「期待し過ぎたかも、でも。」劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン Tonkiさんの映画レビュー(感想・評価)
期待し過ぎたかも、でも。
最高傑作、アンの50年分の手紙からスタートする展開にテンション上がる。作品はこのエピソードとユリスの話、ギルベルトとの再会で構成されている。
2時間半という時間もこの3つの話には足りず、詰め過ぎと思え、絡み(自分の死後に渡す手紙、指切り)の少ないユリスの話は無しでも良かったのかも。
ギルベルトとの再会とデイジーがヴァイオレットの足取りを辿ることで、その後を見せる形を丁寧に描いて欲しかった。その意味では相手が少しずつ心を開いていく外伝の方が面白味があった。
しかしながら、ユリスの最期が一番泣けた。劇場内の鼻をすする音もそこがマックスだった。(同日のTVアニメ「俺がいる 完」の方が泣けたけど)
ギルベルトが生きていたというのは嬉しい気持ちはあるが、作品をチープにしてしまった感もあり複雑。しかし、ヴァイオレットに幸せになって欲しい気持ちを上回ることはなかった。
ヴァイオレットがギルベルトに「あいしてる」を伝えるところが描かれていなかったのはなぜだろう。ヴァイオレットに一番言って欲しい言葉なのに。言葉に出来ない程の「あいしてる」だったとしても、言葉にして欲しかった。
「あいしてる」を知らない少女はデイジーに「あいしてる」を伝えさせる人にまで成長したのはわかるが、ヴァイオレット自身がそれを伝えなければ、物語は完結しないように思えた。
チケット購入から丁度1年。
待たされることで期待度は増し、公開をどれほど待ち望んだことか。それが自身のハードルを上げてしまったことは否めないと思います。
観て良かったと思いますし、良い作品であることには間違いありません。
いやー違う違う。良し悪しを語れる者の訳が無い。「ヴァイオレットエヴァーガーデン」が大好きで、劇場で鑑賞出来た、それが幸せでした。
コメントありがとうごさいます。
確かに仰る通り、感動的なシーンでした。
ただ、言葉で伝えることで、兵器だったヴァイオレットが、18歳の普通の女の子に完全に生まれ変わる、そこを見たかったかなと。
伝えることの大事さ、がテーマになっているとするならば、ヴァイオレットの「あいしてる」は言葉にして欲しい。
あの行為がギルベルトに「あいしてる」と伝わったとは思えないのです。
クライマックスでギルベルトの叫び声にヴァイオレットが海に飛び込み彼に再会する。普通なら好きな彼に抱きつくところが、右手の拳を何度も何度も足を叩いて泣きじゃくりる彼女を抱きしめるギルベルトのシーンは「愛している」を表現した素晴らしい姿だと心打たれました。