ボーダーライン ソルジャーズ・デイのレビュー・感想・評価
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なかなか書けなくて…
随分前に観たもののなかなか感想が書けなくて…
まずもって前作が最高過ぎて評価が定まらなかった…
本作には前作ほどの「訳が分からないまま地獄に巻き込まれる」感じはないが、それでも変な声が出るほどの『梯子外し』(「いやおめぇ、そりゃねぇだろう〜!」)と、真っ向から対立するもお互いを認め合う『男の覚悟』があった。
逆に、達成感とカタルシスがないのだ。途中のバディ感は良かったけど。
シリーズ化するなら良い導入部だとは思うけど、でもその途端(二人は死なないんだと分かった途端に)前作からの魅力は失われるだろうな…
非情な世界から
不穏感を煽る重低音の音楽に緊迫感のあるテロや銃撃戦の描写など、見応えがありました。
過酷な密入国など国境地帯の現状も改めて突き付けられます。
前作は法治国家の良心を持った捜査官の目線から非情な世界を見るという感じでしたが、今回はその非情な世界から良心を垣間見せる暗殺者の物語という、構図が逆転した印象でした。
前作での、復讐の為には子供にも容赦ない暗殺者の人物像からずれているように感じましたが、亡くした娘を重ねての行動ということでしょうか。
身勝手なアメリカ政権が敵となった状況もあると思いますが。
個人的には少女を守るというベタな感動シチュエーションは苦手ですが、前作の非情さをふまえ、非情な暗殺者にも人間性は残されている、やはり非情な世界の中でも良心を求めるべきというストーリーなのかと。
クライマックスの瀕死の暗殺者の執念、ベニチオ・デル・トロの演技は圧巻でした。
アクション全開!ハラハラ!ドキドキ!
邦画の家族物や恋愛などばかり鑑賞が続いていたので
久しぶりのアクション映画で心が躍りましたが
やはり法外のミッションは恐ろしい・・・
ボスを殺すために彼の少女を誘拐などど いやあ
法の下なら絶対ありえない
そこの計画がとんでもないことになり
主人公のアレハンドロが過酷な運命をたそることになる
金を稼ぐため密入国を請け負う仕事をする
少年が出てくるのだが 彼もきっとアレハンドロと
どこかで結びつくことになるだろうと観ていたが
まさか!そうなるとは
うわあ!ぎゃあ!どひゃあでした
結末はまさか あんなことになるとは
しかし 映画「ゲティ家の身代金」といい
身内のせいで 犠牲になるのはその子どもたちである
不死身…(笑)
う~ん、カッコいいんだけど笑ってしまった。
確かにあっさり殺されたなって思ったんだけど、あそこで生き返るとは…
なんだか、スピンオフな感じがしました。
前作が凄かっただけに。
次は観ないな。
あれで完結、いいんじゃないかな。
不死身かよ
頭を撃ち抜かれたときは正直もう終わったと思ったが、まさか生きていたとは...
エンディングで撃った少年と再会するが、よく冷静でいられるし、それに渋いなぁ。
続編があるみたいですが、前作を観てなかったので、最初から観た方が良いかもしれません。
マフィアの娘が、手話で話してるデルトロを見て伝わるものがあったので、また再会できるといいな。
デル・トロ節炸裂
アレハンドロがもうハマり過ぎてすごい。
聾の娘のために手話を覚えるような優しい検察官だった男が、今では特殊部隊顔負けのシカリオになってしまった過程を考えるだけで、それでもまた一作作れるんじゃないかと思うくらい濃いキャラ。
ブローリン演じるマットは今回、自分たちの都合で好き勝手に工作員を使い捨てる政府・役人達に振り回される羽目になっており、前作で自身がCIAの都合で振り回したケイトの役回りを引き継いでしまったような印象。
ただ、それだけに終わらず、アレハンドロとの絆を大切にし、命令にも背いてみせるなど、こちらもなかなかの主人公感。
あと、ジェフリー・ドノヴァン演じるCIA(デルタフォース?)のフォーシングの出番が前作比大増量で個人的に大満足。かっこいいんだわ。
ラスト、アレハンドロやCIA部隊がギャングを処理するシーンは、良くないとは思いつつもスカッとしてしまった。
次作にも期待です
アメリカとメキシコ、どちらにいるのかわからなくなる・・・
前作のヴィルヌーヴ監督とは打って変わって、映像の鮮やかさが全くなくなり、普通の暗い麻薬サスペンスとなった感がある。そもそもシカリオ(暗殺者)をメインにしない視点が面白かったはずなのに、今作では誰の視点で物語が進んでるのかさえわからなくしている。基本はジョシュ・ブローリンとベニチオ・デル・トロであるのは当然なのだが・・・。そんな中で無慈悲な鬼のような性格を持った指揮官の一人、キャサリン・キーナーが憎たらしいほどの存在感だった。
カルテルを混乱させるための拉致という作戦は面白く、主犯はギャングだと思わせるためにDEAが助けに入るという偽装工作までやってのける。それでも逃亡の途中でイサベラはアレハンドロの素性に気付いたみたいし、意味がなかった気がする。
意味がないといえば、そもそも麻薬カルテルが絡んだテロではなく、アメリカ市民による犯行だったことが判明した時点で政府の行った作戦への皮肉が込められていた。ブッシュによってイラク大量兵器に関する一連の戦争など、国民に嘘をついて戦争を始め、都合の悪いことは隠蔽工作で片づける。現代でも政治家やそれを支持する人間によって平然と行われていることも憂慮すべき風潮だ。そこまでのメッセージを込めたのかどうかは知りませんが(ちょっと深読み)。
そうした風刺や皮肉は感じられる映画ではあったが、ストーリー自体はもっと工夫が必要だと感じたし、手話までできるベニチオ・デル・トロのカッコよさを打ち出すのであれば、もうちょっと彼の目線が欲しかった。前作で復讐を果たしたはずなのに・・・とかの疑問もあったし、ラストで自分を撃った少年をシカリオに育てるつもりなのか、脅すだけのつもりなのかよくわからなかったが、続編に期待しろってことかな・・・
混沌と殺戮
バイオレンス満載の脚本で…エグい。
どうやら続編があるようで、実のところ何一つ解決しない本作品。
いや、濃密な序章とでも言うのだろうか。
脚本の核と思ってた部分が、劇変するので戸惑いもするのだが、コレどうなってくんだろうとドキドキもする。
冒頭で語られた「カルテルを混乱に突き落とす」という目的はどこへやら…終幕では、1年後の世界になってた。
勿論、呆然とはするのだが…今後、語られるであろう物語からはヤバイ匂いしかしない。
元々が、テロリストの米国への進入を防ぐ為に、密入国のルートを牛耳るメキシコの麻薬カルテルを撲滅するって目的だった。
その方法が、アメリカ政府主導の元、敵対勢力を装いカルテル同士に抗争させるって作戦。
即効性の効果がある作戦とは思えず、抗争が激化し組織が弱体化してからようやく本作戦が始動するような作戦概要だった。
てっきり、その抗争への一部始終なのかと思ってたら1年後って結末。
どんな状況になってるかは語られない。
抗争が起こってるのか、それとも…そんな幕引きだった。
この状況を想像させる要因たちが、もの凄く説得力があって釘付けになる。
主人公のバックボーンもそうなんだけど、カルテルのボスの娘を誘拐する作戦の周到さとか、銃による殺害の仕方とか、その後の死体の扱われ方とか、操り人形の糸が切れたかの如く絶命する人間とか、まぁ凄惨極まりない。
人を殺す事に躊躇もなく、至って合理的なプロ意識とかを感じる程だ。
これらのバイオレンスを凌駕させると思わせるデルトロの眼力は異常な程である。
実のところ、終盤ではアメリカ政府は撤収して、作戦の後片付けとして証人たちの殺害を命令する。
無かった事にしようとするのだ。
だが、しかし。
実行部隊の主人公は生きてるし、作戦の鍵となるボスの娘も生きてる。
彼女は証人として生存してるはずなのだ。
そして、おそらくなら作戦は独り歩きし、主人公達がばら撒いた抗争の火種は猛火の如く燃え上がってるはずなのだ。
次回作で語られるであろうその後の世界。
どんな修羅に出会うのか…戦々恐々としながら公開を待ちたい。
重低音で響くBGMが混沌とした世界観を見事に表現してくれてた。
基本的にこおいう作風は好きではないのだが、こおいう作風を語るにあたりマイナスする要素が無いと思えたので★5…。
地獄は現在進行形
この世の地獄の有様を容赦なく叩きつけてきた前作では、実態の掴めない事態にひたすら振り回され続ける主人公目線でのお話だったが、続編の今作は地獄の内側 に入り込んだ人々の目線からのお話
映画の冒頭にとてつもなく惨たらしい出来事が起こるというつくりは前作と同様だけど、今回はその意味するところが大きく違う
前作で メキシコ麻薬戦争 という実在するこの世の地獄を嫌という程見せつけられた観客としては、この続編冒頭のショッキングな出来事を前作のように 部外者 の立場で見ることは出来ないからだ
そういった意味で今作の冒頭場面で見る側が感じるのは こんな酷い場所がこの世にあっていいのか? ではなく まだ地獄は続いているのか… という絶望
今回の続編は、登場人物は勿論観客までもさながら共犯者のように飲み込んで
この世に地獄がある事を知ってしまった人
の生き様を見せていくような話だった
とにかく今作最大の魅力は間違いなく、前作終盤から完全に主役となっているベニチオデルトロ演じるアレハンドロの驚異のハマりっぷり。
どこにたどり着こうとしているのかもわからないほど混沌としているメキシコ麻薬戦争のど真ん中を生きる彼の 血の海 の中を歩くような絶望と、それでも一人の人間として歩き続けようとする生き様を完全に体現するベニチオデルトロの渋さは最早 神々しい と言ってもいいぐらい。 ダークナイトのジョーカーとかノーカントリーのシガーとも並ぶ、近年稀に見る映画の中の闇の住人っぷりである。
また、今作では 地獄 が広がっていく様を印象付けるように、ある二人の若者が 巨大な闇の中に少しづつ飲み込まれていく姿を見せていくのだけれど、彼らを通して絶望と同時に僅かながらの希望も描いていくのがとても上手い
話の中心に未来の象徴である 若者 を据えた事で、この映画は 今現在 だけの話じゃなくて これから先どこに向かうのか或いはどう在ろうとするべきなのか という目線にまで射程が広がっていると思う
不吉をそのまま表すような音楽の素晴らしさは前作同様だし、視界の悪い舗装されていない道とか、視覚的にも不安を煽るような演出の妙が随所に散りばめられていて凄い
この話を 面白い という言葉て表現するのは語弊があるかもしれないけど、それでもあえて 最高に面白かった と言いたい
切れ味鋭いラストを見てしまうと 続編を期待せずにはいられない
イサベルの扱いが気になる
1&2二本立てで観た感想ですが、
やはりアレハンドロの行動が前作と比べると弱いです。
1で見せたあの冷徹さを向けるべき敵の娘に
どうしてあそこまで情が移ってしまったのか?
むしろ敵の娘だからなのか?自分の娘によく似てたの?
物語も二転三転するが結局「カルテルと自爆テロは無関係」という
脱力ちゃぶ台返しでガックリ。
リアリティを求めた話作りなんでしょうが、
終盤のアレハンドロが息を吹き返すのはかなり無理がある。
1の最後は素晴らしかったのでとても残念。
面白い。
メキシコ国境。今や麻薬より、不法入国者の
手配が最も儲かる仕事。
デル・トロが、やたらにカッコいい!
優しく、強く。人質娘をまもる。
なぜか、一人で連れまわすことになり、
作戦変更、必殺はしご外しで、
二人逃避行。聾唖の家族に助けて
もらい、さらに、見方や敵からも
狙われまくるという、さあどうしよう的な
展開がいい。デル・トロの泣き顔が
しみじみ沁みました。
近作、ロープも面白かった。
やはり、武装したデル・トロが
カッコいい。スーツもいいすね。
なかなか良い作品ですよ。
前作よりヤバい!
長回しによる自爆テロシーンから興味を惹きつけられ、相変わらず自信マンマンで余裕ありありだったジョシュ・ブローリン達がメキシコ警察に裏切られてからの展開、ラストに向けてヨハンヨハンソンによるテーマ曲をブンブンに流しつつの次回作!
アメリカではあまりヒットしなかったので制作されるか不安ながらもこれほど次回作も観たいと思わせる作品もめったにない。
ウィンドリバーを越えて2018年ベスト。
おしい!!!!
前作のおもしろさはラストの「容赦なさ」これにつきました。予告編では、エンタメ寄りになったかと思いましたが、そんなことはなく、緊張感続くいいできでした。ただ、おしい!!!!、「容赦なさ」を今作品でも味わえるためにはあそこでデルトロがしんでいれば、、、。自分だけでしょうか?名作になったのに~。ヒーロー物ではなくて、出演者が脚本の奴隷になるいい作品になったと思うのですが。
コカインよりも密入国
アメリカ国内で起きた過激派による自爆テロを防ぐべく、アメリカとメキシコの国境で密入国をさせているメキシコの組織と対峙するCIAエージェントと協力者の話。
カルテル同士のつぶし合いを企てたけど、目論見が外れて…。
追う側と追われる側という関係になり、緊迫感はあるにはあるけどなかなか煮詰まらずダレてくる。
麻薬王の娘と暗殺者の関係もなんか浅いしねぇ。
漢臭い感じは好きだけど、テンポが悪いしストーリー展開がのぺっとしていてイマイチノリきれなかった。
成り上がり少年はなかなか良かった。
とてもよかった
前作もあったが捜査官の車列が原則せずに国境の検問を通り過ぎる場面が気持ちいい。顔に穴の開いたデル・トロが襲ってきた並走車を見ずに手榴弾を放り込む場面がワンカットでめちゃくちゃかっこいい。少年が1年後首までびっしり刺青をしているのが切なかった。
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