セブンガールズのレビュー・感想・評価
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こんな映画があったのか〜
舞台は未鑑賞です。 舞台で上演していたものを映像化した作品ということで、普段の映画とは違いました。 正直、最初はなにこれ?このセリフの言い方。 舞台観てるみたいやな〜なんて思ってましたが、鑑賞しているうちに、どんどんこの世界に自分が馴染んでいくのが分かり、後半は涙なしでは観られない。 さすが舞台でライブで演じておられる役者さん達なんだなと、最後まで飽きることなく鑑賞。 ヤクザ同士のやり合いに関しては、いやいや、ここまで舞台チックにやっちゃう???とツッコミ入れそうになったけれど、逆にそこの部分だけやけに映画チックになるのもおかしいか、、、など、結局一本の映画として自分は好きかどうかと聞かれると、好きだと答えたい映画でした。 戦後の日本で、犠牲になった一般市民であった女性達が、生きて行くために自分の体を使って、身を削って、簡単に出来る事ではない仕事を選択し、必死で生きている。人それぞれその職業を選択する理由も違うし、その人達それぞれに思いやバックグラウンドがある。 そんな激動の時代を命をかけて生き抜いた女性が私達の国にはいた事を、もっとたくさんの人に知ってもらうキッカケになれば良いなと思った。 思いがけず鑑賞した一本でしたが、なかなか面白い作品に出会えたなと思う。
セブンガールズ
下北沢トリビックで、5回観てしまった! これから何度観ても感動する映画だ。 登場人物が多く、それぞれが大人の事情を抱えている。 そのひとりひとりにフォーカスを当てて観るだけで いかに完成度の高い作品であるかが分かるはずだ。 長回しのシーンに引き寄せられ、心を揺さぶる音楽が流れてくるうちに涙が出てくる。 廃業した旅館から頂いた調度品と手づくりのセットからも 生き生きとした存在感を感じる。 ダンスは何度観ても素晴らしい!楽しい!踊りたい! いろんなことを考えさせられる映画だと思う。
1回目よりも2回目にもっと好きになる映画
時代に翻弄され、世間に蔑ろにもされて、どんなに辛く苦しくても、それを飲み込んで歯を食い縛り、強く生き抜いた女性たちを描いた映画です。 舞台作品からの映画化ということで、舞台の趣が存分に残る映画です。舞台、映画、ミュージカル、喜劇…色々な要素がギュウッと凝縮している、なんとも欲張りな映画でした。 実はこの作品において、舞台的要素が軸であったように思います。多彩な内容をまとめあげ、ユニークな世界観を作り上げるには、非現実的な要素をもまるめられる舞台の要素なしには難しかったのではないでしょうか。 題材が「戦後の日本」「パンパンガール」ではありますが、重さも濡れ場もありません。 明るく小気味よい、そして年齢や性別に関係なく笑えるユーモアが随所に散らばっています。テンポがよいので、気がつくと、吹き出したり、笑ったりしています。「テンポのよい笑い」は、この作品の大事な鍵だったと思います。 「テンポのよい笑い」に、気がつくと心が開かされていました。だから、心の解放感と感情の対比で悲しいシーンでは、自分でもビックリする程に泣けてしまいました。 また、長回しも本作品を語るうえで不可欠です。撮影期間の短縮を敵えただけでなく、作品全体に臨場感や緊張感、ライブ感を与えていました。これに、ミニシアターという環境、そして笑ったり泣いたり…加わって、登場人物と観客、観客同士が時間を追うごとに共鳴仕合い、どんどん一体化していくという、不思議な感覚を覚えました。 大事なシーンで流れる主題歌「星がいっぱいでも」は、「上を向いて歩こう」のような名曲です。耳に残り、ついつい口ずさんでしまいます。 見終わった後で、この映画が誕生した背景などを知り、驚愕しました。低予算なうえに、たった5日間で撮り終えたそう。信じられません。 初日に開館前から並んでようやくチケットを購入しました。観ることができて、本当に良かったです。
脚本もたぶん舞台のそのまんま
なのかなと思いました。(観てないけど)映画用にストーリーのリライトもたぶんなさそう。なので舞台版を観たかったかなー。制作費もなかっただろうなという感じ。ラストのアフレコのところとか超懐かしかった。役者さんが美術やら小道具やらも全部なさったそうですが、小劇場じゃ当たり前ですね。 お芝居の演劇っぽさは最近のドラマとかもありになってきたのでそれほど違和感はないのですが、そんなに大きな声でやんなくてもいいやろ、とか、ここはセリフないの方がよいかも、ってツッコミたくもなるとこあり。ま、そこはまぁご愛嬌かな。結局最後までセリフない役者さんが一番上手やった。 しかし自分たちの作品を自分たちの手で変えるって、ほんとに難しいねー。どれもこれも愛情ありすぎて削れないし。舞台と映像は違うと頭でおもっていても、自分たちの脳を超えないというか。プロデューサーさんが元の脚本演出の人を監督から外すとか、役者を全部変えるとかとにかく外発が何らかあればもっと良い作品になったかもしれないし、結果的に自分たちの作品を新境地に持っていけたかもしれないなと。 歌は良かったし(耳に残るメロディ)ダンスもまぁそこだよねと思うところでくるし。ストーリーもよくあるパターンだけど、熱量は感じました。なので、映像作品としてガラリとリメイクするか、もしくは舞台をそのまま撮って編集する方が楽しめたかもしれません。
明日ハ晴レ
舞台未観劇 戦後の有楽町のとある小屋で仕事をしながら共同生活をしていた9人のパンパンの生き様とその周辺人物の話。 ちなみにパンパンと言っても客はほぼ日本人だし、そこそこお歳が…。 好きな男の為、家族の為、仲間の為、自分自身の為とそれぞれ重きを置くところはあるけれど、生きる為に娼婦という仕事をしている彼女たちの力強さと喜怒哀楽が良く描かれていて面白かった。 舞台を映画化したものとはいえ演技・演出・進行・カット割等々、セットや映像を除く 殆どが舞台劇のままで、映画としてみると陳腐だったり空回りしていたり。 折角の映画化という機会を活かせていない感じ。 これだったら舞台を撮影したものをそのままみた方が面白いんじゃないかな。
日本人なら観ておくべき!!
今までお芝居では何度も観た話が、映画になったらどんな作品なるのか非常に興味深く楽しみにして試写会に行ってきました。 結果から言うと、私は映画の方がいいと感じてしまいました。 舞台で見ていた時よりも、登場する人物の描写が細かく描かれていて、それぞれの役に感情移入しやすくなっているように思います。 それでいて撮り直しができないほど超短期間で撮影したという現場での話があるように、お芝居のような迫力や緊張感も感じられ、2時間を超える作品でも最後まで退屈することなく楽しく観ることができました。 劇団前方公演墳の作品はどれもコメディータッチに描かれているものの、大事なメッセージは必ずしっかり伝えてきます。 見終わった後にただ楽しかったで終わらないところが非常に好きなのですが、このセブンガールズについてはそういった気持ちを特に強く感じさせられるものになっているなと思います。 話の中で何度も歌われる「涙かんか使い捨てだよ〜」というフレーズも、ふとした時に口ずさんでしまうほど強く印象に残ってしまい、このフレーズとともにこの作品を思い出し、さらには戦後を生き抜いた人たちの心の様子に触れる機会を持つことができる、非常に稀有な作品の一つとなりました。 この作品は日本人なら必ず、そして海外の人たちにも広く観てもらいたい作品だと思います。
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