「日本人の性のようなもの」アルキメデスの大戦 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人の性のようなもの
戦艦大和の建造をめぐる数学者の戦いという、原作の発想がまず素晴らしい。太平洋戦争には、非合理的な判断が数多くあり、先の大戦で最も欠けていた要素が、この作品の主人公の持つ合理的思考だろうからだ。戦艦大和はたしかに当時世界最大の戦艦だったが、全く戦果を挙げられないまま轟沈した。海軍の運用が適切であれば、もっと戦えたという意見もあるのだが、しかし、実力を出せずに散ったその姿は前後の日本人に判官びいきの感情とともに、無駄の象徴ではなく愛すべき対象として残ってしまった。
「この戦艦を作ってはいけない」と合理的な思考で判断をくだす主人公は、しかし、数学者として大和の設計を美しいと感じてしまう。数学者の業と日本人の判官びいきの心象がなんだか重なって見えるのだ。業や情緒を優先してしまうその有様はまさに日本人的だ。東京オリンピックのいざこざを見ていると、日本人は同じ失敗を繰り返していることは一目瞭然。なぜその失敗から逃れることができないのか。それは日本人の心象に深く根付いたもので、我々が日本人である限り逃れることはできないのかもしれない。
重ねて失礼します。
大和が沖縄特攻作戦時に撃墜した敵機が3機~15機と言われております。
(諸説ありますが)
またレイテ沖海戦も参加している為
敵機撃墜の数は増えると思います。
これも戦果です。!
失礼しました。
初めまして。
コメントさせて頂きます。
「当時世界最大の戦艦だったが、全く戦果を挙げられないまま轟沈した。」とありましたが、この文言からすれば間違いです。
サーマル沖海戦で戦艦大和は他艦と協力して護衛空母1隻と駆逐艦1隻を沈めています。!
文章として言いかえるとしたら、「期待以上の活躍が出来ないまま沈められた」が適切と思います。
不快に感じたらすみません。
失礼します。