劇場公開日 2019年6月14日

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「堤真一と柳楽優弥って そりゃ見ますよ」泣くな赤鬼 asicaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5堤真一と柳楽優弥って そりゃ見ますよ

2021年10月13日
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私の母校はかつては甲子園ではちょっと名の知れた常連校だった。

甲子園に行くというのは普通の部活程度ではかなり難しいという事も肌で感じていたし彼らの行う練習量や方法も少しなら見聞きしていた。
というのも野球部のグランドは他の部活とは別の場所にあったから頻繁に見る状況になかった。それでも
死ぬほどの練習が本番の彼らを強くしていること、入部の時点で才能で絞られ少数精鋭のみの部員で構成され、卒業まで脱落者はほとんどいないこと。
それが強豪校の中でも異彩を放つ我が母校の野球部員がいまだ誇りを失わない理由でもあるだろう。

名の通り、部外者なので内情は知らないが彼らには彼らの矜持があり部活時の顔と学習時の顔は驚くほど違っていた。

もし甲子園に出場すればそこで活躍した選手は学校1〜2の美人を彼女にする事もあったな〜。

堤真一の野球部監督ぶりは、野球経験者だろう選手たちに比べれば、もう全然で、何よりもお尻から太腿にかけての肉付きが、あんな監督見たことない、ってくらいの貧弱さで違和感。

柳楽優弥の演技は、ほんとに口元の歪みから目の動きまで
まさに癌患者。
贅沢言うなら あんなに健康そうな顔で死に至ることはない。人相は激変する。もちろん癌の部位にもよるだろうが。

我が夫も彼のように自宅の介護ベッドで逝去した。
夫が会いたいだろう相手には連絡し意識あるうちにうちに来てもらったが、あとどのくらい時間が残されているのか、点滴での痛み止めを始めるともう目を覚さないままでいることは全然知らなかった。

重松清の原作は、デビュー頃の作品の中によく出てくる小学生いじめの陰湿さが嫌いであまり好みではなかった。

その後作品を重ねるうちに作風も変わっていくのだが、彼の文章本来のじとっとした雰囲気が、映像化によってストーリーに焦点が行くという点で向いているのかもしれない。

この作品の中でも
サードというポジションを争わせようと外野だった和田をわざわざコンバートしてゴルゴを奮起させるという点においても実は人の人生の事など考えてもいない。のちに和田に
「僕たちは先生のコマだった」と言い切られるのはまったくその通りなのだ。

赤鬼はゴルゴの才能を引き伸ばし根性を追加し立派な選手にしたいがために実は和田は利用されたのだと、彼は大人になるにつれ、否 当時からわかっていたのだ。

しかしそれに失敗しゴルゴの野球人生は終わる。
彼は、人と争うとか悔しいとかだから奮起するとか、そういった感情を嫌った。

続ける事が苦手だったのではなく、そういう感情を強いられる事が苦手だったのだ。

赤鬼は未熟な指導者である。
ただただ一生懸命やればいいというものではない。
ひとの人生の分岐点を担っているのだという自覚のない教師が振り回す権力は横暴である。

そういった意味で、堤真一のあのなんとも言えない感じはとても上手くいっている。
赤鬼なんていう風貌では もちろん全然全くないけれど。

asica
れいすけ(休眠中)さんのコメント
2021年10月24日

わたしの探偵小説はミステリー7位です。今日最新話は探偵が野球をしました。3000文字くらい。評論は2位3位、詩集も9位、13位です。野球にも、かなりこだわりあり、私は右投げ左打ち。20年軟式と、ソフトやってます。

れいすけ(休眠中)
れいすけ(休眠中)さんのコメント
2021年10月24日

私は野球やってますが、学生野球経験ゼロ。私は木村れい、カクヨム小説家です。

れいすけ(休眠中)
asicaさんのコメント
2021年10月14日

わかい!🤗

asica
ワンコさんのコメント
2021年10月13日

おはようございます。
僕は今でも後悔しています😁

ワンコ