「原作縛りの限界」劇場版 美少女戦士セーラームーンEternal 後編 ちるさんの映画レビュー(感想・評価)
原作縛りの限界
前編がかなり映画としてクオリティが低かったので、あまり期待せずに行きました
作画は前編より安定しています。前編の後半はかなり酷かったのでここは安心。
特に序盤のウラヌスの技は迫力があって良かったです、旧アニメのバンクを踏襲したものなので絵が綺麗になっただけではあるんですが、他の戦士の技は旧よりショボくなっているものがほとんどなので…。
しかしこの映画は脚本がとにかく酷い…前編のようなぶつ切り感こそ無くなりましたが、無駄な繰り返しのセリフと間延びした展開が多く、実際の上映時間より長く感じます。
恐らくこれもテレビアニメの尺なら毎回山場があるように見えるのかもしれませんが、劇場版の尺ならもう少しまとめて貰いたいところです…。
繰り返しセリフの例を挙げると、序盤のプルートが独り言で「さっきまで本を読んで大人しくしてたのに」→直後に帰宅したはるかとみちるに「さっきまで本を読んで大人しくしてたのよ」…全編に渡ってこんなセリフ回しが多く頭が痛くなります。
なぜこんな所まで原作を再現する必要があるのか?
ラスボスであるネヘレニアの強さもいまいち描写できてない…わざわざ仲間と分断して鏡の中に招き入れたムーンに一撃喰らわされ、せっかくジルコニアが取った人質も取り返されてしまう雑魚っぷり…のため、
ラストのみんながパワーを送りエターナルセーラームーンが登場するシーンも特にカタルシスがありません。
歌が流れるシーンもダラダラ長いのと、セリフが聞こえづらい音量なのが気になりました。
以上の不満点はほとんど原作にも共通するものであり、原作に忠実でなければいけないという縛りがある中で製作陣の方々は頑張ってくれたと思います。
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