二階堂家物語のレビュー・感想・評価
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【監督であるアイザ・パナハンデの色は全く見え得ず、エグゼブティクプロデューサー河瀨直美の”NARAtive"を思いきり見せられた作品。彼女には自身の奢りを今一度を考えて頂きたいと思った作品である。】
ー 跡継ぎ問題に悩む親子3世代の愛と葛藤を描いた人間ドラマ。-
■一人息子を亡くした辰也(加藤雅也)とその母・ハル(白川和子)は、代々続く名家の家系が途絶える危機に悩んでいた。
ハルは妻が出ていった辰也に望まぬ相手との結婚を迫るが、辰也は娘・由子(石橋静河)に婿養子を取って跡を継いでほしいと考えていた。
家族関係は緊迫し、つながりが崩れ始める。
◆感想<一部、河瀨直美さんに関する失礼な言葉を含む。)
・河瀨直美監督は「殯の森」で若き時にカンヌ映画祭でグランプリに輝いた監督である。
その後も、「あん」を代表とした秀作を公開している監督である。
・だが、失礼ながら彼女の作品は海外の映画祭では、高い評価を受けながらも、国内では「あん」を除いては興行収入は、全く振るっていない。
ー コロナ禍の中で行われた東京オリンピックのドキュメンタリー作品は、私は面白く鑑賞したが、興行収入としては惨敗であった。-
・今作を観ると,河瀬監督の映画に取組む姿勢が、日本ではなく海外を意識した事が良く分かる。
ー 旧弊的な後継ぎ問題をテーマにする当たりがなあ・・。-
<これはあるレビュアーさんのコメントで今でも覚えているのであるが、”彼女は、邦画を軽んじている。”と言うコメントと共に、彼女のパワハラに限りなく近い映画製作の場での言動、行動。
世界に冠たる映画プロデューサーとしての資質に欠けているのではないかな、と今作を観ても思った作品である。
何より、劇中の俳優さん達の表情に覇気がないのである。
映画を製作する大変さは感じつつ、邦画を代表する河瀬監督には自身の奢りを今一度を考えて頂きたいと思った作品である。
是枝監督の、映画製作に臨むドキュメンタリー(私の宝である。)を観ても、その思いが強くなる。資質ある河瀬監督には心を入れ替え、頑張って貰いたいと思うのである。>
映画の可能性
イラン女性監督が織りなす奈良県天理市を舞台にした物語。奈良市出身で主演の加藤雅也さんすら驚く奈良の魅力再認識。緊張感のある人間関係を柔和するその土地の文化や雰囲気にも圧倒!映画の可能性に魅せられた。
加藤雅也の大人の色気❗
星🌟🌟🌟 悪い作品じゃないと思うけど…名家と言うのが元公家の家とか武士の家とか説明がなかったので跡継ぎにこだわる理由かぼやけていてイマイチ感情移入して観ることが出来ませんでした❗まさか昔の庄屋ぐらいじゃそんなに跡継ぎって言わないんじゃないかと思うのですが…主役の辰也役の加藤雅也はダンディーで女性にモテる役を上手く演じているし石橋静河、町田啓太、田中要次など上手い役者が脇をかためてますが、もうちょっと突っ込んだ説明をしてくれればハマって観れたのですが…ちょっと残念❗ちなみに加藤雅也の大人の男の色気は凄かった❗余談ですが昔藤原紀香と付き合ってたのも分かる気がする❗
抱かれながら女は、「女の子だったらどうするの?」と言って涙を流した。
奈良の旧家の跡継ぎ問題に揺れる二階堂家。嗣子をもうけることそこが使命。今までだってどこにでもあった話だが、少子化、過疎化、、、そういうことだけが要因と決めつけるは良くないにしても、近年こそその悩みは増えている気がする。そこを、いっさいのウェットもなく、シビアでやりきれなさが残る作りにして見せてくれたことをうれしく思った。あのラストに、辰也の覚悟を見た気がする。後味は良くないけど、あれが家を守るということなんだな。
朝ドラまんぷくの白薔薇マスターとは全然キャラが違う加藤雅也、いい味出てました。
私見ですが、外国人の婿養子に抵抗がある気分はわかるものの、そもそも、神武にはじまり、雄略帝の時代や、飛鳥朝、奈良朝にいたるまで、数多くの渡来人、つまり外国人(この場合朝鮮人ですが)が日本の礎を作ってきたわけで、たまたまここ千年そういう文化じゃなかっただけの話。しかもこの映画の舞台が、その奈良なわけで。まさか、それをわかったうえでこのテーマの映画を作ったとしたら策士。いや、そこまで深読みは愚か。
じっくりとひたれる映画
登場人物それぞれの感情の描写が丁寧で、ひとりひとりの心の動きがじっくりと描かれているので、登場人物ひとりひとりのシチュエーションに自分を重ねて見ていました。
二階堂物語が描く問題は、家族や跡取りなどかなり身近なもので、しかも絵空事ではなくかなりリアルに近い描き方をされていたので、すんなりと入ってくる、とても不思議な感覚がしました。
アクションやスリルのある映画をたくさん見ますが、こういう雰囲気のある、知的な映画も見ていきたいなと思いました。
二階堂家物語
外人さんが作ったとは思えないような、古風な静かな映画だった。映像も綺麗で、雫の落ちるあの音も良く、心地良い気分で観ることができた。
これからの私たちにも大きく当てはまる問題で、他人事とは思えず見入ってしまった。
日本映画
嫁と一緒に、たまには映画をと思い見に行った映画。
たまたまタイミングがよかったので見ることに。。。
綺麗な映像美が印象的で、静かに見れる日本映画という感じ。
特別有名なスーパスターが出演している訳ではないが、見ていくうちに見入ってしまう映画でした。
映画は相続の話しだけど、誰もが経験したことある様な、日本独特??の自分の思いと違うの生き方を迫られた時の心境を映した映画。しかも色々な立場や年齢で。
なんか、昔こんな感情やプレッシャー感じた事あったなーと思い出した映画で、自分の生き方を振り返った映画でした。
俳優みんなが実力派だった事と、後から知ったのだけど監督も脚本も外人と言う事にビックリ!!てっきり日本人の作品かと。。
日本人の映画好きな人は見る価値あると思います。
酒でも飲みながら家で鑑賞も有りかも。
凡人には、分かりません‼️
作品名を聞いて『麦焼酎を題材にした作品』と思った人、素直に手を挙げてください
その内の一人です
何処の家庭にもある跡継ぎ問題
それが名家ともなると、ここまで切実になるのか!?
そこに人間関係を織り交ぜながら、でも独特のドロドロ感もなく最後まで心地よいスピードで、エンドロールまで誘ってくれます
自分の生き方を考えるきっかけになった。
旧家が抱える存続の難しさが、奈良の田舎町特有の重苦しい空気も相まって、窒息しそうにもなったが、田舎や家族を過去に置いて心の奥底に閉じ込めて今を生きている現代の人々には、両親や家族を考えるいいきっかけになる映画だった。一回より二回見ると主題がくっきりと見えて良い余韻が残った。国や世代を超えて世界中の人びとが共感できるテーマの映画だと思う。
研ぎ澄まされた表現
イラン人の監督作品とは思えない古き良き日本を感じさせる作品。美しい映像と繊細な音、ペルシャ語から英語そして日本語にセリフを翻訳したらしいが、その翻訳の過程でセリフの真意が研ぎ澄まされたように思う。
最近の日本映画の大げさなセリフ回しや、叫ぶ、怒鳴ることを熱演と勘違いしている演出に辟易している自分にとっては、この作品の静謐な映像、音、演技は映画館でじっくり味わうのに最適なものと感じた。
テーマは一見現代人にとって縁遠く感じるかもしれないが、実は親子の物語であり、個としての自分、親としての自分、子供としての自分がどう生きるべきかを描いている。
役者は皆、自然な演技で笑わされたり泣かされたりした。
切ないけど…滑稽
程度の差こそあれ、こうした家柄とか、古い因習に縛られている家は沢山あるような気がする。
そして、男の子が生まれないとか、婿が来ないとか、その「先祖代々」は、ある日突然問題に直面する。
現代社会になっても、半ば権力と一体化した年寄りは、お妾さんだとか、二号さんだとか社会通念とはかけ離れたことを言い始める。
本人は少しでも自由になりたいと思っていても、結局半分は、理想や綺麗事で、実は自分もその因習に、既に、捕縛されていて、「先祖代々」や「女性への抑圧」はまた繰り返される。
ただ、これは日本に限ったことではないのではないだろうか。
だから、パナハンデ監督は女性や外国人の視点も交えながらも、愛情も皮肉もたっぷりに、ちょっと滑稽に撮ったのではないか。
こんなことは、実は世界中に転がっているのだ。
そして、人なんて、どこにいても、おんなじレベルなのだ。
自由を語るパトリックが、さも異文化を理解してると言わんばかりに、一族相伝の典型のような雅楽を学んでいるのも、ある意味で滑稽だ。
先祖代々を不自由の象徴のように語りながら、パトリックだって、離れて暮らす両親のことが心配で、結婚して戻るプランを考えていたじゃないか。
みんな、そんな大差ないのだ。
そう、こうして「先祖代々」は続き、そしてほころび、徐々に形を変化させても、人々は我が家の伝統とか言って、ずっと変わらないと信じ込みながら、何も気づかずに過ごすのだ。
この映画の英語のタイトルは、
THE NIKAIDOS’ FALL
だったじゃないか。
その場その場に居合わせて、葛藤する人はきっと切ないに違いない。
ちょっと気の毒でもある。
でも、やっぱり滑稽で…。
魅入ってしまう不思議な映画だった。
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