「ものすごい熱量、オスカー女優のアンサンブルに圧倒される120分」女王陛下のお気に入り Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
ものすごい熱量、オスカー女優のアンサンブルに圧倒される120分
王女アンを熱演するオリビア・コールマンさんが本作でオスカー主演女優賞(2019 Academy Award for Best Actress)を受賞しています
ワガママで政治に一切興味がない子供みたいな暗君を圧倒的な存在感で熱演、オスカー受賞も納得です
そして王女の側近を演じるレイチェル・ワイズさん、「ナイロビの蜂」でオスカー助演女優賞(2006 Academy Award for Best Supporting Actress)を受賞しています
暗君を支えるが故に形成されていったのであろう高貴で厳格な女性がエマ・ストーンさん演じる侍女によって徐々に壊されていき、しまいには命まで落としかけるサスペンスフルな展開
その攻防戦を含め、全体的に本作でのレイチェルさんの鬼気迫る雰囲気にただただ圧倒されます
そして、とてもシュッとしたクールビューティな雰囲気に痛々しい傷を隠すための黒いスカーフを使ったアイパッチがすごく似合っててゴージャス、本当に綺麗な女優さんだなと思いました
そして・・・エマ・ストーンさんも圧倒的でした
彼女も「ラ・ラ・ランド」でオスカー主演女優賞(2017 Academy Award for Best Actress)を受賞しているオスカー女優、その実力を更に発揮されている様で、沒落した元貴族の復権を狙い、侍女から女王の側近に上りつめていく、狡猾な悪女を静かに力強く演じており、凄いです
と、とにかくこの3人がバッチバチの火花を散らしながら魅せる、素晴しくシュールな愛憎劇の傑作、18世紀イギリスの原風景や宮殿、そして貴族社会など、映像も豪華絢爛で素晴しく、見応えがあって必見です