再会の浜辺
劇場公開日:2018年8月26日
解説
「よみがえりの島」「犯る男」などで知られるピンク映画界の鬼才・山内大輔監督が、沖縄の美しい浜辺と無国籍な近未来感を背景に描いた異色ドラマ。南の島で地雷撤去に従事している元警官の吉井。同僚である準一の妻ミカヨは、ある事件で吉井が人生をかけて追い求めていた女性だった。ミカヨ役に、これが引退作となる人気セクシー女優・涼川絢音。成人映画「再会の浜辺 後悔と寝た女」のR15+再編集版。ピンク映画制作会社・大蔵映画が一般劇場向けにR15+バージョンで製作した作品を集めた「OP PICTURES+ フェス 2018」(18年8月25~9月14日/東京・テアトル新宿)上映作品。
2018年製作/85分/R15+/日本
配給:オーピー映画
スタッフ・キャスト
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2018年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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紋切り型で説明すると、PCB環境汚染、宗教、沖縄、戦後地雷処理、夫婦問題、殺人事件と時効、追う者追われる者、そして、時間の回廊と、様々なテーマをゴッタ煮で料理したストーリーである。但し、この様々なテーマの一つ一つは単なる引き金、ピタゴラスイッチ的装置に過ぎない。多分、カオスと化したこの現状を、あり得ない神の力により、又時間を遡り、しかし結局は又同じ事を繰り返していくという、ニーチェの言うところの“永劫回帰“なのではと無理矢理当てはめてみたのだが・・・
いずれにせよ、海辺の色彩の毒々しい程の鮮やかさや、耳に残響のように残る不気味なBGM、新東宝映画を思い起こされるような、江戸川乱歩的世界観に当てられてしまった。まぁ結局こういう何だか分からない、救われるんだか救われないんだか分からない、カタルシスなど吹っ飛ぶような作品が好みなのかもしれない。勿論、カウパー指数も充分手伝ってのことだが。普通の映画にはない、その怨念みたいなイメージを持つこういう作品がこれからも作られる事を願っている。
思い出す幻想的なシーンは、主人公女性が性行為後の着床を促す為の尻に枕を置いて、身体を丸めるポーズ。まるで胎児のようなそのポーズの神々しさ、そして子供が欲しいといういじらしさも相俟っての複雑な心境を思考させるカットであった。
PS:安定の川瀬陽太 この人が出るとやはり映画が締まる!!
2018年8月30日
Androidアプリから投稿
ピンク映画なのだが、結構なトンデモな内容で、ピンク映画の中の多様性が感じられる。このジャンルは面白い!!上野の専門館に、ちょくちょく行こうかと思ってしまった。(今回はテアトル新宿での特集だったが、観客は見事に30代後半以降の男性客ばかりだったような。それでも上野とは客層が若干違うようで、本場のディープさが今から楽しみ。。。)