「この設定でマジマジと演じる大人達に映画の面白さを見いだせず」キラー・メイズ 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
この設定でマジマジと演じる大人達に映画の面白さを見いだせず
家の中の居間にて段ボール部屋を作ったら、何故か内部は以外と広くなり、入ったら出られなくなったデイブ。
恋人のアニーや友人達が段ボール部屋の外で心配する中、やがて皆で段ボールの中へ入る事に。そこは奇妙なギミックいっぱいの迷宮だった。
「何故4〜6畳くらいのダンボールBOX📦が中に入ると巨大迷宮になるのよ?」とツッコミを入れたくなりがちだし、迷宮内部の質(段ボールを貼り付けする前の部屋の状況や材質、予算的な物)でもツッコミを入れたくなる。
(ここは低予算B級映画だからしょうがない感もある。)
しかし、それを補う以上の段ボールでの創作センスと演出的センスは光るものを感じた。また「不思議の国のアリス」の様な入り口を抜ければ別世界があるという発想だと思えば満更でもない。
迷宮内容は悪く無いのだ。
「じゃあ、何がご不満かしら?」と言われれば、それは大の大人達が変にマジマジと演じてしまっている所。
脚本が低予算段ボール迷宮に勝てていないのだ。
迷路(迷宮)、お化け屋敷的な所って「入るとどんな所だろう、自分どうなるのだろう?」等を考える期待と不安感、それを良い意味で裏切る冒険感と脱出後の達成感では無かろうか?
この大人達ではそれが上手く表現出来ていない。
大人達が段ボールに入る価値を見いだせず終わった。
更に、もし監督がスピルバーグならば(このまま家に段ボール迷宮&大人設定なら)迷宮に入った途端子供に戻るとか。更なる工夫も考えて作品を創るとも思った🤔。
例えB級の予算・作品だとしても。
「子供心の段ボール迷宮と大人達の行動のギャップがこの作品では面白いんだよ。」と言われそうだが、逆にこういう企画や設定を更にキチンとマーケティング出来る人間が大物監督になるんだろうなと感じさせてくれました💦
いやはやこの美術・映像スタッフが勿体ない。