「誰もが思い出せる何か…」泣くな赤鬼 うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが思い出せる何か…
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赤鬼と呼ばれた小渕先生
ゴルゴと呼ばれた斎藤
努力家の和田
過去の出来事についての後悔は誰しも持っているもの。
見る立場で随分と考えも違ってくる。
小渕先生は当時の斎藤に期待していたが粘り強さのなさから、和田を斎藤のポジションにコンバートして発奮させようとするが、斎藤はふて腐れてドロップアウトしてしまう。斎藤は学校すら辞めてしまい、先生はそれを止める素振りもみせなかった。先生をそんな気持ちにさせる甲子園とはなんだろうか?
斎藤は高校中退後は整備工場で働く労働者になったが、母子家庭を引きずり、ダメな父親を重ねている。オマケにガンが見つかり余命短い。
当て馬から正サードになった和田は持ち前の努力で大きな会社で営業になっている。しかし当時の斎藤にウソを言って斎藤の退部を後押しした気分の悪さを抱えている。
世の中にはありふれた人間関係ではあるが、改めて会って話が出来る機会は少ない。それをストーリーとして観たら、この作品になるのだろうと思う。
多感な高校生の時期にもっとも身近な大人として存在する先生の判断に正解はないのだろう。
あちらを立てればこちらが立たずとバランスも難しい。
目標を持ち努力する事は必要、だが納得出来るまで頑張った結果で諦めがつくし、新しいきっかけになる事もある…後悔しない人生などあり得ないけど…前を向いて進む力にはなると思う。
ラストの悔しいは様々な悔しいと取れる。
見終われば、自分自身の悔しい…は何だったろう?と思い返す機会になるかな?
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