「映画化の難しさなのかな」マチネの終わりに ターコイズさんの映画レビュー(感想・評価)
映画化の難しさなのかな
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原作では書き込むことができるキャラクターの心情を
いかに説明しすぎず映画として成立させるのは難しいというのはわかる。
しかし彼らが共通の話題を経て惹かれあうところは伝わってきたものの
「きみが死ぬならぼくも死ぬ」的な会話にはかなり引いてしまった。
唐突すぎやしないかと。
この作品において、彼と彼女がいかに惹かれあっている関係なのかをしっかり描かなければただの雰囲気だけのプロモーションビデオに終わる。
未来と過去などの暗示的なセリフなどはかえって浮いてしまっているような。
唯一生生しいのは早苗であり、洋子の夫の投げつける怒りだったりするのは結局、主役の二人とその関係がしっかり描けてないからだと思う。そしてその肝心の早苗はこの作品において「主役の恋を邪魔したあとに今度は反省して結びつける」という非常に都合のいい存在に成り果てたことには驚いた。障害として立ちはだかり、その後彼らを結びつけるべく身を引いてみるというのはあまりに虫が良すぎるだろう。
ご都合主義的なにおいと、説得力不足はなかなかしんどい。
パリでの石田ゆり子のブルーのシャツと緑のスカート、はめてた指輪はかわいかった。
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