこに女の上昇意識を掻き立てる権力。階級こそが全てと女王に気に入って貰う為には手段を選ばない。
女王の孤独感が伝わる作品だった。
英国には悲劇がお似合い
英国には悲劇がお似合いだ。
少し不謹慎な気もするが、シェークスピアばりの、この悲劇の物語を観ると、やっぱり!と思ってしまう。
イギリスのすごいところは、こうした王室の悲劇でさえ物語として記録して、国民が楽しむことが出来るところだろう。
日本では皇族の悲劇の物語は基本的には見当たらない気がする。歌舞伎も能も悲劇が主体だが、皇族を物語にするのは畏れ多いのだ。
アン女王は、ピューリタン革命から続く、イギリスが長く混乱していた時期の1700年代の前半に統治した女王だ。
この時期は、マウンダー極小期という80年から90年くらい続いた地球が寒冷化した時とも重なっていて、イギリスが当初アイルランドに侵攻したり、食糧の確保が大命題で、その後も欧州大陸の国々とも紛争が絶えなかった。
税を倍にするなんてことをやったら、本当に国民が反乱を起こしたに違いない時代だったのだ。
そんな時代の、浮世離れも甚だしい王室内の混乱や、政治的駆け引き、恋愛(?)を含んだ悲劇を少しユーモアを交え、また、少しコミカルに描いた物語で、楽しんで観れる映画だった。
シェークスピアばりの悲劇だと言ったが、この悲劇はこの物語で終わりではなく、その後も争いごとは続いていく。
そして、余談だが、この寒冷期を過ぎても、火山の大規模な噴火で、10年とか20年単位で、地球が寒冷化したことが複数回あって、その度に、欧州では革命だの戦争だのが繰り返されて、僕個人としては、食糧不足は統治に重大な問題なのだと思い返したりした。
また、この浮世離れした物語は、宮殿の中の出来事が主で、役者達の衣装も舞台を観てるようで楽しめたし、まあ、不謹慎だが、エマストーンがものすごく可愛かった。
今、イギリスは欧州連合離脱で擦った揉んだしているが、これもいつかは悲劇として記録されるのだろうか。
それとも、イギリスに止まらず世界的な分断が悲劇として語られるのだろうか。
ハマりましたこの映画
なんとも不思議な魅力を醸し出していますこの映画。「なにこれ」と思うほど、尋常でない、奇抜で奇異な物語。あなたが鑑賞前に思い浮かべていたあるべき姿と違うこの物語に、期待はずれと感じるか、唖然とするかは、その人の感性次第。いずれにしても、非日常のちょとだけエロスでエゴな人間界の物語にあなたは時代を超えて引き込まれることでしょう。
シネマトゥデイより、エマ・ストーンのひみつ...
https://www.google.co.jp/amp/s/www.cinematoday.jp/news/N0105135.amp.html
シュールな権力闘争
豪華絢爛な18世紀のイギリス王室の美術や、衣装に目を釘付けにされる一方で。
内容はといえば、老女王の寵愛を得るために、二人の女が繰り広げる同性愛ラブバトル映画でした。
いや、真面目な話、スリラーというか。
いかに権力を手に入れるかという目的のために、壮絶な騙し合い・殺し合いで相手を陥れる話なので、怖いんですよ。
ところが、ところどころに入れてくる、イギリス・アイルランド・アメリカの容赦ない下ネタギリギリのユーモアがツボで。
愛撫が指派と舌派、どちらがいいか語る女王に、嫉妬を抱きあう女二人って構図に爆笑。
さらには、身分のためだけに、上流階級の軍人と結婚した舌派の女を、エマ・ストーンが演じているんですが、この初夜のシーンで私だけ大爆笑してて、他の観客は気まずさで静まりかえっていました。
実にシュール。
タイトルなし
アン女王オリヴィア・コールマンの演技が素晴らしく、前半のあるシーンでは可哀相な女王にうるっと。
過剰な広角を多用した画面からもバロックな感じがよく出てる。
でもバロック音楽ばかりなのに、後半何度かシューマンやシューベルトが流れ、近代との境目なんだなと。時代的には100年早すぎるけど、それはイギリスとドイツ・オーストリアの差、ということか。
時代劇を観ながら未来を思う
今年のアカデミー賞で、9部門10ノミネートという最大の目玉作品
これがめちゃくちゃ面白かった
18世紀のイングランドを舞台に、王女と彼女に取り入る侍女たちの攻防を描く
18世紀を舞台にした歴史劇と聞いたら、歴史的な知識が必要だと思う人がいるかもしれないが
この映画については、必要ないと思う
なぜならば、私はこの映画を観ながら未来を感じたからだ
いや、日本では未来でも、既にヨーロッパでは、こういう時代が来ているかもしれない
アン王女(オリヴィア・コールマン)は、あらゆる出来事の判断を侍女のサラ(レイチェル・ワイズ)に委ねていた
そのため、王女の寵愛を受けたサラは絶大な権力を握っていた
そこへ、サラの親戚で貴族から没落してしまった家の娘 アビゲイル(エマ・ストーン)が現れる
そこから、彼女たちの三角関係が始まるのだ
彼女たちの立ち位置はとてもわかりやすい
欲望だけで生きていて、自分一人では何もできないアン王女と、
知識と経験で王女を操る熟女のサラ、
そして、若さを武器にするしたたか娘のアビゲイル
この三人の腹の内を探りながら観るのが、とにかく面白い
相手の動きを読み、その一歩先にいた者が勝つ世界だ
しかし、それを男性に置き換えて考えてみると、
バカ殿と、そんなバカを手なづける熟練の側近、そして、そんな二人の間に割り込もうとする若手の野心家
そんな話は、これまで何度でも描かれてきた
この映画では、男女の立場が完全に逆転している
それは、女性上位の社会を予言していると思った
現在、または近い未来、女性が国のトップに立った時、その周りでは、どんなことが起きるのか、そして男性たちは、どんな扱いを受けるのか
これまでの時代劇とは性別が完全に逆転していて、そこが、この映画のとても面白いところだった
そんな世界の中で、王女と、サラと、アビゲイルが、どう絡んで、どこへ向かっていくのか
その先の展開が何一つ読めず、ハラハラドキドキしながらラストまで、一気に観てしまった
これが例えば、
トランプ大統領がアン王女で、その側近たちが全員女性だったら、ホワイトハウスで何が起きているのか
この映画で起きていることに照らし合わせてみると
トランプに任せていていいのかな…
と考えてしまう映画だった
ドロドロだけど面白い!
18世紀イギリス王室、孤独な女王陛下と彼女に仕えた2人の女の愛憎劇
オリヴィア・コールマン
エマストーン
レイチェル・ワイズ
この3人の演技が物凄い!
女は怖い(笑)
英国王室を魚眼レンズで覗き見している気分でニンマリヨルゴス・ランティモス監督はやっぱり不穏で面白い
オリヴィア・コールマンの女王陛下はもう凄すぎて!
エマは絵画のような美しさにうっとりするシーンもあるのに悪女だ~もうただの清純派ではないしっかり女優でした♪
不穏な音、カメラワーク、色使い、ジワジワとくる心理描写!恐い~お気に入りってそういうこと!って妙に納得!
これで国が動くって怖い~(笑)
イギリス王室の生活、宮廷内、衣装、見所は沢山あります
そしてエマストーンのバストも拝めるので男性には嬉しいかも?
私はニコラス・ホルト が厚塗り化粧でも美しいのに驚きを隠せず!
最後に女王ってやっぱり孤独なのね~
☆3.8
特別試写会@日経ホール
英語分からなくても楽しめた!!!
聞きなれないブリティッシュイングリッシュで理解出来ない言葉が多かったにも関わらず、最初から最後までとっても惹き付けられ続けました!!
何を言ってるか分からなくても、感じられる事や学べることが沢山ありました!
この映画は本当にオススメです!
もう一度字幕付きで絶対見ます!
内容は泥沼です。ですがそこから私達は大事なことを学べるなと思いました
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