「ただただ壮大な生命の神秘。」海獣の子供 saki tabataさんの映画レビュー(感想・評価)
ただただ壮大な生命の神秘。
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私たち人間が知らない世界の秘密を、海の生き物たちはどれくらい知っているのだろう。
そしてまた、この宇宙には彼らにすら分からないことがありあまるほどあるのだろう。
私たちは何も知り得ないのだと改めて思わされた。
この世界で一番優れていると自惚れる人間は、きっとどんな生物よりも無知なんだなと思う。
そんな人間でも、その命は尊い。壮大な神秘と奇跡の元に誕生した生命は、どんな形であれ尊い。
そのことを伝えに現れたウミとソラだったのかな?
この世界の全ては宇宙から始まり、全てが宇宙の物質で成り立ち、私自身も宇宙そのもの。
この生命を、私たちは絶対に大切にしなくてはならない。与えられた生命の期待に応えるように、生きなくてはならないのだと思う。
最後、ウミとソラに何もしてあげられなかったと、彼らを目の前にして自分の無力さを知らしめられたルカに対するデデの言葉「おまえはおまえのままでいいんだよ。信じてあげたらどうだウミとソラを、そして自分を。」(こんな感じだったような笑)
この言葉が物語の救いになっていてとても良かった。
「一番大切な約束は言葉では交わさない」
これは、情けなくても、無力でも、生命に従い、「生きろ」というメッセージだったのかもしれないなと個人的には感じました。
宇宙と生命の神秘と、果てしないことへの恐怖。
それらが全て詰まった、生々しく鮮やかで、美しいアニメーションでした。
特に光の煌めきが、とてもとても綺麗で見入ってしまった、、海を照らす日光も、波が光る様も、海の生き物を纏う輝きも、ルカの瞳の煌めきも、美しかったです。
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