「「将来について話し合おう」」ボーダーライン ソルジャーズ・デイ いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「将来について話し合おう」
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限りなく不穏な重低音の劇伴、そして限りなく冷たいハードなストーリー。これ程無常観に苛まれる作品は珍しいと思われる。
構成としてはメインとサブストーリーが同時並行しているが、スーパー駐車場での邂逅で交わり始め、後半はドラマに拍車が掛かる。とはいえ、今作には前作と違い、観客が投影できる役柄が一人もでてこず、その全てが第三者的視点でしか見ることが出来ず没入感はこれまた限りなくゼロである。勿論フィクションであるが、実際に起こっている事だろうと容易に想像出来るほどの荒廃した日常がそこには描かれ、その運命に抗えない絶望感が止めどなく押し出されている。あのマフィアのボスの娘は、ここまでの惨状を目にして、果たして口が利けなくなってしまったのか、そして、“シカリオ”を殺し損なった少年は、復活した男からどんなことをもたらされてしまうのだろうか。子供達の未来を一手にフリにして、どうやってオチをつけるのか、次回作が楽しみなのだが、果たして制作されるのか?w 映画ならではのダークサスペンスの全部盛りの様相になっている今作品、中々のお手前である。
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