「白石和彌は容赦ない」凪待ち ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
白石和彌は容赦ない
白石和彌監督作品は容赦ない。
こんなに駄目で、救いようのないどうしようもない人たちが遺されて、ただ一人しっかりしていた亜弓がいなくなり、駄目で駄目で優しい人達だけが遺されて、まだ打ちのめされて、それでも微かな希望に縋って、肩を寄せ合って生きてゆかなくてはならないのかと、その容赦無さに慄然とする。
だけど、エンドロールでも分かるとおり、その容赦の無さは震災を現しているんだよね。だから、どんなに理不尽な酷い目にあっても、僅かな希望を灯して生きてゆかなくてはならないと言っているんだよね。容赦無い…
でもだからこそ、最後にストーリー的な解決を(しかもふたつも)着けてしまったのは納得いかない。そういう安易なことじゃないだろう…
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