「【”ソビボルへようこそ。新しい生活が始まります・・。”というアナウンスが流れる中、職人以外の捕虜たちは”消毒”されていった・・。】」ヒトラーと戦った22日間 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ソビボルへようこそ。新しい生活が始まります・・。”というアナウンスが流れる中、職人以外の捕虜たちは”消毒”されていった・・。】
ー 今作を鑑賞するまで、忌まわしきアウシュビッツ、トレブリンカ、ベウゼツ絶滅収容所と並ぶソビボル絶滅収容所で1943年に起こった出来事は知らなかった。
実話ベースだが、イロイロと気になる点があった作品である・・。ー
◆気になった点
・一番気になってしまった点は、捕虜の女性達が”消毒”されるシーンである。映画界のモラルとして、絶滅収容所でのガス室のシーンを”ピントを暈さずに”描くのはタブーではなかったか・・。
・次に、脱出を指揮したのが、ソ連の軍人だったこと。彼を演じたのが、ロシアの国民的俳優のコンスタンチン・ハベンスキーである事。彼は、今作では監督・脚本も担当している。
・これは、歴史の哀しき出来事を描きながらも、ロシアの国威発揚映画になってはいないか。劇中、脱出を画策したメインキャラクターの一人が言った言葉。
”スターリンの心を持っているのさ”
ー オイオイ、スターリンは、ホロドモールなどを指揮した、ヒトラーと並ぶ虐殺者だぞ・・。ー
<映画としては、知らなかった史実が描かれており、(残虐なシーンが多いのは気にはなったが戦争映画なのであるから、そこは仕方がない。)勉強になったし、第二次世界大戦のナチスへの復讐映画としてのクオリティは高いと思う。
だが、記したように、”ロシアの国威発揚映画ではないか”、と思ってしまった作品。
フライヤーによると、今作はロシア国内では「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に次ぎ、初登場2位を記録し、大ヒットを記録したそうである・・。>
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