「白石監督らしい演出」凪待ち 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)
白石監督らしい演出
ある意味これがジャニーズの呪縛から離れて、自分の足で歩き出した一歩目なのかもしれない。
そんなことを思いながら鑑賞しました。
元々、影のある訳あり男は香取君の得意な役柄だと思うけれど、
昨今の演者に多いジェームズ・ディーンタイプ(内向的演技)とは一線を記して、
自分がどう観られるかというテーマに於いて、
キャラクターが観客にどう映るかに重視している香取君は、
やっぱり才能豊かな役者さんになったなあと感心しました。
ただ、声がね。
クズにしては明るく高すぎるのよ…w
そして脇を固める演者さんたちも、
ああ、白石監督らしい演出だなあと。
元々、白石和彌監督はとってもバランスの良い映像を作り上げる人だと思ってて、
この絵にこのキャスティングと、いろいろ拡げていたんでしょうね。
白石作品が安定して見えるのは、 それだと私は思ってて、
かつ、観客の目線を特に気にしている人にも思っていましたので、
今回も、安定の白石作品でした。
これから、名前のない地図に、たくさんの名前が増えていくにつれ、
手放したものの大きさを痛感するのでしょうが、 どうか負けずに歩んでいってほしいと思っています。
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