劇場公開日 2019年6月7日

「最大の謎に問いかけてる」海獣の子供 奏枝さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0最大の謎に問いかけてる

2019年6月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

何の予備知識もなく、漫画の原作があることも知らず、友人に誘われての鑑賞。ジュゴンの図鑑眺めてる時に「人魚伝説的な話かな?」と思ったら、後半に向かうにつれて「あっ、そういう…!?」ってなる。

言葉とは便利なものである、反面、海を見た時に「これは海なんだ、海というものなんだ」と思わせてしまう呪縛にもなっている。言葉は魔法だと思う。人と何かを共有できる幸せと、それにはめ込まれてしまう苦しさがある。目に見えるものだけが、言葉を与えられたものだけが全てじゃない。

それでも、漫画、映画という媒体を通して人に投げかけるために、やっぱり言葉での説明がないと伝わらないのだとも思ってしまう皮肉な作品。

きっと誰しもが、どうして私は命を持っているのか。
生命体とはなんなのか。
身体が生きているとはなんなのかを、漠然と考え、感じ、見つけ出そうとしている。それでも答えが見つからない、人類の大きな謎。
ぜひ漫画を読みたいですね。そう思わせるのは映画の魅力が大きかったから。そして、この映画だけではものたりないと思ったからです。

漫画読んだ時に、ほんとに漫画の絵をそのままアニメにしたような違和感の無さに驚きました。

奏枝