「先入観なしに見てほしい」凪待ち 武島さんの映画レビュー(感想・評価)
先入観なしに見てほしい
主人公は自分と向き合えないいつも自分に甘い男
ギャンブル依存症であり、ちゃんと生活できてない自分にいらだちや後ろめたさもある。すぐバレル嘘をついて誤魔化してしまう
ほんとに実際にいたら、何だよこの男はといらだつし、お知り合いになりたくないと避けると思う
サスペンスなんだけど、いつのまにか、ダメな主人公の目線で映画の進行を見てしまって、途中で苦しくて逃げたくなったりもした
犯人探しより、主人公が、映画の進行する中で、その時のシチュエーションで彼がどう感じているかを共有する時間になっていてとても、不思議な感覚だった
香取慎吾さんの演技は煩くて、好きではないドラマなどが多かったけれど、これは本当に落ち着いていて、別人だった。
中年の油ぎって、体型も中年のだらしなさがにじみ出ていて、目元に締りがなく、いかにも情けない風貌で、みごとな演技だった。
ぜひ、先入観なくみてもらいたい映画。
自分にだらしなく、甘く、そんな自分に愛想つかしながら、変われなくて、情けなくて、どんどん落ちていく主人公が、なんとか再生していく希望が最後の最後にちらっとみえる物語の余韻で終わる
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