「福山雅治と石田ゆり子だから成立したとも言える。」マチネの終わりに aさんの映画レビュー(感想・評価)
福山雅治と石田ゆり子だから成立したとも言える。
タイトルの通り、福山雅治と石田ゆり子の美しさと哀愁がなければ成立しなかったと思う。福山雅治はステージに独りでも圧倒的な存在感があったし、石田ゆり子はパリの街と対等に歩ける女性の魅力を放ってた。
ラストシーンからエンディングにかけて奏でられる『幸福の硬貨』最後に再会した2人のその後を想像させる余韻のある終わり方。この映画を観終わった後に、隣にいる彼女にこう言いたいと思った。「あなたと、幸福の硬貨の続きを話したい」と。テロの舞台となったパリにいる彼女に送ったメールの最後の一言。突然の語りがちょっと気持ち悪いな、福山雅治じゃないと相当イタいなと思ったけど、そのメールがラストシーンから現実に帰った僕たちへの伏線だと思うと最高に渋くて美しい。
エンドロールが終わり、劇場の明かりが点き、隣の席を見て気づいた。そういえば独りで来ていたのだと。そもそも彼女なんていないのだと。
そんな僕でさえも妄想の彼方へと吹き飛ばすクラシックギターの音色と哀愁溢れるシーンの数々。ツッコミどころもあるけど、それをスルー出来るのが大人なのだと思う。
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