劇場公開日 2018年10月5日

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「続・必殺仕事人デンゼル 仇討ちます」イコライザー2 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5続・必殺仕事人デンゼル 仇討ちます

2019年2月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

興奮

デンゼル・ワシントンとアントワン・フークア監督の4度目のタッグとなる、2014年の『イコライザー』の続編。
『デンジャラス・ラン』など企画はあったものの、デンゼルが長いキャリアに於いて初の続編出演も話題に。

一見、何処にでも居る普通の男。が、その正体は…。
元CIAの凄腕エージェント。
相手を瞬殺。
法では裁けない悪人どもに裁きを下す、米版“必殺仕事人”。
その名は、ロバート・マッコール!
続編を作りたくなるのも分かるくらい、マッコールのキャラは面白味がある。

前作ではホームセンターの従業員だったマッコールだが、今回はタクシー運転手。
冒頭、様々な客を乗せる。
何かこれだけで一本、人情映画が撮れそうな…。
もしまた続編が作られた時、次は何の仕事に就いているか、お楽しみにもなりそう。
さて、本筋は…

ある事件を追っていたマッコールのCIA時代の元上司が何者かに殺された。
CIA時代の元相棒と共に犯人を追う。

ズバリ、犯人は“同業者”。
マッコールと同じ“仕事請負人”。
が、マッコールは悪人に裁きを下しながら自ら罪の十字架を背負ってるのに対し、奴らは金と己の歪んだ保身の為だけに人を殺す。
しかも、元上司で唯一の友人を…。
同業者? 否!違う!
マッコールの怒りが爆発する…!

本筋と共にサイドストーリーも展開。
マッコールの近所に住む青年マイルズ。
画の才能がありながらも、悪事に手を染めようとする彼を救出。
時に厳しく熱く、時に優しく温かく、若者を導く。
その姿に、デンゼルの素の顔が垣間見えた。
擬似父子のような二人のドラマは悪くないが、この青年が何か事件の鍵を握っているのかと思いきや、全く関連ナシ。
終盤事件に巻き込まれ、ハラハラさせるシーンはあるものの、今回のマッコールのキャラ像を掘り下げる為の言わば“相手役”。

アクションの見せ場は激しさ増し。
OPの瞬殺アクションやマイルズ救出シーンはキレッキレ鮮やか。
例え暗殺者にタクシー内で襲撃されようとも、見事な運転テクニックと返り討ちアクションで迎え撃つ。
マッコールの自宅の隠し部屋はユニーク&ハラハラ緊迫感。
そして、クライマックスのハリケーンの中のアクションは、ムード共に最高の舞台。
イコライザー同士の熾烈な闘い。
一人一人始末していき、スカッとさせる。

事件の犯人は容易く想像付く。
前作のクロエ・グレース・モレッツのような華にも欠ける。
それらは物足りなく、マイナス点でもあるが、硬派なストーリーとスリリングな展開。
フークアの手堅いアクション演出。
ワシントンの華麗なるアクションと名演と、彼の持ち味が活かされたハマり役。
仕事人アクションとして今回も安定の面白さ。

晴らせぬ恨みを晴らし
許せぬ人でなしを消す
いずれも人知れず
仕掛けて仕損じ無し
人呼んで…

必殺仕事請負人、マッコール!

近大